Atsushi Mizuno/水野敦之

国内外のスタートアップエコシステムに16年以上属しております。 マガジン(無料)も登録ください→ https://note.com/vc_startup/ 各種お問い合わせはこちら→ https://ae-vp.com/

Atsushi Mizuno/水野敦之

国内外のスタートアップエコシステムに16年以上属しております。 マガジン(無料)も登録ください→ https://note.com/vc_startup/ 各種お問い合わせはこちら→ https://ae-vp.com/

マガジン

  • 欧州・イスラエルスタートアップ関連ニュース

    • 457本

    最新のヨーロッパやイスラエルのスタートアップエコシステムに関連する情報を発信しています。

最近の記事

  • 固定された記事

スタートアップが直面する課題と解決策を日本とイスラエルで比較してみた

私はイスラエルに2020年の8月まで6年強、駐在していました。 そこで見たこと、経験したことは、普通に日本で生きてきた私にとっては驚きの連続でした。ユダヤ人はどんな状況でもジョークを言って跳ね除けるネアカ、ポジティブな性格で、人生は短いのだからやりたいことは今直ぐやるという旺盛な起業マインドを持っており、また、皆一様に自分はやればできるという強い自信が備わっています。 世界を見るとユダヤ系の方々には有名な起業家やクリエーターの方々が数多く居ます。Facebook創設者のマ

    • 資本資源が乏しい中での、技術系起業家のためのスケーリング・ハック術

      起業でエクイティによる調達を第一に考える方々が増えていますが、同時に、果たしてそれが正しいのか、エクイティが無ければどうすれば良いのか、ということを悩まれている方々もたくさんいらっしゃると思います。 日本語の記事やSNSでは色々な方法論が載っているのでそれも良いのですが、そもそも、自分と同じ事業を起こそうとしている海外の人たちは何を考えているのかを知ると、国が影響する特殊な環境と、そうではない普遍的なものが見えてきて、孤独な事業立ち上げの中でも、光が指すということがあります

      • Wiz、グーグルの230億ドル(約3兆6千億円)の買収提案を断る

        戦争中のイスラエルですが、サイバーセキュリティスタートアップは国境を関係なく非常に活発に買収されていました。 このWizの案件も、当然ながら色々なところで色めき立ち、10年程度前のWazeの買収を思い出していた方々も多くいました。 そして、表題の通り、この破格のオファーを断ったという報道が流れました。 私も、投資先がシリアルアントレプレナーで、今では破格のオファーと思われたものを断った後、順調にIPOするのですが、株価は冴えないという事例を経験しています。 Wizがそ

        • 僕がイスラエルでベンチャーキャピタルをやってユダヤ人から学んだことnote

          このnoteでは、私が日本の事業会社のコーポレートベンチャーキャピタル(以下、CVC)に約16年間勤め、そのうち2014年5月から2020年8月までの6年3ヶ月をスタートアップ大国のイスラエルに駐在し、その際に現地にベンチャーキャピタルを立ち上げた経験を振り返り、イスラエルとは?ベンチャーキャピタルとは?起業とは?などについて紹介していきます。 大手町サラリーマンを辞め40代で起業約20年の会社勤めを辞め、40代にして独立起業することに。起業を後押ししたのは海外で付き合いの

        • 固定された記事

        スタートアップが直面する課題と解決策を日本とイスラエルで比較してみた

        マガジン

        • 欧州・イスラエルスタートアップ関連ニュース
          457本

        記事

          "現在、VCファンドには1兆ドルもの資金が滞留しており、投資家は流動性を求めて必死になっている"

          米国や欧州では既に話題になっていますが、イスラエルでもセカンダリーファンドが立ち上がり、業界の有名人たちがその市場に参入しているという記事です。JVPのフィオナや元Qualcommベンチャーズのメラヴという業界の有名人であれば、当然ターゲットとなる企業は一度や二度は見たことがある企業であり、これらを「適切な」価格で買えるのであれば、それは投資家にとっては良いOpportunityだと思います。 一方で影として、この当初の期待値から割り引かれた価格で買い取られる側の投資家も居

          "現在、VCファンドには1兆ドルもの資金が滞留しており、投資家は流動性を求めて必死になっている"

          アラムコ、40億ドルの資金注入でグローバル・ベンチャー・キャピタル・プログラムを拡大

          サウジアラビアのアラムコがCVCに資金を投入しています。以前より書いていますが、最近、中東の存在感が増しているように感じます。 以下は同社のPRをご参考に供します。 ベンチャーキャピタル部門であるアラムコ・ベンチャーズへの資金提供を2倍以上に拡大 事業開発の戦略的分野への投資を通じてアラムコの長期戦略を支援することを決定 さまざまな業界において、ゲームチェンジをもたらすイノベーションに資金を提供する意向 世界有数の総合エネルギー・化学企業であるアラムコ(以下「当社」

          アラムコ、40億ドルの資金注入でグローバル・ベンチャー・キャピタル・プログラムを拡大

          サイバーセキュリティ新興企業の資金調達が5年ぶりの低水準に、2022年から50%減少

          2023年、サイバーセキュリティ分野へのベンチャーキャピタル投資は大きく減少しました。2022年の163億ドルから82億ドルへと、2018年以来最低の水準となりました。これは、2021年の過熱感から投資家が慎重になっていること、そしてセキュリティ企業が過去の過剰評価に苦しんでいることが原因です。 しかし、サイバー攻撃の脅威は依然として高まっており、投資家は依然としてこの分野に関心を持ち続けています。今後は、DevOpsSecやクラウドセキュリティなどの分野への投資が増加して

          サイバーセキュリティ新興企業の資金調達が5年ぶりの低水準に、2022年から50%減少

          イスラエルのベンチャー・グループTeam8、新たなテック・ファンドで5億ドルを調達

          このインタビューに答えているTeam8のYuval Shachar氏は3度自身の会社をCiscoに売却した御仁です。しかし、とても物腰が柔らかく、温かみのある方で、昔はイスラエルでGoogleの元CEOであったエリック・シュミット氏のファンドを運用していました。 しかし、この状況下のイスラエルで資金調達をすることは大変難しかったであろうと思われますが、戦争で直面するサイバー攻撃など、この状況であるからこそ信頼を勝ち取っているということもあるかと思います。 たくさん知ってい

          イスラエルのベンチャー・グループTeam8、新たなテック・ファンドで5億ドルを調達

          トップティアキャピタル、ファンドと新興企業への投資で10.5億ドルを調達

          シリコンバレーへの資本流入が依然として強く、そのお金が中東や欧州へ流れます。資金調達はすべき所でするというのが鉄則で、しかしながら、投資先は全世界に跨るので、日本の起業家の皆さんもコネとネットワークがあれば良い機会に巡り合うかもしれません。 面白いのは、VCに投資をして、良さそうな案件をChery Pickするという仕組みがまだまだ投資家にウケているという点です。散々上場直前の投資で傷が付いたはずですが、ファンドマネージャーを良く見ているということでしょうか。 最近のイン

          トップティアキャピタル、ファンドと新興企業への投資で10.5億ドルを調達

          ベンチャー・デット:欧州市場の見通し ー 欧州におけるベンチャー・デットの変遷、代表的な商品と市場の状況

          日本ではまだまだ一般的ではないVenture Debtについての記事です。 Venture Debtは売上を上げられるようになるタイミングで検討することが多く、また、Venture Capitalの調達と合わせて検討すべきことが多いです。 よくあるのが、資金が足りなくなってきたからVenture Debtを検討するというもの。でも、これでは遅いです。Non-dilutiveなFundingとしての助成金や補助金と同様に、Equityの放出が限定的で持ち分に影響の少ないVe

          ベンチャー・デット:欧州市場の見通し ー 欧州におけるベンチャー・デットの変遷、代表的な商品と市場の状況

          ハイテク労働者は防衛軍予備役の20%を占め、一般人口の2倍 ー 財務省が発表した、12月時点で欠勤している陸軍予備役に関する報告書によると、ハイテク労働者は予備役部隊に偏っており、予備役の給与は全国平均より高い傾向にある

          少し前のレポートですが、昨年12月時点のイスラエル、ハイテク業界に属している予備役兵の方が、人口の全体よりも比率が高いということが分かりました。 以下、ご参考ください。 月曜日に発表された財務省の報告書によると、イスラエルの人口の10%しかいないにもかかわらず、ハイテク労働者は陸軍予備役部隊にイスラエルの人口比より二倍に多く、12月現在、国防軍の予備役部隊の20%を占めている。これは、同部門の従業員の少なくとも15%が予備役であるとする初期の推定を裏付けるものである。その

          ハイテク労働者は防衛軍予備役の20%を占め、一般人口の2倍 ー 財務省が発表した、12月時点で欠勤している陸軍予備役に関する報告書によると、ハイテク労働者は予備役部隊に偏っており、予備役の給与は全国平均より高い傾向にある

          Themaが初めてのファンドマネージャー向けにベンチャーファンドプラットフォームを立ち上げ ー テマ(Thema)は、運用規制、資本へのアクセス、LPの洞察にまたがるオールインワンのパッケージを提供し、新興マネージャーがベンチャーキャピタル戦略を立ち上げることを可能にする

          スタートアップもVenture Capitalも意外と多いのが、皆同じところで躓くと言うものです。どちらも幾つも見るポジションに居ると色々ノウハウが溜まって良いのですが、そのようなことは多くの方にはできないことです。 このThemaが提供しようとしているサービスは、Y CombinatorがStartupに提供しようとしていたものに近く、Venture Capitalを立ち上げようとしている、一種のアントレプレナーたちにとっては、大変有り難い存在になるのではと思います。

          Themaが初めてのファンドマネージャー向けにベンチャーファンドプラットフォームを立ち上げ ー テマ(Thema)は、運用規制、資本へのアクセス、LPの洞察にまたがるオールインワンのパッケージを提供し、新興マネージャーがベンチャーキャピタル戦略を立ち上げることを可能にする

          イスラエル経済、ガザ紛争の影響で第4四半期は19.4%急落 ー 国内総生産は直近3ヵ月で前期比年率19.4%減となったが、2023年は2.0%のプラス成長となった

          イスラエルの経済が傷んでいます。長いハマスとの戦争で消費が落ち込んだことが要因ですが、通年ではプラスで終わり、今年もプラスの予想が出ています。 イスラエル経済は、ガザにおけるパレスチナ人テロ組織ハマスとの戦争により、第4四半期に急降下したが、2023年はプラス成長で終わったことが、月曜日にデータで示された。 2023年通年の経済成長率は2.0%で、2022年の6.5%と比較すると低いものの、経済協力開発機構(OECD)平均の1.7%を上回った。しかし、一人当たりのGDPは

          イスラエル経済、ガザ紛争の影響で第4四半期は19.4%急落 ー 国内総生産は直近3ヵ月で前期比年率19.4%減となったが、2023年は2.0%のプラス成長となった

          イスラエルの求人数が増加 ー 12月から1月にかけての求人数の急増は、戦争勃発以来のトレンドの変化を表している。

          イスラエルの経済が少しずつですが復活し始めています。しかし、まだ戦争は終わっていません。この記事は、今後のイスラエルの状況良化の兆しとして読んでいただければと思います。 中央統計局が先週末に発表した数字によると、イスラエルにおける1月の求人数は126,367件に達し、2023年12月に記録された107,554件から大幅に増加した。 就業者100人当たりの欠員数は、12月の3.63から1月には4.11に増加した。この比率が4を上回ったのは昨年4月以来のことである。 この数

          イスラエルの求人数が増加 ー 12月から1月にかけての求人数の急増は、戦争勃発以来のトレンドの変化を表している。

          Altキャピタルが1億5000万ドルの資金を調達、アルトマン・ブラザーズの資金調達を拡大

          OpenAIのSam Altmanとその弟のJackはAlt CapitalというVCを設立したとの記事で、なお、Sam AltmanはLPとして投資はしていないとのことです。 サム・アルトマンの弟ジャックは、自身のVC会社Alt Capitalを通じてアーリーステージの新興企業に投資する1億5000万ドルのベンチャーファンドを調達したと、弟のアルトマンがインタビューで語った。このファンドは、人工知能を含むエンタープライズ・ソフトウェアに重点を置き、設立直後の新興企業への投

          Altキャピタルが1億5000万ドルの資金を調達、アルトマン・ブラザーズの資金調達を拡大

          「2024年、人々は選択肢がなくなる」:あるVCが、成長企業のセカンダリーを活用するため、1億ドルの新ファンドを立ち上げようとしている。

          本記事では、アメリカでは聞こえ始めているセカンダリーマーケットについて、欧州の状況を紹介しています。 興味深い点としては、VCがセカンダリーで投げ売りするだけでなく、従業員も高い価格でのExitは見込めないものの、流動化したいと考えるため、売ってくるのでは?というものです。 これまでに目標額1億ドルのうち2,500万ドルをクローズしたという同社は、VCがエグジット先を探す中、セカンダリー市場の活況に賭けている。 投資家は近年、新興企業に何十億ユーロもの資金を注ぎ込んでい

          「2024年、人々は選択肢がなくなる」:あるVCが、成長企業のセカンダリーを活用するため、1億ドルの新ファンドを立ち上げようとしている。