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【詩】結び目の散文詩

固くゆわえられた結ぼれは、時が下れば緩やかに解き放たれる。

涙まじりの手指によってふたたび分かちがたく重ねられたとしてもはじめての契りほどうららかではなかった。

瑞々しさが、寄せ集まった繊維にきつく縛りつけられたからだろう。

ここでの結び目とは二人の運命のことだった。

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voyant(まみえる人)
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