ようやく再会した極上のサンドイッチに当分思い残すことはない
やっと行けた。
トアロードデリカテッセン。
この店については、
◆ パンと具材が極上なら、それ以上のサンドイッチなどあるはずもない
の記事に書いたが、実は休業中だったので昔の写真を引っ張り出して紹介しただけで、そのあたりの経緯は、
◆ 宣言が明けたら、まっさきに〈トアロードデリカテッセン〉へ行こう
の記事に詳しく、まさに宣言が明けるのを待っていた。
ところが、宣言が明けたその日から勤務地が変わってしまい、結局行けずじまいというのは、
◆ マイルドだけどコーヒーのやる気を感じる味も好みだ
の記事で紹介した。
それがようやく念願叶って昨日行くことができたのだ。
***
昨日は久々に神戸での勤務で、昼休みになると同時に会社を飛び出した。
目指すは〈トアロードデリカテッセン〉。
改めて紹介すれば、昭和24年創業、外国人御用達のハムやソーセージ、ローストビーフ、スモークサーモンなど、洋惣菜の店だ。
会社からはそこそこ距離があるから、早足で行って帰らねば時間がない。
お願いだから今日こそはと念じながら登るトアロードの緩やかな坂。
右手に見える青いテントが〈トアロードデリカテッセン〉。
2軒奥に見える〈マキシン〉は泣く子も黙る皇室御用達の帽子屋。
万博やオリンピックの公式帽、ANAやJAL、JR、ホテルなどの制帽も数多く手がける。
開いてた!
柔らかな日が差しこむ2Fのサンドウィッチルームでミックスサンドを頼む。
実に10年ぶりくらいになるだろうか。
豪快に頬ばると、パンのしっとりツルンの食感に驚く。
パンもまた神戸の名店〈イスズベーカリー〉製。
具材を優しく包んで口に運んでくれる。
そしてにわかに口の中に現れる具材の存在感。
ローストビーフが、スモークサーモンが、ハムが、ソーセージが次々に。
パンと具材の絶妙なまでの一体感。
こんなサンドイッチ、めったにない。
「これを凌駕するサンドイッチにはまだお目にかかれていません」と、かの村上春樹も書いたように。
ようやく再会した極上のサンドイッチに当分思い残すことはない。
(2021/11/25記)