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ブリティッシュ・ベイクオフ

タイトルと画像が合ってませんけどね、先週末お墓参りの帰りに食べたモーニングをスケッチしました。
むさしの森珈琲はファミレス系だけど、家の近くのは新しく綺麗でゆったりできて気持がいいので、わりと好きです。
チーズパンケーキと、ナッツとアボカドが乗ったサラダがボリュームがあって美味しかった。紅茶の透明感が出せなくて、美味しそうに描けませんでしたが・・・。


「ブリティッシュ・ベイクオフ」はしばらく前からEテレでやっていて、最近シーズン2が始ったばかり。
イギリスのアマチュア・ベイカーが集まって、パンやらお菓子やらを作って腕を競う番組です。シーズン1は2010年、シーズン2は2011年のようですから、だいぶ前ですね。
詳しくは知らないのですが、シーズン8まではやってるのかな?

シーズン8以降は司会や審査員も変わってしまったようですが、今放送されている司会のスーとメル、審査員のポールとメアリーの4人がけっこう好きです。
特にスーとメルがイギリスのパンやお菓子の歴史を求めて、歴史家やら考古学者やらに話を聞きにいくところが好きで、思わずノートをとったりしています。

以前の投稿で書いたのですが、ハーブ研究家の北野佐久子さんの本を愛読していたおかげで、イギリスの食文化には馴染みや思い入れがあります。
番組の中で、ヴィクトリアン・サンドイッチ(パンじゃなくてスポンジにジャムをはさんだもの)やコーニッシュ・パースティ(コーンウォール地方で労働者が食べていたパイ)などが出てくると、食べたことがないのに馴染みがあって嬉しくなります。

シーズン1:ヴィクトリアン・サンドイッチを作る回。

英国で本格的なパン作りが始まったのは石器時代。
小麦は中東で1万年前から、ヨーロッパでは6千年前から栽培されていたそうです。
パンが作られるようになったことで、狩猟生活から農耕生活への移行し定住することによって、陶磁器や金属器も作られるようになり、パンが社会生活を根底から変えたということです。
その後、古代ローマから水車の技術が伝わり製粉が始りました。

面白いなと思ったのが、12世紀に風車が作られるようになると、風車を所有する地主に権力が集中し農民たちを支配、小麦作りが権力と結びついたということ。
建設と運用に費用がかかったので、風車が地主の権力を示すものでもあり、城と教会と並んで存在感を放っていたということです。

1350年代まで、イギリスの小麦の1世帯の消費量=1日3キロ。
1日3キロ?!
どんだけ?!って感じですよね。家族が多かったのか??

初めてロンドンに行った時はまだユーロスターが無く、パリと地上で繋がっていなくて、食べ物が本当にまずいといわれていた時代でした。
買ったのがスーパーだったからもあると思うけど、サンドイッチはパサパサで不味かったです。
産業革命時代のパンの大量生産の話を聞いて、イギリスのパンがマズかったのはこういう歴史のせいなのか??とつい思ってしまいました。

19世紀、産業革命で多くの人が都市部に出て工場で働くようになり、狭い家にオーブンが持てなくて市販品を買うようになると、パンの需要が大きく伸びたそうです。
白いパンが人気でも小麦が高いので、利益を上げるために質を落としたのだそう。それも、白くするために硫酸アルミニウムを入れたのだそうです。
それって、取り扱う時は手袋をしなければいけないシロモノらしい。
ふつうは何に使うのか検索してみたら、思わずオエっとなったので書きません。
それに、バラの肥料の肉骨粉も使ったらしい(蛋白質??)。

しかも、パン作りは劣悪な環境で大きな飼い葉おけに小麦粉を入れて作っていたので腰が痛くなり、中にはいって足でパン種をこねるようになったのだとか。
それで汗のほかに何が混ざったかわからないと・・・(あぁ・・・)。
日本でもうどんを足でこねたりするけど、あれは生地を袋に入れるしね。

そんなものを食べて果たして、都市部の人々の健康は大丈夫だったのかが気になります。
もちろん、自家製を貫く町もあって、共同オーブンのある長屋を作って住んでいたところもあるそうです。
田舎のほうでは家で焼いていたのでしょうから、イギリス全体のパンがまずかったわけではないですよね。

つい先日、Amazonプライムの無料体験、3回目を申し込みました。
期間をあければ何度か体験できるらしい??
カットされていない「ブリティッシュ・ベイクオフ」や、スピンオフも見られるので、ちょっと見てみようと思っています。
日本版もあるそうだけど、申し訳ないがそちらは全く興味なし。
あくまでもイギリス各地で行われるブリティッシュ・ベイクが好きなんです。

あ、その前にやっていた「ソーイング・ビー」も好きでした。
裁縫の腕をアマチュアが競う番組で、こちらも面白かったんですよねー。

書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。サポートいただけましたなら、自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。