雨とコーヒーとドーナツに関する考察
きょうは雨、わたしがいちばん好きな9月の雨。
夏も終わるころの、深緑の木々のぬれた葉の姿はうつくしく、遠く聞こえるざぁざぁという雨音も、心地よい程度の湿気も、顔の隙間くらいあけた窓から入るすずしい風も、ぜんぶにうっとりする。
こんな日のおやつには、コーヒーとドーナツがもっともぴったり合っていると思う、まぁわたしの場合カフェオレだけど、雨の日のぼんやりした空気をきりっと締めるようなつめたいアイスでのむ、そこへ生ぬるい室温に溶けそうなぼんやりした味のドーナツ(元来ドーナツの味はぼんやりしてるものだと思う)、窓の外は灰色の雲と濡れた街、おもてを走る車がタイヤに雨水を纏わせながらさぁーっと過ぎる音さえもドラマチックな効果音になる。
崇拝する岡尾美代子さんの随筆によれば、岡尾さんにとってのドーナツは「好きなんだけど、特別な感情は持ちたくない存在」だそうで、うーんなるほど、チープな相棒というか、親しみがあるからこそ特別扱いしたくない近所の定食屋のような感じかなぁと思う。
ドーナツはなぜこうもたくさんの人を魅了するのだろうかと問われれば、それは油で揚げた小麦粉のタネに砂糖がまぶしてあるからだと思う(そのまんまだけどこれしかない)。あとはやっぱりだけど形もあるとは思う、ずるい、あの輪っかめー。でも、ねじったアイツも同じくらい魅力的ではある。
というわけで「焼きドーナツ」をドーナツとは認められないわたしによる、雨とコーヒーとドーナツに関する考察でした。
さて今日はようやく子供二人とも、それぞれ幼稚園と小学校へ行ったので本当に久しぶりのひとり時間です。
だらだらと洗濯機を回しながら、88円のブレンディボトルコーヒーで作ったつめたいカフェオレと(でも氷はなし、味が薄まるから)、チープな味のミニドーナツをつまみつつこれを書きました。
今月は緊急事態宣言のおかげで仕事もほとんどもらえなかったし、さしあたってのおやつはこのチープでぼんやりした味のドーナツかな。
そうそう、今日のいちばんのお楽しみは、先日買ったウエリントンブーツ!(つまりゴム長、AIGLEの。)
軽くて柔らかくて、足元が超快適。
これで、雨の日も雪の日も畑仕事も、なんでも来いです。