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欧州・イスラエルスタートアップ関連ニュース

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最新のヨーロッパやイスラエルのスタートアップエコシステムに関連する情報を発信しています。
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#スタートアップ

FEV、ソーラー発電とEVの「大ピンチ」をチャンスに

本日も決して、お題にある、クリーンエネルギーについて議論したいというのが主目的ではありません。 クリーンテック、Climatetechなど、CAPEX(設備投資資金等)に莫大な資金が必要な投資先を持つファンドですと、Exitが出ない、資金調達が上手くいかないなど、問題があるというのが書かれています。 しかし、これは、歴史を学べば分かっていたことです。ですから、今更何を、という方もいらっしゃるかもしれません。 結局は、VCマネーが入るには、まずはExitがなければならない

ホットか否か: 2024年の欧州VC資金の行方

2024年の欧州におけるベンチャーキャピタル投資は、2023年から取引額が6.7%、ディール件数は22.6%減少している。リトアニアやポルトガルなど一部の国では、投資額が大幅に増加している。これは、特定のスタートアップ企業への大規模な投資や、政府の支援策などが要因として考えられる。一方で、英国やフランスなど、従来から大きな市場であった国々では、世界的な経済状況の悪化や、投資家のリスク回避姿勢の高まりなどの影響を受け、投資額が減少している。サイバーセキュリティやAIなどの分野へ

オーストリアVC、Speedinvestが経営陣の刷新を発表

この記事で紹介したいのはオーストリアのVCの話ではありません。 世界のVenture Capitalでは、人材流出(または積極的に自分から出ていく)が起こっています。 背景としては、Exitが出なくなった、または出そうにないことで新しいファンドの資金調達ができないこと(もうこれ以上人材を抱えられない)、または、ファンドレイズする前からこの自分が関わったファンドは(往々にして他責だが)見込みが悪く沈みゆく船と一緒に次のファンドレイズをするくらいなら、自分で小粒のファンドでも

防衛技術特化型VCのProtego、わずか2週間で7000万ドルを調達

ディフェンステック、防衛技術と書くと、いろいろな方々が反応するため、マスメディアには出にくい性質があると思います。 イスラエルだけでなく、欧州や米国でもこの動きが、ウクライナ戦争後ありますが、大体的には日本では報道されません。それは、個人から上場企業まで有る種のタブーなのかもしれません。 読者のみなさまには防衛技術、ディフェンステックという触れ込みに惑わされず、一つ一つの企業をご覧いただき、本当に防衛技術だけなのか、それとも、それはスローガン、資金調達でValuation

欧州、ディープテック投資でアジアを追い越す

題名はキャッチーですが、やや欧州自身へ謙虚に発破をかける内容の記事です。欧州も日本と似た要素があり、自身への追求は米国に比べると厳し目に見えます。 また、ココで言うアジアとは中国や韓国、日本のことになりますが、韓国と日本は出てきておらず、そして、米国一強の様相が描かれています。 一方で、イスラエルは昔からこの分野のエンジニアは、「軍」が半ば強制的に生み出しているため、継続性を持って成長しており、強みとする部分です。そして、そういうエンジニアが憧れられるという土壌があること

スタートアップのステルス戦略ブームが示すイスラエルでのハイテク分野の変化

2024年の記事ですが、知り合いが何人も興味深い考察をしていましたので共有いたします。 全てにおいて苦しい状況にある中で、新しいものを作る人達はどのような発言を、行動をしているのか、起業家の皆さんの参考になればと思います。 昨年のイスラエルは、何か新しいことや、発展していることを言うことさえ憚れるという状況でした。もちろん、ニュースを出すことは、成長中のスタートアップにとっては、人材採用、資金調達、パートナーシップなど、いろいろな分野でポジティブに働くため積極的に行いたい

Fly Venturesは、創業者が正式に会社を立ち上げる6~9ヶ月前に、創業者としばしば関わっている。

Fly Venturesが、深い技術を持つ創業期のスタートアップに特化したファンドIIIを8000万ユーロでクローズした。同社は、創業者がアイデアを形にする初期段階から密接に関わり、技術開発を支援している。DeepMind出身者など、高度な技術を持つ創業者の発掘に強みを持ち、高い成功率を誇る。今回のファンドでは、AI、バーティカルアプリケーション、開発ツールなど、技術力の高いスタートアップに重点的に投資していく予定だ。 Fly Ventures(フライ・ベンチャーズ)は80

2024年にヨーロッパで最も活発なアーリーステージのヘルステック投資家 プレシード、シード、シリーズAで最も多くのヘルステックを支援している投資家を紹介

ヨーロッパで最も活発なヘルステック投資家トップ10を紹介した記事を紹介する。各投資家の特徴や投資先企業の例も具体的に示されている。 2024年、欧州のヘルステック分野への投資が活況を呈していて、投資額は2023年を上回っており、今後も成長が期待される。特に、Calm/Storm、Sofinnova Partners、Elaia Partnersなどが、数多くのスタートアップに資金を提供している。これらのスタートアップは、不妊治療、精神疾患、手術支援など、幅広い分野で革新的な技

AIリーガルテックの新たな大型ラウンド: LawhiveがGoogle Venturesから4000万ドルを調達 Balderton Capital、Jigsaw、Episode 1のほか、プロサッカー選手のHarry MaguireとReece Jamesもこの英国の新興企業を支援した。

AIを活用したリーガルテック企業のLawhive(ローハイブ)が、Google Ventures(グーグル・ベンチャーズ)などを筆頭に、シリーズAで4000万ドルを調達した。同社は、AIが文書作成やレビューといった法律業務を自動化することで、弁護士の業務効率化を図る。AIリーガルテック市場は、Harvey、Leya、RobinAIなど複数の企業が参入し、競争が激化しているが、今回の資金調達により、米国市場への進出を加速させ、グローバルなリーガルテック企業を目指す。 Goog

パリのFaircraft社、実験室栽培皮革生産拡大のため1500万ユーロを調達

フランスのスタートアップFaircraftは、細胞農法による実験室栽培皮革の開発で1500万ユーロを調達。資金は生産拡大や技術開発に活用される。動物の皮膚細胞を使って従来のレザーの構造を再現おり、CO2排出量を90%削減、廃棄物を95%削減、水の使用量を80%削減する。現在の生産コストは高いが、将来的に従来のレザーと同等の価格を目指している。 細胞農法による実験室栽培皮革に焦点を当てたフランスの新興企業Faircraft(フェアクラフト)は、Kindred Ventures

ユニコーンのハブ?リトアニアにフィンテック企業が集まる理由

リトアニアは急成長するフィンテック・ハブとして台頭し、VintedやNordセキュリティなどのユニコーンを排出。2018~2023年で同国の新興企業の企業価値は7.1倍に拡大した。政府は支援機関を通じ、スタートアップ支援を強化している。高い福利厚生と幸福度、競争力のある適切、良好なビジネス環境が企業誘致を促進する。ヴィリニュスはフィンテック拠点として成長し、欧州有数のビジネス・フレンドリー都市と評価されている。 Euronews Business(ユーロニュース・ビジネス)

23歳でVC業界に転身した女性投資家からのアドバイス

新年最初のご紹介は、欧州・イスラエル以外ですが、Venture Capitalに若くして転職した米国の女性投資家の記事にしたいと思います。 私がVC業界に転職したのは20年弱前になりますので、今ほど若い世代が新卒でVCに入るというのがそれほど当たり前の時代ではありませんでした。 そして、私も転職でたまたま巡り合い、その出会いが幸運であっただけです。 また、別の観点として、日本は新卒一律入社ですので、ほぼ多くの新卒の方に、知名度の高い企業への入社機会が訪れます。しかし、海外

英国のフィンテック: グローバル投資家が他国に注目する理由

英国のフィンテック業界は、不安不安性や評価低下により投資が減少し、米国やEU市場に投資家がシフトしている。 英国市場の魅力低下を特に規制環境の改善や暫定コスト削減が急務となる一方、オープンバンキングや初期段階投資は堅調だ。英国市場の強みである人材や革新的な規制環境を考慮しながら、投資家を引き出すための競争力強化が求められる。 英国のフィンテックの王座が陥落し、投資家は規制の不確実性と評価への懸念の中、米国とEU市場に軸足を移す 投資家の関心と資金がEUと米国市場のビジネス

中東欧における野心的な新興企業やスケールアップ企業には、多くのVC資金が用意されている

中東欧(CEE)の後期・初期成長段階のハイテク企業向けファンド「Cogito Fund II」が設立され、第1回クローズで9000万ユーロを確保。1社あたり最大1500万ユーロの投資を目指し、EIFやIFCなどが参加。CEE市場は成長するも資金調達が課題であり、エンタープライズソフトウェアやフィンテック分野に注力している。6月にはPresto Venturesが防衛技術に1.5億ユーロ、OTBベンチャーズが1.7億ユーロを調達。EIFは他にもImpact VenturesやR