アムステルダムはうなぎの燻製【子連れ欧州ノマド前の読書旅1】
不要不急の参考図書
突然ですが、図書館のカフェが好きです。
土曜日、子どもを預けて、平日にやり残した本業や、副業を図書館ですることがあります。
併設のカフェは自家製ケーキとチャイが美味しくて、休憩時間につまみながら、図書館の蔵書でもある食エッセイやスイーツ系の本をぱらぱらと眺めるのは、至福の時であります。
そんな中に、これもありました。
原田マハ欲、食欲、旅欲。
欲にまみれたアートファンを撃ち抜く軽妙グルメエッセイ。
「原田マハねえ。だいぶ読んだし、もういいよ~」。
まあ、でも、キャロットケーキのお供にはちょうどいいかな…
1時間後には、いそいそと貸出カウンターに持って行く自分がいました。
私は今、子連れ欧州ノマド旅の参考になりそうな本を探しています。
参考になりそうというのは、本当の意味で実用である必要はありません。
現地の情勢や移動手段など、最新情報はネットで拾うほうがいいでしょう。
(「地球の歩き方」一式は揃えて読み進めています。これも実に楽しい)
読みたいのは、旅先への想像を膨らませ、心を羽ばたかせてくれる本です。
そしてそれは、本書のように「不要不急」の本である場合が多いです。
けれど、そんな読書が一番楽しくはありませんか。
本は制約のない心の旅です。ノマドはもう始まっています。
旅先グルメ備忘録
本書にはマハ氏が拠点とするパリや、小説の舞台となったフランス各都市、ロンドンの記述が多いです。
私のノマド旅は、これらの都市は文字通りスルーします。
しかも現実には、アート界きってのエグゼクティブのグルメ旅を、子連れ貧乏ノマドが、そのままなぞるのは難しいでしょう。
とは言え、今回は無理でも、いつかチャレンジできるかもしれない。
参考になるかは、都合よく解釈していいのです。
ということで、訪問地にゆかりのグルメ情報を抜粋してみました。
情景が広がり、よだれがこみ上げてくる描写は、さすがマハ氏。
うまくいけば現地で食してみたいものです。
では、いざ。心のグルメ旅へ。
アムステルダム:うなぎの燻製
ゴッホ美術館があるアムステルダム。ノマド旅では、何度か中継地として立ち寄ります。
クッ…。想像するに、ただの素晴らしい酒のツマミではないか。生牡蠣と白ワインと合わせてだなんて…。子供連れで再現は無理!
と思いつつ、もし手の届きそうな値段で見つけたら、ぜひ試したいです。
ローマ:アーティチョーク
人生で何度でも行きたいローマですが、私自身は初上陸です。
さて子連れ旅で、何をどこまで観られるやら…。
なかなか想像できないアーティチョーク。外皮をむいて食べる芯は、ほっくりサツマイモに似ているとか。なんとなくお正月のクワイを思い浮かべたのですが、違いますか?
ネットで調べると芽キャベツみたいな外観。うむ、素朴だからこそ、繊細な味付けが要求されるのかもしれません。
とはいえカラヴァッジオさん、現代ならカスハラどころか、逮捕よ…。
マドリード:子豚の丸焼き
ヘミングウェイが「日はまた昇る」を書いた「ボティン」というレストランがマドリードにあるそうです。
ヘミングウェイに心酔するマハ氏は、ここで彼の大好物だった「コチニージョ」を食します。
あ…これは肉好きの夫も絶対好きなやつだ…。
ヘミングウェイもこれが好物とは、さすがワイルドで逞しいイメージを裏切りません。「日はまた昇る」をちゃんと読んでから、いただきたいですね。
そして子供と食べるなら、子豚ちゃんへの感謝と食育を忘れぬようにしないと…。
マラガ:回虫の?ピンチョス
ピカソの生まれたスペイン南端の都市マラガ。
アフリカ大陸に向き合う陽気な街と人々の気質が、ピカソの原点にあったのではとマハ氏は推測します。
「暗幕のゲルニカ」の取材で訪れ、バールでピンチョスを注文したそうです。
まったく食欲をそそられない描写です。
飲み込んだので、いまだに味は謎だとか。
マハ氏の謎を自分が解けるかもしれない!というミーハーなモチベーションのためだけに、試してみたい気がするようなしないような。
ヘルシンキ:「かもめ食堂」とコロッケサンド
誤解のないようにお伝えしないといけませんが…
本書に映画「かもめ食堂」の「コロッケサンド」が紹介されているわけではありません。
ヘルシンキといえば大ヒット映画「かもめ食堂」。
出演していた小林聡美さんが「かもめ食堂」設定っぽいCMで、作っていた「コロッケサンド」がめちゃくちゃ美味しそうだった!という小話です。
うまっそ…!恥ずかしながら「かもめ食堂」未見の私には、映画にコロッケサンドが出てくるのかも、ヘルシンキでコロッケサンドが食べられるのかどうかも、分かりません。
ノマド旅の前に、絶対に「かもめ食堂」は観ておかねば…!アマプラでリストに入れています。
そして先人同様、遅ればせながら、ヘルシンキに行ったら「かもめ食堂」の食の幻影を探し求めそうです。
旅のお供:梅干し
ああ、これはぜひ実践したい。欧州ノマドは半年近くに及びます。
特に和食好きな子供たちの日本食ロス対策は、かなり重要なテーマです。
世界を駆け巡るマハ氏も同様のようで…
これは実用的です。ぜひやってみたい。
問題は、梅干しをどう持ち歩くか。マハ氏は日本からタッパーに入れていくそうですが、移動が多い旅では汁漏れが心配です。
汁がこぼれないように厳重に袋詰めして、夏のヨーロッパ(南欧にも行く)で、キャリーケースに入れていても大丈夫かな…。
腐り止めとして知られる梅干しとはいえ、耐久性は調べていったほうがよさそうです。
アドバイスをいただきたいです。
ヨーロッパでの日本食ロス対策は、けっこう重要なテーマです。
とりあえず持参したいと思っているのは
・インスタントの味噌汁
・昆布茶
・電子レンジでご飯1合が炊けるどんぶり
かさばらず手間がかからず日持ちして、旅先の子供の胃袋を癒してくれるような…。もしアイデアがあれば、ぜひ、教えていただきたいです。
ノマド前のエンタメ渉猟、続きます。
【イラスト御礼】
keeさん、めちゃくちゃ美味しそうなイラスト使わせていただきました!
出発前に絶対うな重食べます。燻製じゃなくて。