読書感想文の作り方
【準備作業 その1】
一回、最後まで読み通しましょう。まずはそこからです。そして、再読する時、「気になるところ」、「おもしろいところ」に付箋を貼っていきます。もちろん、一回目に読む時に貼ってもかまいません。再読は飛ばし読みでもいいです。
付箋を貼り終えたら、それぞれの付箋に本文を短く書き写していきます。一文を抜き出すのです。この時本文のページを書いておくのを忘れずに。
付箋を台紙に適当に貼ります。この時の台紙はA3コピー用紙などの大きめの紙を用います。全部の付箋が貼れる程度の大きさが必要です。その後、抜き書きしたものについて短いコメントを別の付箋に書いて台紙に貼り付けます。コメントには「感想」や「気づいたこと」を書いておきます。
一通りコメントを書いたら、同じような内容のものをまとめてグループ分けします。抜き書きとコメントに同じ番号を打っておくと便利です。グループを10~12 個にしぼると、作業は終わりです。この時、1グループを1枚の台紙に張り替えると後で便利です。台紙はB6程度の大きさが適当です。
【準備作業 その2】
1グループが1パラグラフとなります。1パラグラフに3~5枚の付箋が必要です。足りない場合は、「抜き書き」と「コメント」を見ながら思いついたことを付け足しておきましょう。この時、1文が30~50字程度になっていると、執筆するときに楽に書けます。
グループごとに、各パラグラフのトピック・センテンスを作ります。付箋の中で もっとも重要なものをトピック・センテンスにします。それが出来ない場合は、付箋を見ながら新しい付箋にトピック・センテンスを作らなければなりません。準備作業で一番難しいところです。
トピック・センテンスが決まったら、残りの付箋をサポーティング・センテンス とします。この時、サポートする順番を決めておくといいと思います。順番を決めるのは、執筆段階でもかまいません。
次に、結論のパラグラフを決めます。各グループのトピック・センテンスを読み比べて決定します。
結論が決まったら、序論のパラグラフを決めます。適当なものがない場合は、「書き出し」を後で考えることにします。
最初と最後が決まったら、真ん中のパラグラフを決めましょう。グループ台紙の位置を動かして、順番を決めます。
序論がない場合は、パラグラフの順番が決まった後、結論を利用して「書き出し」を作ります。序論があっても、並べてみるとしっくり来ないことがあります。 その時も同様にして「書き出し」を作ってください。
【執筆】
いよいよ、執筆です。原稿用紙に書く際、指定の書き方に従って書くのが重要です。勝手な書き方をしてはいけません。
後は、グループ台紙ごとに原稿用紙に書いていくだけです。トピック・センテンスをパラグラフの先頭に書き、サポーティング・センテンスをつながりよく書いて いきます。そして、パラグラフの末尾につなぎのために締めくくりの文を書きます。 これをコンクルーディング・センテンスと言います。
書き終わって、字数が足りなかったり、多すぎたりしないように準備作業をきちんとしておきましょう。
注意
このやり方は、読者を想定しないやり方です。「賞」をとるには、的確に読者を想定する必要があると思います。