B2B営業はコール部隊と訪問部隊を分けてはいけない。
「とりあえず行きます」は本当に無駄。
この時期、オフィスの電話が良くなります。だいたい、新人さんのアポイントのトレーニングで(棒読み、ロープレっぽい)、B2B商材を扱う会社からの電話が多いような気がします。
「とにかくお時間ください、営業行きますから」と課題を聞きもせず、こちらのニーズもわからないままに「とにかくアポイント」という方も多いです。いざ、営業担当者がきて「もうすでにお聞きになられたかと思いますが」と言われた時点で、ため息をついてしまう私。大人げなくて申し訳ないですが、「今すぐ帰ってください」と言いたくなりますが、これが現実です。しかも、それがOne to Oneマーケティング関連のツールを提供する会社の方だったりして、さらに大手の外資系で世界的にも有名な会社だったりするから余計にがっかりですね。
外資に限らず国内大手やベンチャーもありますけどね。
実体験として、以前あるツールの導入の際にお話を聞いた約10社のうち、こちらのことを事前によく理解できていた会社は1社のみで、そちらを採用いたしました。
なぜ、アポイントは無駄になるのか?
インサイドセールスの質の問題。「電話の仕方が悪いんだろ。」
インサイドセールスの目標設定の問題。「そもそも目標がアポ数だもんな。」
MQLの絞り込みの質の問題。「全然MQLじゃねーよ、これ。」
SQLの絞り込みの質の問題。「だから全然SQLじゃねーって、これ。」
SQLの渡し方の問題。「ちゃんと営業に渡してるじゃんよ。」
フィールドセールスの質の問題。「訪問者の人柄の問題だろ。」
フィールドセールスの目標設定の問題。「活動数も成績に入るからなぁ。」
などなど、原因は多くあると思いますが、まずは目標が同じでないと、インサイドセールスはアポイント獲得に走りフィールドセールスは訪問数をこなす、ということに必ずなってしまいます。
営業とマーケティングの連携の問題か?
連携が大事だともいわれますが、そうとも言い切れないと私は思っています。対面セールスには必ず営業マンの「人柄」も影響します。
インサイドセールスの担当者の人柄が良くて、まずは話を聞こうと思って訪問してもらうことにしたのに実際に来た担当者は、契約のことばかりでクロージングできないと思った瞬間に話が終わってしまった、なんてことはよくあります。つまり、ニーズや課題を電話で聞き出すことができて、その情報をフィールドセールス担当者に渡すことはできたとしても「人柄」までは引き継げないということです。
感覚に依存してしまうような部分は無理なんです。
【結論】電話した人が訪問すべき
先ほどのMA導入時の話で、こちらのことを理解して訪問してくださった1社は、電話から訪問まで一貫して1人の担当者でした。どこのセミナーに参加して、どの資料をダウンロードして、どのメールをクリックしたかよくわかってらっしゃいました。
「ホットリードは熱しやすく冷めやすい」つまり、営業に対する期待値が高いです。受注の可能性が高い反面、期待値に達しないと失注もしやすいです。
だから、「B2B営業はコール部隊と訪問部隊を分けてはいけない」。
役割で分けるのではなく、お客様でチーム分けして、コンタクトが始まったら担当(人柄)はなるべく変えてはいけない。
そう思いますよ私は。
by tkhkmtk