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日本国が「目指したもの」8~わが国の『資源活用の未来』について考える~(完結編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座81ー

こんばんは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。


さて、

前回まで


わが国の『資源活用の未来』について考える


のテーマでお話をさせていただいています。

前編・中編・後編の続きからお話をさせていただきますので、
ぜひ、ご覧になってから、見てくださいね!


今回は、いよいよ完結編。
これまでのお話をまとめ、
日本国が目指すべき「和の国のかたち」を考えていきましょう。






令和元年末に完成した新国立競技場

従来の鉄やコンクリートに加えて、
47都道府県の木材を使った軒庇(のきひさし)が、
神宮の杜を吹き抜けた風をスタジアム内に取り込みます。

五階の遊歩道からは、外の緑を間近に楽しむことができます。

周囲の緑に溶け込んだ「杜のスタジアム」が、
柔らかな木の文明の在り方を静かに語りかけています。

設計を担当した隈研吾さんは、
学生のころからコンクリートと鉄を主材料とする現代建築に
違和感を抱いていました。

現代建築は、
コンクリートと鉄を使って、世界のどこでも場所を選ばず、
より大きくより高い建物を目指します。

自然とも土地とも伝統文化とも切り離されたコンクリートと鉄の高層ビルが当たり前で一部の人には憧れにもなってしまっています。





我が国は、
かつて世界最古の木造建築、法隆寺を有する
木造文化、技術の最先進国
でした。

木造と言っても巨木を使うのではなく、
日本の木造工法は、10㎝角、
長さ3m程度の木材を組み合わせて使っていました。

そうすることによって、
森の手入れ時に採れる間伐材を有効に使うことができます。

その細くて安い間伐材を組み合わせて、
地震にも耐える強い木造構造を日本人は創り上げてきました。

しかも、
痛んだらそこだけ取り換えることで生き続けるのです。

さらに、
組み合わせを変えれば、家の間取りすら変えることができます。




隈研吾さんは次のように語っています。


気を遣うことで、
持続可能な、ゆるやかでやさしい循環システムを再構築することこそが、
今の世界で一番大事なのである。
細い木材を使いまわし、
使い倒していく日本の在来木造は、
その未来の循環のための、
最上のヒントになると感じられた。


このように、
日本人は、自然との和を大切にしてきました。




法隆寺の大工・西岡常一(つねかず)棟梁は、

「コンクリートは50年、木は1000年」


と言っていました。

確かに、
コンクリートの建物は50年ごとに建て替えなければなりませんが、
法隆寺は1300年もの間、雨風に耐えています。

生きた木は年を経るごとに強度を増していき、
築300年くらいで最高強度に達します。




白川郷の合掌造りの古民家も、古いもので300年と言われています。

「木は物やありません。生き物です。人間もまた生きものですな。
 木も人も自然の分身ですがな。この物いわぬ木とよう話し合って、
 生命ある建物にかえてやるのが大工の仕事ですわ。
 木と命と人間の命の合作が本当の建築でっせ。」

西岡棟梁の言う「本当の建築」は、
必ず我が国を支えるものになります。

特に、
日本全土に生えている樹木の約4分の1が「杉」です。




各地の神社に杉のご神木が祀られています。

杉の学名は、
「クリプトメリア・ジャポニカ」(隠された日本の財産)という意味です。

ご先祖様たちが大切にしてきた宝物を、
私たちは山に置き忘れてしまいました。

その宝を今こそ活用しなければなりません。




生活圏としての里山においては、
使うぶんだけ木を伐り森の手入れをしながら共生してきた日本人。

その一方で、

建築需要や戦乱などにより
天然更新が間に合わないスピードで急峻な奥山までを皆伐し、
禿げ山にしてしまってから、植林して人工林にする。

そんな乱伐と人工造林を繰り返して来た歴史があります。

そして、
現在の日本の森は、木の使い過ぎによる危機ではなく、
木を使わなくなったことによる歴史上初めての危機を迎えている
のです。

この危機を乗り越えるべく、
木材の需要を増やすための対策、
荒廃した森林を再生させる様々な取り組みなど、
官民をあげて全国的に進める必要があります。


わが国の森林を守るためには、
私たちが進んで「国産材」を使い、環境を整えていくしか道はありません。


美しい我が国の自然を次の世代に引き継いでいくために、
私たちの世代でできることを考え、行動していきましょう。


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自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。


だから、あなたにも知ってほしいのです。


私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。


そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。


先人たちが大切にしてきた精神性。

僕たちの心の中に眠っている精神性。

『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。

自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。

子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。


それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。


一緒に、日本を学びませんか?


最後まで、お読みいただきありがとうございました。





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