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ステンドグラスと湯煙と紅葉の旅~2023年の晩秋@湯布院
小樽、金沢、那須、伊豆高原、掛川、そして湯布院…。
これらの土地の共通点、おわかりでしょうか。
答えは、ステンドグラス美術館のあるところ、です。
この秋の湯布院への旅で、私と母(信仰心は皆無ですが、ステンドグラスと教会が大好き)は、国内のステンドグラス美術館をコンプリートしました♪
80歳を超えた母の体力を考慮して、観光は実質的にステンドグラス美術館のみ。羽田、大分ともに空港との行き来には、空港と主要駅との連絡バスを使えましたし、温泉宿でゆっくりできて、のんびりくつろげた旅でした。
写真で振り返りたいと思います。
昼過ぎに湯布院駅前のバスセンター着。
駅前の『おむすびCafé TABIMUSUBI』にて軽めのランチ。温かくて甘みのあるご飯に程よい味付けの具、パリパリの海苔で美味しくいただきました。
タクシーで『由布院ステンドグラス美術館』へ。
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平成8年10月にオープンした施設で、ホームページによると概要は以下の通りです。
当館はヨーロッパの1800年代からのアンティークステンドグラスを展示した日本で初めての本格的なステンドグラス美術館です。英国の佇まいを味わいながら、照明を通してのステンドグラスをご覧いただく「ニールズハウス」と数々の美しいステンドグラス・ウィンドウをその内部に取り入れた「聖ロバート教会」の二棟から構成されています。それぞれの展示室でヨーロッパのステンドグラスを歴史的に地域別にご紹介しています。また、外観の建材や家具調度品に至るまで厳選された英国直輸入のアンティークで装飾されており、中には高名な作家の手による芸術品が数多く展示されています。
他の地域のステンドグラス美術館に比べ、館内の照明をかなり落としていること、宗教色が比較的薄い(キリスト教がテーマではない、装飾的な作品も展示されていました。断然心に残ったのはキリストの『ゲッセマネの祈り』を取り上げた作品ですが)ことが印象的でした。
割と素朴で温かなイメージの美術館です。
キリストの衣装の深い赤や青、繊細なグラデーションが心に残りました。
天井の高い教会棟では私たち親子3人の貸し切り状態で、心ゆくまで光と影の織り成すアートを味わうことができました。
曇っていたのでどうかな?と少し心配でしたが、館内が薄暗いこともあり、ステンドグラスがとても綺麗に見えて良かったです。
じっくりと美術館を楽しんだ後は、タクシーで宿へ。
「女性にやさしい宿」が売りの『はな村』です。
玄関を彩るステンドグラス
数組のお雛様(「365日、はな村は女性の日」なのだそう)
木製その他いろいろな人形たち
優しい筆遣いで女将が一筆記した衝立
レコードに書籍、ミニカーなどが置かれたミュージアムコーナー
etc.etc.…
館内随所に、思わず「わあー♪♪」と歓声をあげてしまうような装飾がされていました。
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面長で品が良いですね
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夕食は食事処の個室で。和を基本としつつ、洋の要素も取り入れた独創的な献立で、目にも口にも美味しいお料理の数々に大満足でした。
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装飾が施されていました
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女将によるメッセージも味わい深いです
お風呂は勿論、夕食前と寝る前と翌朝の3回。とても柔らかいお湯で、内湯と露天風呂と両方を楽しみました。
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窓から由布岳を望めます
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翌日、早朝には青空ものぞいていたのですが、朝食の前から段々曇ってきてミゾレから雪に…
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久々に食べるピーナツ豆腐は、特に嬉しかったです
悪天候かあ…と残念に思っていたら、チェックアウトした10時過ぎには、薄日が差して次第に天気が回復してきました。
空港行のバスの出発まで時間があったので、湯布院で有名な老舗旅館の一つ『亀の井別荘』の『天井桟敷』でコーヒータイムを。湯布院行きにあたり、下調べをした時に「是非行きたい」と思ったお店です。
立派な梁が目を惹く山小屋風の店内にグレゴリオ聖歌が静かに流れ、窓から紅葉も見える、噂通りとてもいい雰囲気の空間でした。
オーダーは、勿論由布岳を模した、このお店の名物メニュー『モン・ユフ』と珈琲です! 七分立てのゆるい生クリームにクリームチーズとレーズン、控えめな甘さが珈琲にベストマッチ。ゆるやかな時間が過ぎていきます。
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タクシーを呼んで駅前のバスセンターへ。湯布院は本当に観光客(多分特に中国、韓国)が多いですね。驚きました。
空港行のバスで大分空港へ向かい、空港内のショップを物色。レストランで昼食をとって、帰りの飛行機に乗り込みます。
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大分名物の「とり天&りゅうきゅう」セットに明太子
天気は晴れたり曇ったり雨雪が舞ったりと、目まぐるしく変わりましたが、念願の美術館とカフェに行けて、おもてなしの精神が快い、素敵な温泉宿でゆっくり過ごせて、とても楽しい家族3人旅になりました。
振り返ってみて改めて、よい想い出作りができたなと満足しています。
このような旅を実現できた、諸々の環境に感謝しつつ、今回の家族旅日記を終わります。