【No.1201】先手を打つ
後手に回らず、先手を打つことは営業においても重要だという反省。
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「先手を打つ」という言葉は、将棋や囲碁から来ているそうですが、相手が行動する前にそれを予測して先におこなったり、それに対する対策を講じておいたりして、相手より優位な立場に身を置くことを意味します。
類義語には「先んずれば人を制す」とか、先手必勝、機先を制す、先手は万手、早いが勝ち、などがあります。
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近年、各大手予備校の模試の時期が、どんどん早まっています。高校2年の11月や1月は毎週テスト!ということも。
例えば、ある高2生の、今日以降のスケジュール。
大学入試共通テストの同日模試、河合塾のマーク模試、英検、記述模試、学校のテスト週間スタート と、テストが目白押し。かわいそう
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ビジネスでは、先手を打つことは競争上の優位性を確保するための重要な戦略です。これには、先行行動、予防的対策、機会の創出などが含まれます。
特に、予備校・学習塾業界では、受験に向けた成績が生徒・保護者さんの不安のタネです。テストの結果を数字で出すことで不安心をあおり、入塾してもらいたい。そのためには、競合より先手を打ってテストを受けてもらいたい。
そんな理由があるのかもしれません。もともと2月中旬ごろのイメージのあった模試が、1月末に早まってきています。
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僕が勤める学習塾は、零細企業ですから大きな模試を作ることはできません。だから、大手の模試や学校のテストの結果を把握し、その対策が営業チャンスとなります。
新規の方は、テストの結果を見て問い合わせてくださるし、すでに通ってくれている生徒さんにアップセル・クロスセルを提案するにも、テストの結果が重要です。詳細は具体的すぎて長くなるので省略しますが、先手を打って提案していくことが有効です。
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じゃあ先手を打つためにはどうするかというと、相手のスケジュールを把握することが必要です。
学校や模試は年間スケジュールが出ますから、どの時期にテストの結果で不安になり、どの時期が休みで勉強時間を取りやすいかなど、スケジュールが立てられます。
今回の僕は、これを完全に怠ってしまったんですね。反省。
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模試が早まってきていることは把握していましたが、1月の中旬まで早まるとは想定外でした。でも、生徒たちの年間スケジュールには、ちゃんと書かれていたんですよね。年度始めの、去年の4月に配られていた年間スケジュールに、しっかり書かれていて、計画も立てれたのに。僕が確認していなかっただけ。
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年間スケジュールのように細かに書かれていなくても、顧客ターゲットが明確ならば、年間のライフサイクルはある程度読めるはず。春はこう、夏はこう、秋はこう、冬はこう。
アイスの「雪見だいふく」は、競争の激化する夏でなく、売れづらい冬に売れるアイスという戦略だったそうです。
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予備校の模試や雪見だいふくのように、大きなマーケティング戦略においても、僕のように超具体的な営業タイミングについても、相手のスケジュールを把握することで先手を打つことは重要です。
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先手を打つといっても、センスや経験が必要なこともあるでしょう。営業マンが、お客さんはこういうリストがあると見やすいだろうな、と用意しておくとかは、僕はまだ気づきづらいです。
でも、相手のスケジュールを把握することは比較的できるでしょう。僕の場合なら、年間スケジュールを各生徒に提出してもらって、自分のカレンダーに書き込むことは誰でもできます。細かなスケジュールがなくても、繁忙期の少し前は提案タイミングかもしれません。
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「先手を打つ」とは、単に早く行動すること以上の意味を持ちます。お客さんとの信頼関係構築にも活きてくるでしょう。
今回の反省をもとに、まずはだれにでもできるところから改善していきます。
ということで、今日も1日「優柔不断は誤った決定よりなお悪い」という言葉を胸に、結果の有無に関わらず、頑張っていきましょう!
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