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日本の人口構造を踏まえたエイジインクルーシヴ・ビジネス戦略の重要性

日本の人口ピラミッド(2024年)

 現在の日本の人口ピラミッドは、団塊世代(75歳前後)と第二次ベビーブーム世代(50代前半)が突出しており、それ以下の世代は減少傾向です。この人口構造は、ビジネスのターゲット設定において非常に重要な意味を持っております。

 特に、40代以下の人口は今後当面は増加しないため、従来の若年層を軸にターゲットを拡大する戦略は通用しにくい状況です。このような状況に対処するためには、特定の年齢層に固定せず、年齢に縛られないエイジインクルーシヴな商品やサービスを提供し、長期的な顧客基盤を築くことが重要です。

 例えば、衣料品においては幅広い年齢層が利用可能なデザインや素材を採用することで、世代を超えて支持を得ることができます。このようなアプローチを採用することで、人口減少の時代にも柔軟に対応し、安定したビジネスの継続が期待できると考えられます。

(原文:脳内垂れ流し)

 ビジネスをする上で、人口ピラミッドの特徴を捉えておく事は非常に重要と考えておりまして、現在の日本の人口ピラミッドと言うのは非常に特徴的な形をしています。まず出っ張っているのが75歳前後のいわゆる団塊の世代、第一ベビーブームの世代で、その次にまた出っ張っているのはそのベビーブーム達の子供たちの第二次ベビーブームの世代ですね。ここは50代前半くらいの人たちになっていますが、そこを超えるともうずっと減少の一途なんですね。いま新成人数は100万人を切るだろうとか、出生数は70万人を切るだろうと言われていまして、いまの50代から下はずっと人口が減り続けていると言うのは非常に重要な特徴でございます。

 例えばいまサービスや商品を展開するとして、それが40代向けとか30代向けとか特定の年代をターゲットにしていた場合、40代以下っていうのは増えないわけなんですよね。そうすると結局その少ない層が上に上がってきて、次にその年代向けに作られたものを使用することになるので、構造的にビジネスのターゲットが少なくなっていくと言うわけです。

 そう考えると、伝統的なマーケットの理論ですと、若い人たちが多くてその若者たちの年齢が上がっていくことで、ターゲットがどんどん広がっていきますと言うような考えになりがちなのですが、いまはその常識が通用しない。そのような考え方でビジネスをすると言うのは非常にリスクがあると言えるわけです。常にターゲットがどんどん減っていくと言うことを頭に入れつつ、サービスを展開しないと難しいところがある。

 考えられる解決策としては、競合他社から顧客を奪うっていうこともありますが、もっと賢いやり方としては特定の人たちが年齢を経ても変わらず利用できるようなサービスや商品を提供していくっていうことだと思いますね。エイジインクルーシヴという表現が良いかもしれませんが、いま40代の人が50代になっても変わらず利用できるようにして、ファンになってもらうと言うことですかね。

 とある洋服屋さんの商品ですと、アウトドア系の衣類なんですけど、20代でも30代でも40代でも60代でも70代でも着れそうなデザイン、素材になっている。年齢に関係ないような作りになっていれば、長い間ファンになってもらって続いていくと言う期待ができるわけですね。ですので、これからの時代というのは年代をターゲットにして商品を開発するよりは、サービスや商品をエイジインクルーシヴな作りにしてファンを作っていくことに注力するほうが、ビジネスが将来的に長く続くという可能性があるんじゃないかなと思っています。



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