読書感想文~『アドラー心理学入門』岸見一郎 著(1000字)
友人に勧められた1冊。手に取ってみれば、2時間もかからず読破。良い朝活でした。では私の感想。
罰しない-目的論
アドラーは「どこから」ではなくて「どこへ」―目的論を主張しています。問題が起きたときに、解決を過去の探求に求めるのではなく、未来にある目的に焦点をあてる手法をとろうとしています。
過去をいくら断罪したとして、起きてしまった事実は動かしがたいものです。過去の糾弾は相手を追い詰め、存在を否定することにもなりかねません。
しかし、自身に内在する目的は可変的なもの。そこに解決の糸口があると。
「過去と他人は変わらない。変わるのは自分です。」
長年お世話になった医師に昔何度も繰り返し諭されていたのを思い出しました。実は当時「どうして自分だけ?」と反発していました。
例えば自傷行為
私にも自傷行為がやめられない時期がありました。ほんのかすり傷程度の痛みを以って、心の中の葛藤や苦しみから逃れようとしていました。その行為自体に「はやく誰かに助けてほしい」「私の存在に気付いてほしい」というような私の願望も含まれていたと思っています。
但し、自傷のことを万が一心を許せる誰かに話したからといって「もう絶対にするな」「やっちゃダメだ」と否定されて終わり。経験上、むしろ距離をとられて余計に孤独に陥って逆効果になります。
以下のように問うてくれる人は本当に稀有な存在です。
「なぜそうしようと思ったのですか(目的)?」
自傷行為を「責めてはいけない」と説いてくださる先生。精神科医・松本俊彦先生のオンライン配信を拝見して衝撃を覚えました。
(※参考YouTube3:13~4:56)
私がいま地元でお世話になっている主治医から初めて実際におなじように語り掛けて頂いて、私が自傷行為を起こすことはほぼなくなりました。
自分が決める
「過去にこんなツラいことがあったから、私は○○することができない」というのは自分に都合のいい言い訳にすぎません。アドラー曰く劣等コンプレックス。「人生の課題」から逃げていたようです。
私の主治医はこうも語り掛けてくれました。
「ずっとしんどいところ(トラウマ)にいる必要はない。忘れろとは言わないけれど、一旦棚上げしてみては?」
自分が自分の人生の主人公として能動的に生きれば、人生そんなに捨てたもんじゃない。いまお力添えくださる方々の助けを借りて、本当の意味での生き直しにもう一度挑戦してみようと思います。
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