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考え過ぎなら、旅に出よ②

二日目は、前から憧れていた『海にせり出すような場所にあるカフェで、モーニングをする』をやってみた。

窓際の席で、アイスコーヒーとクリームチーズ&ベーコンサンドをいただく。


ブラックペッパーのかかったジューシーなベーコンとクリーミーなチーズが、頭にガツンと衝撃がくるほど美味しい!
素材がいいシンプルな料理は至高。
アイスコーヒーは深煎りのようだ。
苦味で朝の寝ぼけた頭が冴えていく。
凪いでいる海を眺めながら、ゆっくりと朝食を楽しむ多幸感たるや。
これは是非ともまたやってみたい。

カフェを出発し、車を走らせながらふと思ったこと。
ーこの町は、人よりも草木の勢いの方が強い。
どこを見ても植物が生い茂っている。
草丈が家をわっと飲み込んでしまうほどだ。
きっと、水や地熱エネルギーが豊かにあるからだろう。
地面の下から脈打つようなエナジーを感じる。見ているだけ、歩いているだけで、こちらまでパワーがみなぎってくるような感覚ー。


お昼ご飯は、港の定食屋さんへ。
『漁師めし』なるものを食べる。
艶々輝く新鮮なお刺身の上に、とろんとした温泉卵がのった丼。
割って食べると、ほっぺが蕩けそうなほど美味しい…!
お魚の脂、甘味のあるお醤油、まろやかな温泉卵。全てが絡み合って奇跡的マリアージュ。
出汁がかけ放題だったので、わさびを少し入れて出汁茶漬けにする。
これもまた最高に美味しい。
夢中になって食べ、出汁まで綺麗に飲み干してしまった。

次なる目的地へ向かっている途中、
山奥に突然、物語の世界のような古めかしい外観の小さな洋館が現れた。
どうやらカフェのよう。
折角なので立ち寄ってみた。
暑いので、スパイスの効いた冷たいチャイを頼む。
通された席には、少し不気味な猫の置物。
牛乳の甘みとシナモンスパイスのバランスが丁度いい。
目の前の猫に見つめられながら、ほっとひと息をついた。

その後は、この土地で有名な神社をいくつか回る。
ポケモンを集めるような感覚で、旅行に行ったら必ず御朱印を集める。
「こんな所にも行ったね」と、後から見返して思い出せるように。
海の青と鳥居の赤のコントラストが、とても映えている。
海と神社って似合うんだなぁ、なんてしみじみ思う。

水に濡らしたら結果が分かる"水みくじ"



夜ご飯はちょいとお高めの料亭で。

お寿司は一貫ずつ出てくるスタイル
肉厚な炙りサーモンは口の中で香ばしく溶ける
稚鮎の塩焼き
身が柔らかく骨も無い。少しのほろ苦さと塩がマッチしている。
揚げたてさくさくカキフライ
タルタルは卵とマヨのみで濃厚
カキの身が大きく食べ応え十分

少しずつ出てくるお料理のどれもが、丁寧に作り込んであって美味しかった。
たまにはこんな贅沢もいい。
旅先ぐらいは、お財布の紐を際限なく緩めると決めている。


なんだかんだ二日間はあっという間に過ぎ、
名残惜しくも帰る日に。
凄く楽しかった。
雄大な自然、穏やかな海、旨い食事、温かい地元の人々…に沢山の元気をもらった。
もうすっかり杞憂も晴れた。
やっぱり考え過ぎてしまう時は、一人旅に限る。
何より、この土地が大好きになった。
ここのゲストハウスで住み込みで働かせてもらえないかなぁ。いっそ定住したいなぁ…なんて思うほどに。
絶対に、また来たい。

帰ったら、お土産を一緒に食べよう。
今なら貴方と、晴れやかな気分で笑い合える気がする。

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