人基準は古くて非科学的か
加賀百万石などでおなじみの「石(こく)」という単位、もともとは1人が1年間に食べる米の量から決められたものだ。
ポンドという単位も1人が1日に食べるパンを作る麦の重さだとか。
尺やヤードも身体の長さから来ており、いずれも人が基準だった。
これに対しメートルは地球の1周の長さを、グラムも水の重さを基準としていて、きわめて客観的であるため、正確さを要求される取引などにおいてメートル法が国際単位となった。
しかしメートルやグラムは定規や秤がなければさっぱりわからないし、そもそも畳の大きさや田畑の広さなど生活に即したものは、地球の大きさどうこうではなく人に合わせるべきもの。
箸の長さは昔から「一咫半(ひとあたはん)」。
親指と人差し指を直角に広げたときの両指先の距離を咫といい、その1.5倍がその人になじむ箸の長さなのだ。
尺貫法は古くて非科学的、ではない。
(2014/10/3記)
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