最年長Jリーガー三浦知良選手の折れない心 "レジリエンス"について
本日はサッカー元日本代表で横浜FCに所属している三浦知良選手を取り上げます。三浦和良選手ですが、先月の9月23日のJリーグ川崎フロンターレ戦で先発出場を果たし、J1最年長出場記録を塗り替えました。
53歳210日での出場はFIFAや欧州メディアも注目されています。
サッカーって90分間のスポーツでダッシュを繰り返したりして、走行距離は10kmを超える結構過酷なスポーツで1試合で2、3kg落ちるとも聞いたことあります。今回の出場時間は56分間ではありますが、50代での出場なので、ホントすごいなと言うのが感想です。
そんな彼からは、仕事や日常生活にいかせるTipsはいっぱいあるはずと思いました。
このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
本日は53歳のJリーガー三浦知良選手から、挫折から立ち直る力について考えます
また、最近、レジリエンスという言葉を知りました。
レジリエンスとは、英語の意味では「弾力や回復力」と訳されますが、最近のビジネスや心理学の領域では、「挫折しても何度でも立ち上がる力」と定義されており、結構注目されるワードです。
この言葉を知ったのは、Voicyの人気パーソナリティのジェイさんのスタートアップ営業ラジオからでした。
ジェイさんは20代から何度も挫折をしながらも成長をすることが出来て、デザイナーから営業に転身をして、今は株式会社ロケッツのCSO(最高戦略責任者)にまでなったかたです。
このレジリエンスという考えは、53歳で今なおJリーガーとして活躍している三浦和良選手にもあてはまるのではと思いました。
今回はスタートアップ営業ラジオのジェイさんのレジリエンスの回から三浦知良選手の靭やかさについて考えていきたいと思います。
それでは本編スタートです。
本日のキーワードであるレジリエンスとは? スタートアップ営業ラジオからの抜粋
まず、今回のきっかけになった、スタートアップ営業ラジオの「僕のレジリエンスあなたのレジリエンス」について取り上げます。
ここでは、駆け足で概要についてお話します。本チャプターにURLを貼っておきますので興味のある方は是非、アクセスお願いします。
この回ではレジリエンスに入る前に、アンチフラジャイル=反脆弱性についてまず述べられていました。
フラジャイルすなわち脆弱の反対は、強固や頑丈と捉えられがちではありますが、実は違うという解釈です。
例えば、コップは硬いけれど落とすと割れてしまいます。
これからの不確実な時代では、強固で堅牢なだけでは、ある方向に圧力を加えると、もろくてうまく行かないので、圧力を吸収してそこから更に強くなっていくことが重要であるということです。
そしてこのアンチフラジャイルと似たような概念で、レジリエンスという言葉があり、「挫折からうまく立ち上がり粘り強く挑戦し続ける」ということがこれから重要であり、ジェイさんもこれまでのキャリアを、「当時はレジリエンスという言葉は知らなかったけど、挫折に負けずに乗り越えてきた」と振り返っています。
学生時代の小・中・高までは順調でしたが、大学受験に失敗でまず挫折を味わい、そこからデザイナーになったがうまく行かず、営業になったが成績があがらずうまくいかず、家庭の事情で20代中盤で1年間ぐらい休職をします。
20代後半になって、そこからスタートアップに出会い活躍をします。
こんな挫折を繰り返しますが、当時をジェイさんは「よく、乗り越えたなと思った。ただ、内なる思いは強かった。こんなものではないと取り組んだからである」と振り返っていました。
そして、放送ではこのレジリエンスで大事な構成要素は5つあると言っていました。
・能動的な楽観主義
・決断力と行動力
・道徳的な指針(ただしいことをする)
・粘り強さ
・周囲のサポート
です。これらの要素が大事であるとのことでした。
で、このレジリエンスはアスリートでも言えますし、これを体現しているのは誰かなと思った時に、三浦知良選手がまず思いつきました。
三浦知良選手ですが、15歳の若さでブラジルに単身渡航したり、Jリーグ発足後の初代MVPでありながら、日本が初出場を果たした1998年ワールドカップで落選をするなど、何度も壁にぶち当たっています。
それでも、今なお現役を続けています。
次のチャプターでは三浦知良選手のこのレジリエンスについて更に掘りさげていこうと思います。
三浦知良選手のレジリエンスや大切にしていること
さて、前のチャプターではレジリエンスについて解説していきました。
ここからは三浦和良選手のキャリアや挫折を乗り越えた事例について考えていきます。
まずざっくり経歴です。
1967年生まれの53歳。15歳でブラジルに単身渡航してプロサッカー選手に。1993年発足のJリーグで初代MVP。日本代表の試合で55ゴール。イタリアのジェノア、クロアチアのザグレブ、オーストラリアではシドニーFCに在籍。Jリーグでは、ヴェルディ川崎、京都サンガ、ヴィッセル神戸に在籍して、2005年からは横浜FCに所属。
今なお現役で、サッカーファンからはキンズカズと呼ばれる、まさにレジェンドです。
そんなカズ選手でですが、何度も挫折を味わいながらも、克服している、そして53歳の現在まで現役でい続けています。
まさにレジリエンスを発揮しています。
本チャプターではその例として「三浦知良選手が経験した挫折の例」と「向上心を持ち続けている例としてグアムの自主トレ」などの具体的な事例についてあげようと思います。
1)まず、カズ選手が経験した挫折についてです。
※まず前提として、カズ選手本人はおそらくですが良い経験と思っているので、第三者から見ての挫折と思ってください。
・1993年のあと一歩で日本初のワールドカップ出場であったが、ロスタイムの失点により出場を逃してしまう「ドーハの悲劇」
・1998年、夢だったワールドカップ直前での日本代表の落選
・1999年〜200年には京都サンガに在籍して、2000年シーズンでは33歳ながら17得点を記録して得点ランキングの3位に入りますが、チームがJ2に降格してしまったことから、年俸0円提示をうけてしまうなどです。
ただ、このような経験を経てもカズ選手は立ち直ります。私の主観なのですが、20代のカズって自信にみなぎっていているのですが、40代、50代になるにつれて、達観しているというか、笑顔が多くて、ホントに良い意味で様々な経験積んで言ったんだろうなと思いました。
ちょっと良い表現が思いつかなくてスミマセン。
2)次に向上心を持ち続けている例としてグアムの自主トレについてです。
ここでは、フットボールゾーンの2019年12月19日の記事を抜粋します。
横浜FCは今季J2で2位に入り、自動昇格で13年ぶりのJ1行きを勝ち獲った。そしてカズは、12月9日に同僚FW瀬沼、元同僚MF中里崇宏(韓国1部江原FC)を伴ってグアムに旅立った。瀬沼は自身のインスタグラムでトレーニングの内容を公開している。
「カズさんのグアム自主トレに参加させて頂きました。朝は5時半に起きて体幹して6時から4㎞走って体幹してダッシュして朝ごはん食べて休んで9時半からボールを使ったトレーニングをしてお昼ご飯食べて休んで午後は15時から筋トレして夜ご飯食べて21時には眠る。これを毎日ひたすら繰り返す。死んだ」
地獄の3部練習に面食らったようで、瀬沼は「1年に12月と1月に2度このキャンプを15年連続で続けているカズさんは偉大。そして自分の弱さを痛感したキャンプになりました」と、改めて大先輩のカズにリスペクトの言葉を綴っている。
カズ選手は52歳で「このメニューをこなしている」さらに「15年連続で続けている」というので、とても凄いことかなと。
30代に入ると肉体的な衰えは隠せないと思うのですが、50歳になってもやり続けているのは、ホントにサッカーが好きでないとできない、更にサッカーが好きであっても、自分で限界を決めて現役を退くのが普通なのではないでしょうか?
少しでも、知りたいと思ったので、ここ最近発売した書籍「カズのまま死にたい」を買ってみました。
次のチャプターではこの原動力についてを書籍「カズのまま死にたい」を中心に更に掘りさげていきたいと思います。
三浦知良選手の向上心はどこから来るモノなのか?
さて、前のチャプターでは、カズ選手の挫折から立ち直ったことや貪欲に向上心を持ち続けている事例について述べました。
本チャプターでは今年の2月に発売された書籍「カズのまま死にたい」を中心に、いくつもの壁を乗り越えたカズの言葉や考え方についていくつか抜粋していきます。
まず、こちらの書籍ですが、日経新聞のスポーツ面に隔週で掲載している「サッカー人として」というコラムをまとめた書籍です。
2014年〜2019年のコラムが掲載されています。
今回はこの中で「挫折を乗り越えてきたカズ選手の考えが垣間見える言葉」をいくつか抜粋して考えていきたいと思います。
・まず、2014年4月11日の飽きずに楽しむコツから
「サッカーの練習は毎週毎週、それほど代わり映えするものでもない。はたから見れば似たようなことの繰り返し。「飽きないの?」とよく聞かれるけど、飽きないね。こんなやり方もあるのかと、毎回喜びがある。なんでうまくできないのかと、毎日悔しさがある。ヨーロッパで活躍する日本人選手も同じじゃないかな。」
・続いて2014年11月14日の全力でやるしかない
「サッカー以外のことは何もしらない。そもそもサッカーですら知らないことがたくさんある。サッカーで喜びを味わい、痛みも教わり、大人にしてもらった。そういう存在、誰にでもあるでしょう?サッカー様々ですよ」
・続いて2015年12月4日の走らずにはいられない
「例えば足首を痛めたことで思いのほか、足の指の開きが悪くなり力が入りにくくなっているた現状に気づいた。そこで指周りを強化したら可動域が広がり、怪我する前より、ジャンプがスムーズにできるようになっちゃった。こういうのは発見であり、喜びだよね。伸びしろがまだまだ自分にあるなと実感するし手をつけていないものがたくさんあって、それを絶対にサッカーに繋げたい」
・続いて2018年2月2日の33年目も毎日が未知数
「ここから1シーズン、自分がどうなるのか。試合に出るまでに状態を挙げられるか。出れば、出たで体がどう反応するか、つぶれないか。あるいは出ないなら出ないで体が衰えていかないか。正直、わからないし、予想はつかない。わからないことばかり。だって、51歳は初めてだものね。これだけ現役として生きてもプロ33年目はまた振り出しからというか、どれだけ経験があろうがまだまだ”経験不足です」
・最後に2018年12月7日の痛みを知って強くなる
「25年経ったいまでもドーハの悲劇を頭の中で繰り返す。あそこでFWの自分が別のプレーをしていたら、まさかの失点もなく、日本代表にも自分にも全く違う人生が開けていたのではと。
でも取り返せないワンプレーによってサッカーの時計が巻き戻らないことを僕らは悟る。傷つき、敗北の味を知り、人は大きくなっていく」
以上です。
この間、何度も故障を繰り返したり、出場機会も限定されますが、
・サッカーに対して貪欲に取り組み
・まだまだ上を目指し
・日々の新しい発見に対して純粋に楽しんでいる
カズ選手は色々な経験を貪欲に吸収しています。
また、端から見ると、苦しい経験の方が多いと思うのですが、本当にサッカーが好きである、だから現役を続けられる、苦しい自主トレなども乗り越えているんだろうなと思います。それもごく自然な形で。
ちょっと、まとめるのは難しいかもですが、次のチャプターでは日常生活や仕事に活かせるTipsについて考えていきたいと思います。
Tips: 一時的な感情に左右されない。好きなことの構成要素を考えよう。
さて、今回のTipsについてです。
「一時的な感情に左右されない。自分の好きなことの構成要素を考える。」ということかなと思います。
今回は、挫折をしても何度も立ち上がるという力=レジリエンスというキーワードから、カズ選手からの学びを考えるために、色々調べてみました。サッカーはホント好きなんだなと思ったのですが、それをやり切るには、挫折と呼ばれるようなことも多く、更に苦しいことも多い。
でも、好きだと言えるのは、それを乗り越えた時の達成感 や もっともっとうまくなりたい、それを更に追求していこうと思うからなんだと感じました。
なので、辛いから嫌だとか、楽しいから好きだとか、この手の事は一時的な感情のみで判断、結論を下すのはこれからの時代は危険だなと思いました。
例えば、仕事においては
今の職場で嫌な出来事があった時に、「すぐに転職をしたり、新たな資格取得をすると早急に判断を下す」のではなく、「何故、今の職場や環境を選んだんだろう、嫌な感情を抱くことはあるが、それを乗り越えた時の達成感があったのでは?」と思うこともあるだろうし、「難題があるからこそ、それを克服するために何をするかと考えてみるとワクワクする」かもしれません。
今回、カズ選手を調べれば調べるほど、物事はシロクロはっきりとするものではなく「辛いことの方が多いけど、やっぱり好きだ。だからやりきる、そして更に好きになる」という事が重要で、それの一つのキーワードとしてレジリエンスという考えが、使えるんだろうなと思いました。
今回の放送ですがいかがでしたでしょうか?
今回は自分が最近覚えたキーワードを活用したかったのでうまく、説明しきれなかったかもしれません。
ただ、このようなキーワードもスポーツというフィルターを通すことで、より身近でイメージが付きやすい形に落とし込んで行けるかなと思い、取り上げてみました。
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