【6月のAudible読書メモ①】
『人は話し方が9割』永松 茂久
先月聴いた『喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと』の中にでてきたこちらの本、気になっていたので聴いてみた。
人によっては、そんなの知ってるよ!という内容かもしれないが、話し方は心のありかたという考え方が、素直に納得できて、実践したいと思わされた。プレゼンのようなビジネス場面での話し方のスキルではなく、日常的な身近な人との関係を円滑にする方法が述べられていて、想いの伝え方、考え方が学べた。
自己紹介や褒められたときの考え方が特に自分には足りていない部分だと思うので、心に刻みたい。
特典としてついている、PDF画像が眺めるだけで、本の内容を簡単に思い出すことができ、実践できていない部分の復習に役立っている。
『成瀬は信じた道をいく』宮島 未奈
1作目の『成瀬は天下を取りにいく』は成瀬の突飛なキャラクターに目を奪われがちだったが、こちらは成瀬を取り巻く周りの人の面白さが楽しめる。章ごとにでてくる新たな登場人物の個性あふれる人となりに惹かれ、やがて全員が成瀬のために巻き込まれていく構成も楽しめた。
地名はもちろん、企業名やテレビ番組名など実在の名前がバンバン出てくるところに、もしかして本当に成瀬っているんじゃないかと思わせてくれるのがこの本の魅力の一つかもしれない。
新たな登場人物にも楽しませてもらえるが、やはり幼馴染の島崎との関係も気になるところであり、この物語の核となっていて、二人の今後も気になってしまう読後感だった。
蛇足だが、SNS(note以外の)をうまく活用できていない人間にとって、人を探すときに、リアルタイムのSNSの検索機能ってこんなに役立つものなのかー!という発見もあった。使いこなしている人スゴイ。
『ツリーハウス』角田光代
親子3代の物語。
祖父が亡くなったことをきっかけに、自分の家のルーツに興味を持った孫が祖父母が出会った満州に祖母を連れて行く旅が始まる。
戦争と実際の事件などを絡めながら、現代と過去を行きつ戻りつ物語が進行する。
家族のつながり、命のつながりという大きなテーマと「逃げる」ということに考えさせられた。祖父母の「逃げる」は生きるために仕方のない選択だったと思うのに、本人たちはそれを恥じと感じている。そしてその想いが、様々なことへ影響を与えている。あの時代、その想いに傷ついていた人がたくさんいただろうと思うと胸が苦しくなる。
孫の、そして両親の「逃げる」は祖父母の代のそれとは違う。けれど、祖母の死を契機に自分の人生を見つめ直し、逃げずに向き合っていこうとする孫が家族を作るものが何であるかに気付くところで話は終わる。その答えがこの物語のタイトルが「ツリーハウス」であることにゆっくりと着地していくように感じた。
物語の最後、祖母が言う「逃げてよかった」「生かされた」という言葉の重みに心を打たれる。
自分の祖父母、そして両親の時代について話を猛烈に聞きたくなった。
満州に行って自分が若い頃の風景を思い出している祖母「やえ」の姿の描写がなんとも素敵で、ずっと心に残っている。
最後までお読みいただきありがとうございます。
また次のnoteでお会いしましょう。
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