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『この地球に山や森は存在しない?!』(前編)
昨夏、木工をされている工房を訪ねてから木の香りや温もりに興味を持つ昨今。
特に古木や大木について関心を寄せていたところ、ひとつの動画に遭遇しました。
そのタイトルはとても衝撃的でした。
『この地球に山や森は存在しない』 (前編)
『この地球に山や森は存在しない』 (後編)
山や森は存在しない?
では、目の前に見えているものはいったい何?!
この動画は無名のロシア人によるドキュメンタリーで、最初に出てきたのは、「木の切り株」の画像でした。
それは、地面から数十センチの高さで真横に切断され、切り口には年輪が見える画像です。
その後、その「木の切り株」にそっくりな形をしたアメリカの「デビルスタワー」の画像が出てきました。
あ、この二つ、よく似てる!!
この「デビルスタワー」は、地中からのマグマの隆起により、2億年前に形成されたとWikipediaにあります。
そしてこの「デビルズタワー」は、無数の石柱から構成され、そのひとつひとつは、すべて「きれいな六角形」をしています。
そこで、動画の作成者はひとつの疑問を投げかけます。
マグマから流れ出た溶岩が果たしてこのようなきれいな六角形に固まるのか?
ここで作成者は、「自然が生み出す構造」について説明しています。
雪の結晶はみな六角形をしています。
ハチの巣もまた美しい六角形です。
そこで切り株の断面はどうかというと、やはり、中央はハチの巣のように六角形で構成されています。
つまり、六角形をした柱の集合体といえます。
そして「デビルズタワー」もまた六角形をした石柱で構成されているのです。
また、木も「デビルズタワー」も地中へ垂直に伸びているのではなく、緩やかなカーブを描く根っこの構造であると.....
以上のことから作成者は、「溶岩の冷却」ではなく、「古代の巨木の石化」ではないかと。※古代の動植物は巨大だったんですよね。
さらに作成者は、きれいな六角形をしたアイルランドの「ジャイアンツ・コーズウエイ」の石をあげています。
「ジャイアンツ・コーズウエイ」は、4万個に及ぶ六角形の石柱で構成されているのです。
しかし、こちらもまた「古代の火山噴火により誕生」と説明されています...
という具合に、作成者は、これまでの常識を180度覆すような分析をしていました。
もちろん真偽のほどはわかりません。
しかし、物事を見るとき、思い込み、あるいは、これまでの知識のみならず、上下左右、「様々な角度から見る習慣を持つ」ということはとても大切だと感じます。
そしてなにより、太古のロマンをあれこれ想像するのは楽しいですね。
ちなみに、この六角形の石柱の集合体を「柱状節理」と呼び、これは日本国内においても各地で見ることができることも知りました。
▶北海道
①上川郡・層雲峡
②根室市・花咲の車石
③小樽市・高島岬
▶宮城県
①白石市・材木岩
▶静岡県
①伊豆市・伊豆半島ジオパーク
▶京都府
①福知山市・夜久野高原玄武岩柱状節理
②京丹後市・立岩・後ヶ浜
▶奈良県
①宇陀郡曽爾村・屏風岩公苑
▶兵庫県
①豊岡市・玄武洞公園
▶新潟県
①十日町市・清津峡
▶三重県
①熊野市・楯ヶ崎
▶山口県
①萩市・畳ヶ淵
▶佐賀県
①唐津市・七ツ釜
▶宮崎県
①日向市・日向岬・馬ヶ背・クルスの海
これ以外にもまだまだ知られていない柱状節理を探すのも楽しいですね。
化学物質の危険性を、「鳥達が鳴かなくなった春」という出来事を通し訴えたレイチェル・カーソンは著書「センス・オブ・ワンダー」でこう綴っています。
「満天の星空をテレビで見るのと、実際に見るのとではまるで違います。実際に見るときは、きっと肌に感じる風や匂い、虫の声、星の瞬きなどを五感全てで感じることができるでしょう。こうした体験を通してセンス・オブ・ワンダーは育まれていくのです。」
「子どもたちが見る世界は、いつも新鮮で美しく、驚きと感激に満ちあふれています。しかし残念なことに、私たちの多くは大人になる前にこの感性を鈍らせ、あるとき失ってしまいます。」
「ところが、まれにこの能力を失っていない大人に出会うことがあります。その人たちの目は生き生きと輝き、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力であふれています。子どものような好奇心、わくわくする気持ちを失ってはいません。私もそういう大人でいたいと思います。」
私もまたそういう大人でいたいと思います。