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2020.6.10 ひとつのハードル

昨夜、久々に波がきた娘。
頭がいっぱいになり、混乱に陥ってトイレに閉じこもる。
小一時間ほどでトイレは出たが、トイレのドアの外にうずくまりひたすら涙をこぼす。声を掛けても反応できない。
さらに小一時間そのままでいるが、声をかけると何度目かにやっとパニック時の薬を飲むと言う。口に入れて水を飲ませる。
さらにしばらくして、なんとか落ち着く。

明るいところに移動すると、腕や脚に噛み傷と引っ掻き傷が多数。
「切りたくなっちゃったんだ?でも切らないように自分でなんとかしたんだね?」
と訊ねると、小さくうなづく。

この前の記事にも書いたが、学校が再開する少し前から落ち着かない様子を見せつつも、初日は気合で登校できた。
そして次の登校日は起き上がれず欠席。でもその日の授業内容から、行かなくて良かったね、と話し合いひとまず気持ちを落ち着かせた。

だが三回目の登校日に向けてまた緊張が高まってきている様子から、行けなくてもいいんだよと伝えても、
「みんなに会いたいから、学校行きたいんだもん…」
と言いつつ、ため息が増えドキドキすると訴えていた昨夜、波。

「やっぱり人から見たら頑張ってないって見えるんだ私、って思ったら、訳がわからなくなった」
と。

本当は内心、充分すぎるほど考えすぎたり感情に翻弄されたりしているんだ。“何もできないダメな自分”と“そのままの自分で良いんだ”という気持ちに揺れて、常に疲れているんだ。疲れて疲れて、動き出せないんだ…
そんなことを私が話しても、娘だって頭ではよくわかっている、けどうまく消化できないから辛いんだよね。

落ち着いてから、
「傷、目立つかな…」と腕を見る娘。
「赤みが引けば目立たなくなるし、イヤなら長袖で隠せるよ」
と言いながらなんとか食事もできた。眠るのこわい、と言いながら夜中には寝付けた様子。


今日は起き上がれずに休んだ。やはり眠りが浅く何度も目を覚ましたとのこと。
昼頃やっと起き上がれて鏡を見て、泣いたから目が腫れてる〜どっちにしろこれじゃ学校行けなかったね、なんて言っている。

午後、親友と言える子が訪ねてきてくれることになるが、それだけで緊張して吐き気が起こる娘。
でもいざ顔を合わせると、カラ元気を出して楽しげに会話している。今その会話を聞いている私。

カラ元気でも親友との会話は弾む。
気にかけてくれて、訪ねてくれる友達には感謝しかない。そんな友達がいてくれて本当にありがたい。

娘には愛してくれる人たちがいる、数は少なくても。それは娘の外側の明るさ元気さ頑張りだけではなく、その少し内側の優しさを見てくれる人たち。それが嬉しい。

学校に行く、というひとつのハードル、高すぎるなぁ。
しばらく学校のことで感情が揺れるだろう娘。
それを見て毎回オロオロするだろう私。
娘も私も脆いところだらけで、すぐに凹んだり崩れたりして、またその自分の弱さにさらに落ち込みあやうくなってしまう。だけど気にかけてくれている人の力も借りて、なんとかやっていけると思うし、思いたい。