エビス様が抱える神魚を切り刻んで
昨日、十日戎。
ひょっとすると東日本の方は〈十日戎〉の読み方が分からないかもしれないし、そもそも何の話か通じないかもしれない。
十日戎=とおかえびす
ほぼ関西を中心に、西日本一帯に広まる神事だ。
商売繁盛を願い、七福神の中でも財福の神であるエビス様を祀って1/10に執り行われる。
1/10はエビス様が出稼ぎへ出かける日とされていることにちなむ。
関西ではエビス様のことは「えべっさん」と呼び、近所のおっさんかと思うほどに親しみを持っている。
で、この十日戎が東日本ではほぼ知られていないという事実。
商売繁盛の祭りといえば他に〈酉の市〉というのがあるらしいが、これは逆に関西ではほぼ知られていない。
東西の違い、なかなかにおもしろい。
十日戎のことは知らなくても、1/10の早朝に一番乗りを目指して猛ダッシュを繰り広げる「福男選び」をニュースで見たことのある人は多いのでは?
あれは、全国のエビス神社の総本社である兵庫・西宮神社の(いちおう)神事だ。
十日戎の前後には参道にずらりと露店が並び、西宮神社は3日間で参拝者が100万人を超すなど、初詣並みの賑わいを見せる。
…というのが十日戎。
説明なくさらりと本題に入ろうと思っていたのだが、どうやら東日本ではまったく知られていないらしいという噂を聞いて、こうなった。
とにかく西日本では重要かつ盛大な祭りであることを伝えたかった。
さて本題。
*
昨日、スーパーの鮮魚売場に鯛が山盛りになった特設コーナーがあった。
なんでも十日戎にちなんでのことらしい。
そういえばエビス様って小脇に鯛を抱えていたな。
ほぼ反射的に僕は、店員にこれちょうだい!と声をかけていた。
残念ながら地元・明石の鯛ではなかったが、40cm長で破格の1,000円。
ちなみに別のスーパーで明石鯛を見たら、同じくらいの大きさで7,000円だった…さすが明石…ブランド鯛…
はい、失礼するで。
はい、十日戎の風習というから真剣に切り刻ませてもらうわ。
ふっふっふ、今のうちに湯引きして、アラは潮汁に。
菜の花のおひたしとともに早春の夕げ。
昨年、魚河岸で習った技が大いに生かされ、美しい刺身に仕上がった。
もう最高にうまい!
鯛最高!
十日戎最高!
で、十日戎に鯛を食べたらどんなご利益あるん?
…ない。
スーパーは単に十日戎にかこつけて鯛のセールやってただけやーん。
そらぁエビス様が抱える神魚を切り刻んでご利益望んだらアカンわなー。
いったいどのあたりから風習と思いこんだんや…
(本文を遡る…)頭落としたあたりらしい…
バチ当たり、すんませーん!
*
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(2024/1/11記)
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