短時間で心身ともに良い状態にするウォームアップ「五体投地」
緊張する本番前に軽く体を動かす人は多い。
実際、緊張で体が硬くなったりして、いつものポテンシャルが発揮できずに本番を終える人は沢山いますよね。
それを分かっている人は、本番前にウォームアップをします。
でも、何をすれば良いの?という人も多いと思う。
そこで私がお勧めしたいのは、五体投地。
私自身、柔道部で、そもそも運動が好きで、ストレッチやヨガなど、色々なウォームアップをやってきた。
そんな私が、実際に自分自身が本番前にやって、ボイトレの生徒さんにもお勧めしているのが「五体投地」。
五体投地?チベットでやってるやつでしょ?それがウォームアップになるの?
と思うかもしれないが、この動作をボディワークとして捉えると実によく出来ている。
全身の主要な関節をすべて動かすし、意外と運動量が大きいので、7回も行うと心拍数が上がる。
そして、寝た状態から起き上がり、座る。座った状態から立つ、手をあげる。と、全て日常生活でやっている動きしかない。
なので動きに無理が無い。
しかも、3大宗教に取り入れられていることからも分かるように、心の鎮静効果が高い。
つまり、地に足がついた精神状態になる。
バリエーションも多いので、あまりスペースが無い所の場合は、イスラム式や、禅宗の方法でやると良いし、
スペースが十分あって、寝転がれる場所であれば、チベット式は気持ちが良い。
地面が土や草などの自然だと更に高い効果を望める。
光岡英稔先生と言った武術家にも注目されているのも納得だ。
では、最後に私がやっている方法を紹介
私が採用しているのは、”一度に二つの声を出す”驚異的な歌唱法「ホーメイ」の本場「トゥバ共和国」でのやり方。
自身もホーメイ歌手で、実際にトゥバに足掛け6年住んでいた澤田 香緒里先生から教えて頂いた。
この方法が好きなのは、合唱した手で喉を触る所だ。自然と喉にも意識が行くので、発声前のウォームアップに相応しいと感じている。
詳しい動作は上記の動画を見て頂くとして、問題は回数だ。
伝統的には、3回、7回、21回、108回が良いとされている。その理由は正直、良くわからない。が、上述の光岡先生の「武学研究会」の講習会などに参加すると、科学的な理由は良くわからないが、「回数が大事」というのが体感的に分かる。
なので、私も出来る限り、最低3回、多い場合は21回行なうこともある。まあでも7回がやりやすいかな。
と言うわけで、五体投地。
気軽にできるボディワークとして、発声練習前のウォームアップやクールダウンとしても是非やってみることをお勧めします。