犬と人の認知症もなくなる日!?
獣医師ゴリです!
私は「猫が30歳まで生きる日」という本を読んで以降、東京大学大学院医学系研究科宮崎教授のAIM研究を勝手に応援してしています。
前回の記事はこちらへ↓
前回の記事でピックアップした記事の中でもう一つ気になったところがあったため以下に引用をさせていただきます。↓
AIMはさまざまな病気を治すことができますが、まずは一つの疾患で治験を通し承認される必要があります。それができれば、適応拡大といっていろいろな病気に使えるようになるのです。一体どの病気で治験すれば一番早く承認されるのか、自分の中ではほぼ見通しは立っています。これから1年ほどが勝負時です。AIMによっていままで治らなかったたくさんの病気を治せるようになった時こそ、従来の医学の常識である「1疾患1薬剤」を打ち破り、創薬のパラダイムを大きく革新することができるでしょう。
この中で
適応拡大
ということが書かれています。
適応拡大という言葉は私もはっきりとした言葉の意味を知りたいと思い調べたところ
適応拡大とは、各医薬品が効果をもたらすとされている疾患(適応症)の幅を広げること。適応追加、効能追加ともいわれる。
ということでした。
つまり宮崎教授の理論によれば、
AIMはさまざまな病気を治すことができるので、将来的に人の腎臓病に効く薬として承認されれば、この適応拡大をしていくことで人の認知症の治療薬として使えるようになっていくはずです。
また現在宮崎教授が開発に尽力されている猫の腎臓病薬が完成し、動物病院で全国の獣医さんたちが使用し始めると、おそらく猫のご家族だけでなく犬のご家族にも良いことが起きてくるはずです。
なぜなら動物病院では獣医師の責任により薬を適応外使用することも多いからです。
適応外使用とは医薬品を承認されていない効能・効果、あるいは用法・用量で使用することです。
今回の猫の腎臓病薬は
猫のために作った猫専用の薬
になります。
ただ実際に動物病院の多く使われている薬は、犬や猫専用の薬というのはとても少なく、大部分の薬は人間の薬を代用して使用しています。
人間用の薬だと成人の体重を基準として薬が作られていることが多いと思いますので、そのまま犬や猫に使えないことが多いのです。
そのため動物病院で薬を処方されたご家族にはおなじみだと思いますが、錠剤を1/2や1/4錠に割られた状態で処方されていることも多いと思います。
あれは獣医さんがそのペットの体重当たりに必要な薬の量を計算しているのです。
そのあたりのことは過去ココナラのブログで書かせていただいていますので良かったらこちらも見てみてください。↓
話が少し脱線してきたので本題に戻りますと、
とにかく獣医さんは目の前のワンちゃんネコちゃんを助けるためのより良い治療薬を常に探しています。
しかし犬や猫専用の治療薬というのは数が限られています。
そのため獣医さんは獣医師の責任でさまざまな薬を適応外使用していくことが多いのです。
適応外使用に関してざっくりな表現で具体例を挙げてみると、
<適応外使用の例>
・人の薬を犬や猫に使う。
・猫の薬を犬に使う。
・膵炎に使うお薬を、他の炎症が強い病気に使う。
・人体薬のかゆみ止めの薬(抗ヒスタミン剤)を犬や猫に食欲を出す目的で使用する。
などなど
獣医さんはさまざまな薬を工夫しながら目の前の動物たちをよくするために日々奮闘しています!
そのため猫の腎臓病薬が実際に動物病院で使用されるようになれば、犬にも応用する先生は増えてくるはずです。
きっと現在私がシリーズでお話している認知症に悩まされているワンちゃんたちにも使用する先生が出てくると思います。
そしてそのような先生たちにより
この薬が犬の認知症に効果がある!
と分かれば、全国の獣医さんがみな猫の腎臓病薬を犬の認知症にも使用していくようになると思います。
そして今回のタイトルにもしました
犬の認知症がなくなる日
が来るかもしれません。
ということで今回のnoteの結論としては、
猫を飼われているご家族だけでなく、
犬を飼われているご家族も今後とも宮崎教授の猫腎臓病薬の開発は楽しみにしていてください!
ということです。
私も引き続き宮崎教授のことを応援していきます!
最後に毎回繰り返しになってしまいますが、
私たち一般人の立場で宮崎教授のためにできること
それは
「宮崎徹教授による猫の腎臓病治療薬研究への寄付」です。↓
また宮崎教授の著書を購入してもらうことでその印税の一部が、宮崎教授が自由に使える研究費になるようです!
宮崎教授を応援したいという方がいましたらぜひ!↓
あと先日私が初めて書いた有料記事の売上げの一部は宮崎教授への寄付に回す予定です。よろしければ私の記事もぜひご覧ください。↓
今回のnoteは以上です。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?