がんじがらめの世の中
テレビや雑誌のCMで、言い訳のひとことがうっとうしい。
「写真はイメージです」「個人の感想です」
実物が写真と違う、CMほど効果がないなどのクレームが出ないよう予防線を張っているのだろうが、そこまでしなければならない?
消費者からのクレームが企業と個別の対応だった時代は去り、いきなりSNSで拡散して炎上することも少なくない世の中だから、企業側が先手を打ちたくなる気持ちも分からなくはない。
が、写真と寸分違わぬ商品の提供なんてどだいムリだし、効果が人それぞれまったく違うのは当たり前のことなんだから、理不尽なクレームに対しては正々堂々とそう答えればいいと思うが、あらかじめ言い訳を載せてなければ反論一つできないのだろうか。
洗剤のCMですべての汚れを落としきれないことを示すために、画面の中に1個や2個の汚れをわざわざ残したりもしている。
なんだかその見え透いた言い訳がうっとうしいし、カメラがすべての真実を写しているとの思い上がりが腹立たしい。
カメラ外にも真実がいっぱいあふれていることに気づけば、洗剤のCMなのにわざわざ汚れを残すようなことをしなくても、汚れは画面の外に少しあるんですよ、で済…まないか。
きっと激しい突っ込みが入るんだろうな…
がんじがらめの世の中になって、みんな生きにくくないのかな。
(2017/2/9記)
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