『いとしのロデヴ』第51言
名は「ロデヴ」
にわかファンのくせしてロデブではなくロデヴと言いたくなる。
知る人ぞ知る、水分量のとても多く、作るのに手間がかかるから置いているお店が少ない、とされる「パン」である。
ハード系のパン好きにとっては、初めてその存在を知った時には興味津々、好奇心の対象にドカンとハマった。「パン・ド・ロデヴ普及委員会」なるものあるのをご存じであろうか。
聞き慣れなさすぎて一度きいただけではすぐに忘れるその名前。
わたしも、すっかり忘れ、検索しようにも出てこず
「パン 3文字 カタカナ」と打ったことある。。
やっとその名にたどり着いた時には、あーそうだ、北斗の拳の「ひでぶ」みたいだなって思ったんだった、と悔しんだ。
そして、今日は晴れてロデヴを手に入れた。
置いているお店。一番近くても電車を使う。
お店に着くと、具入りのロデヴしかない。
最初は「素のあなたを知りたい」じゃないが、やっぱり素のロデヴを知りたい。
なんて思っていたらお店のひとが出してきた、ほかほかホヤホヤのロデヴ。
つい「ロデヴーーっ」と心の中で叫ぶ。
家でカットして、そのまま何もつけずに食べる。
うまし!
外側はパリっとしているのに、霧吹きでもかけた?と言いたくなるくらいに中は濡れ感のあるしっとりもっちり。
加水90%以上というのも納得感あり。
これ好きだなー。
ハード系が好きだけどパサパサが好きなわけではない。
言うなれば、外はカリ中じゅわ~んしっとりの唐揚げ、外パリ中とろーんな鰻の蒲焼(言いすぎか?いや、いいだろう)それくらい、外と中の印象がガラリと違うパンでした。
嚙んでるのが楽しいパン、おもしろいパン。
ロデヴというのはフランス南部の小さな街の名前らしいです。
これだけの水分が感じられるんだから、たしかに扱いが難しいのかもなーと思い馳せたりしました。
どうやって出来たんだろう。
よくある偶然という名の必然の賜物なのかな。
水多く入れすぎたー成形できない、えーいって放ってそのまま焼いたら、うまし!だったとか…。
とは言え、成形できないほどのゆるい生地を取り扱うのは職人にとっては難しく、技術と経験が必要とされるようです。
ロデヴを置いているお店を見つけたら一度ぜひお試しください♪
食いしん坊にとって
「食」は旅のように好奇心をゆさぶる
おもしろ楽しいものだ(●´ϖ`●)♪