喫茶ソワレはレトロポップな空間でした。
阪急河原町駅を出てすぐ。
仕事でデザインをしている私にとって、このフォントから伝わる様々な情報がワクワクをそそる。昭和モダン、女性らしさ、ヨーロッパ調、純喫茶。フォントやロゴはとても大切だ。
店内は不思議なブルールーム
創業者の友人である染色家上村六郎氏から
「女性がきれいに見える灯りを」とのアドバイスで店内は青い照明だ。
テーマカラーの少しダークなブルーに合わせた店内。メディウムブルー、ロイヤルブルー、瑠璃色。ブルーが醸し出す静的なイメージの店内に登場するのがステンドグラスのような名物メニューだ。
1948年(昭和23年)に開店しました。
ソワレとはフランス語で「夜会」・「素敵な夜」、メニューの表紙にある文字「Soyez la bienvenve」はフランス語で
「ようこそいらっしゃいました」という意味です。
店先には伯爵歌人 吉井勇氏による自筆の歌碑があります。
『珈琲の香にむせびたるゆうべより
夢みるひととなりにけらしな』
(コーヒーの香りにむせぶ夕べから
夢見る人になってしまったようだ。)
名物ゼリーポンチ
ゼリーの誘惑
1975年(昭和50年)からゼリーコーヒーとゼリーミルク、
ゼリーワインを、1978年(昭和53年)に、ゼリーポンチ、
ゼリーヨーグルトをメニューを取り入れました。
ゼリーポンチ/¥750
ゼリーポンチフロート/¥850
ヨーグルトポンチ/¥900
ゼリーミルク/¥700
ゼリーヨーグルト/¥750
ゼリーワイン/¥800
ゼリーコーヒー/¥750
ゼリーコーヒーフロート/¥850
昭和53年からスタートしたゼリーポンチが作る光と艶やかなシズル感。そして、ステンドグラスのような彩。
当店でゼリーポンチやクリームソーダに使用しているサイダーは1889年に発売され、
100年以上変わらぬ製法で作られている優しい炭酸です。お早めにお召し上がりください。
味からも懐かしさやノスタルジーを感じる。
私が生まれたのが昭和55年なので、小さな頃にデパートの、ちょっとお洒落な食堂で飲んだサイダーがこんなイメージだ。平成生まれの人たちには一周回って新しく感じるのであろう。
雑貨や文具、アパレルの世界でもレトロポップはムーブメントを巻き起こしており、喫茶ソワレはそれを空間とメニューで体験できる貴重な場所だ。
おうちカフェをレトロに
そんな懐かしさを持ち帰る事もできる。
喫茶ソワレをテーマにした文具やお店でも使っているゴブレットグラスやタンブラーをお土産にする事もできる。
おうちカフェをレトロに演出するのにもよいのではないだろうか。
サードウェーブといわれる、シングルオリジンをだす、スターバックスリザーブやブルーボトルコーヒーも魅力的だが[スターバックスがセカンドウェーブかサードウェーブかは意見が別れるところだが柔らかくいうと、シアトル系チェーンと言われる手軽にコーヒーが飲めるという点ではセカンドウェーブだろうし、リザーブのようにシングルオリジナルをだす店舗はサードウェーブになるのだろうか]、
いわゆる、日本のコーヒー文化のファーストウェーブ、喫茶店。コーヒーメニューはお店のこだわりブレンドとアメリカンが主流で、トーストやケーキ、ミックスジュースや色とりどりのクリームソーダがあれば、そこはもう楽園だ。
是非他のメニューも試してみたい。
文•写真:Takeshi Shimazu[Vision.e.w]
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情報
喫茶ソワレ
〒600-8001 京都府京都市下京区 西木屋町通四条上る真町95
営業時間:13:00~19:30(LO18:30)
定休日:月曜休(祝祭日の場合は翌日休)
TEL:075-221-0351
http://www.soiree-kyoto.com/