【詩】糸
濃紺のセーターの糸がたらりとほころんで
ひゅるりと振りほどいた矢先には
くずおれた空しさちいさくあらわれた
わたしの後ろ暗さがいっそう嵩じても
今度はほつれが毛玉のようにかたまって
誰かをなぐさめるための毛毬にでも
してくれたらよかったのに
やわらかな青ができあがるまで
わたしはほつれた糸にあこがれつづける
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濃紺のセーターの糸がたらりとほころんで
ひゅるりと振りほどいた矢先には
くずおれた空しさちいさくあらわれた
わたしの後ろ暗さがいっそう嵩じても
今度はほつれが毛玉のようにかたまって
誰かをなぐさめるための毛毬にでも
してくれたらよかったのに
やわらかな青ができあがるまで
わたしはほつれた糸にあこがれつづける
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