ソウル2003年*ありえない業者たち。コーヒー入れてくれないかと穴開けたまま。
ソウル生活長い人には、何度か経験あるだろうと推測される業者あるある。(20年前の話だけど)
最初はインターネット回線業者。
ここんとこ何度も家に来て作業。なんで1回で繋がれへんのんと、最初は笑ってたがええ加減笑えないぞとなった頃の話だ。
「あさひちゃーん、この人たちさ遊びに来てるわけじゃないよね」
私がうるさいので、今日はあさひちゃんが早口韓国語で聞いてきてくれた。
必ず今日中に仕上げます。とのこと。
なら良かった良かった。キッチン兼リビングで和んでいたら、作業部屋からあさひちゃんを呼ぶ声が聞こえる。と、戻ってきた彼女はお湯を沸かし始めた。
「なんだったの?」
聞くと、
「ああ、コーヒー入れてくれだって」
普通に言う。
えーー!!
まていまてい、あさひちゃん。
業者が?
コーヒー入れてくれてか?
訪問作業来て、そこの家の人に
コーヒー入れてくれって言うか〜?
嘘でひょーと騒いだが
「韓国では、わりとこんな感じで頼まれたりするよ〜」
彼女は、いたって通常モード。
あら。そうなの?
またひとつ
カルチャーショックをくらう新人滞在者。
にしても、こんな時は早く韓国語上達したいと切に願う。
「はいコーヒーどうぞ。ほんでですけど、いかほどくらい負けてくれはるんでっしゃろかいなぁもし」
こねくり回して言うてやるのにぃ。
そんな「コーヒーいれてくれ」発言に驚いてたら格外の業者がきた。
クーラーを取り付け
「ほな、終わりましたので帰りまっさー」
「はーいご苦労さま」
と、部屋へ確認しに行ったら
ダンボールゴミ、ネジ、ホース切れ端、紙屑、釘、発泡スチロール、プチプチ
部屋中に散乱していた。
何ひとつ後片付けしていない。
本日は嘘やろ✖️500回だ。
追いかけて怒るわけにもいかない。ここでは、よくあることらしい。反対に綺麗に片付けてゴミまですべて持って帰る日本の方がおかしいんちゃうかみたいなね。
笑うしかない。嘆いていても仕方ない。
と、取り付けられたクーラーを
ふと見上げたら
なんじゃあ、あ、あ、ホース穴!
スキ間!
外見えとる!
光差し込んどる!
クーラーの意味は!
取り付け業者やろ!
パテ持っとらんのか!
闇雲にびっくりマーク多用の方がしんどい。
私は考えこんだ。
これ埋めるって、どうやったらええの。専門道具屋探しに行かないとあかんの。ハンズとかロフトとか無いよなぁ。
パテなパテ。お💡閃いた。
メロンを呼ぶ。
「見て、この穴を埋めないとクーラーつけたのに意味無いのよ。外の暑い空気入ってくるからね、だからメロンの粘土をちょうだい」
穴を見てメロンも状況を理解したのだろう。
「うーん、じゃあ使わない色あげる」
白と黒の粘土を持ってきてくれた。
ペタペタギュッギュッ。
ありゃ足らない。
「メロンもうひとつ!」
しぶしぶながら緑をくれた。
でも緑は、メロンが使ってるから半分の大きさだ。
あかん、もう、少し。
「お願いメロン」
「もうっこれだけねー」
黄色を持ってきた。
なんとか埋まった。ワタクシ天才自画自賛。
こうして出来上がったのが、ヘッダーの画像(画素数ひどくて色がわかりにくいです)が、メロンの色粘土パテで埋めた作品。丁寧さについてはツッコまないでいただきたく候。
終わり
ソウル生活日記はこのあとも続く。
続く