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週末の夜は映画をお供に『アイ・アムまきもと』
週末の夜は早めに家事を済ませてソファに腰掛ける。
サブスクの海からみたい映画かドラマを探り当てるこの時間が好きだ。
部屋の明かりを暗く、さながら映画館のようにしてみるのがお気に入り。
今回選んだのはこれ。
2022年公開の阿部サダヲ主演『アイ・アムまきもと』。
この映画も映画館の予告で見て、ずっと気になっていたままここまできてしまった作品だ。U-NEXTで見つけて、早速視聴。
阿部サダヲさんの演技、とても好きです。
自分自身が絶賛仕事頑張るモードだからか、恋愛系のストーリーよりもお仕事系のものに惹かれているのがここ最近の傾向かもしれない。
先週みた「騙し絵の牙」しかり、主人公が仕事に邁進する姿に勇気をもらたいと思ってみている節もある。
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孤独死など何らかの理由で亡くなられた、遺族がいても遺骨さえ受け取ってもらえない方のお葬式をあげて1人でおみおくりをする主人公。
テーマとしては決して軽いものではない。
文章にしてみると、改めてずしんとくるものがある。
それでも、どこか心穏やかに、清らかな気持ちで観ることができたのは、やはり主人公牧本の特性も含めたキャラクターあってこそのものだな、と。
人の気持ちを察するのが苦手で、一つのことに夢中になるとまわりが見えなくなってしまう、とても不器用で実直な人だ。
それが彼の生きづらさでもあり、だからこそ成り立つ仕事なのだと分かってくれる人がいたことも救いだなと思った。
これは映画の世界だけど、現実においても社会に人が合わせるのではなく、その人にあった社会への適応の仕方がもっと広がればいいのにな、と思う。
綺麗事かもしれないが、そういう希望くらいは持っていたい。
全体の感想としてはとても面白くて緩急のついたいい映画だなと思った。
ただ、どうしても最後だけは納得がいかないというか、そんな終わりって…と気持ちがしょんぼりしてしまった。ネタバレになるので詳しくは書かないが、そこだけは本当にちょっとだけ残念。
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生きるということは、死ぬということと常に隣り合わせだ。
どんなに元気な人でも、大人でも子どもでも、いつ何が起きるかなんて、誰にもわからない。
作中、死んだら『無』だという人がいた。
私はそうじゃない、と思う。
たしかに存在は消えてしまうかもしれないけれど、生きてきたという証、生き様はきっとその人の大切な人の中に記憶されて残り続けるはずだ。
大きなことは成し遂げられなくても、信念をもっていきていれば誰かの心に残り続けられる人にはなれるかもしれない。
どうか、そうあってほしいと思いながら、生きていこうと思う。
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