mina/取材ライター

【副業ライターはじめました】東大→大手通信社記者→ビジネス系Webメディア。事件記者時…

mina/取材ライター

【副業ライターはじめました】東大→大手通信社記者→ビジネス系Webメディア。事件記者時代に荒んだ心をアートに癒された経験から学芸員資格取得。奈良のカフェで出会った研究者の夫と2人育児に奮闘中。

マガジン

  • 記者の旅エッセイ

    大半はコドモと、ときどきハカセと。たまには1人で行きたいなあ…

  • #子連れ #アート

    イライラ、ハラハラ、全然楽しめない! 子連れアート鑑賞、それはまさに「いかに迷惑をかけないか」「いかに楽しめるか」の冒険の旅です。もう二度と子連れでなんて行くもんかー!!と思っても、振り返りの記事を書くことで(そしてスキしてもらえることで)、励まされます。

  • 子どもの詩

    常識の枠を超えて気づきやホッコリや感動を与えてくれる子どもの言葉。時に残酷にもずるくもなり、一瞬で消え去るきらめきを、新聞の日曜版に載るようなイメージで書き留めたいと思います。

最近の記事

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取材ライターのminaです【あらためての自己紹介】

こんにちは。 取材ライターのminaです。 大手報道機関の記者(文化担当)→ビジネス系Webメディアのマネジャーをしており、 勤務先で副業OKとなったため、 フリーで文化系・社会課題解決系の取材・ライティングの お仕事を承ります。 以下をお読みいただき、興味をお持ちくださった方は気軽にご相談ください。 noteでの名前もminaに変えました。きいぼも思い入れがあったんですが… プライベートでの投稿も続けていきたいので、 引き続きお付き合いくださると幸いです。 報道機関の

    • 「侍タイムスリッパー」に見たヒットの条件

      「侍タイムスリッパー」を観てきました! あちこちで語られているように、語りたくなる映画です。 先人や古典へのリスペクトとさまざまなオマージュ。 あらゆる担当に安田監督の名前があって驚かされます。 映画通ではありませんが、数年前に報道機関の文化部で時代劇を少し取材していた時期があったので、少し語りたくなってしまいました。 時代劇の衰退とオワコン説、そしてそれを塗り替えるような挑戦的な時代劇の潮流は、当時からすでに顕在化していました。 ただそれらはやはり、作品や製作主体のネ

      • 8歳になったら【最終回:コドモハカセと記者の旅】

         ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 昨年9月に敢行した、家族4人のフランス旅行。子連れの苦労ばかりがよみがえる旅をリベンジするための旅行記も、ようやくお終いです。最終回はパリの公園から。 ▼前回の記事 〈20〉 この旅の最大の功労者は、4歳の長女だった。フランスに何の思い入れもないのに、両親の趣味や都合に辛抱強く付き合ってくれた。抱っこ魔人の妹を気遣い、小さな足で懸命に歩いた。おもら

        • 帰ってきたノートルダムと一角獣【コドモハカセと記者の旅】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 昨年9月に敢行した家族4人フランス旅行の記録。アヴィニョンやリヨンなどを経ていよいよ帰国前日。サヴォワ邸のあと、午後はシャンゼリゼ通りへ。永井荷風のパリ描写にのせながら、エッフェル姉さんからノートルダム、トイレまで、散策の徒然をつづります。 ▼前回の記事 〈19〉 凱旋門のあるシャルル・ド・ゴール広場からシャンゼリゼ大通りを歩いていく。 2023年9

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        記事

          サヴォさんとテロワール【コドモハカセと記者の旅】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 昨年9月、家族4人のフランス旅行。子連れの苦労ばかりがよみがえる「悪夢」のような旅も、この記録を書いて、嬉しいことに「スキ」も頂けたことで、だいぶ解像度が上がり、ポジティブに捉えられるようになりました。そろそろ着陸態勢に入ります。アヴィニョンやリヨン、ヴェルサイユを巡り、残るは世界遺産の住宅建築の鑑賞へ。 ▼前回の記事 <18> ワインの世界では独特の

          サヴォさんとテロワール【コドモハカセと記者の旅】

          ヴェルサイユの子育て【コドモハカセと記者の旅】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 家族4人でのフランス旅行。子連れの苦労ばかりがよみがえる「悪夢」のような旅をリベンジするための旅行記。アヴィニョンを拠点とした南仏巡り、リヨンやペルージュの旅を経て、最終目的地パリへ。 ▼前回の記事(王子さまのお土産) <17>   マリー・アントワネットはどんな子育てをしたのだろう。広大な庭園で歩かなくなるコドモにイラっとしたり、育児に悩んだりするこ

          ヴェルサイユの子育て【コドモハカセと記者の旅】

          王子さまのお土産【コドモハカセと記者の旅】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 昨年9月に敢行した家族4人でのフランス旅行。子連れの苦労ばかりがよみがえる「悪夢」からリベンジするための旅行記をつづる。今回は最終目的地パリに向かう前に、リヨンでの思い出と思索のカケラを拾い集めたい。 ▼前回の記事(リヨンと玉ねぎ) https://note.com/vast_godwit854/n/n8d6b241031ad?sub_rt=share_

          王子さまのお土産【コドモハカセと記者の旅】

          本当の海の色は

          長崎県の五島列島で、水筒のフタが壊れていることに気づいた。 と言っても、フタの縁が少しめくれる程度。まだ使えるねと夫と確認した。 遅めの夏休みとはいえ、島の日差しはなお暑い。手入れが簡単で保冷に優れた青色の水筒には、まだ活躍してもらいたい。 5歳の長女のリュックにはもう一つ、彼女のピンクの水筒が入っている。旅に出る時は大抵、この2つを持参する。次女がもう少し成長したら、最近はやりの軽くて小さな水筒が加わるだろう。 長崎は海と島の県だ。 約40年前、夫は海に囲まれた諫早市

          玉ねぎとリヨン【コドモハカセと記者の旅】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 家族4人でのフランス旅行。子連れの苦労ばかりがよみがえる旅をリベンジするための旅行記。南仏をめぐりリヨンの街中で繰り広げた夫婦喧嘩をおさめてくれたのは、極上のリヨンの食だった。癒されてパリに向かう前に、リヨンゆかりの文学にちょっと寄り道したい。 ▼前回の記事(リヨンのスープとバケット) 〈15〉   長女がはふはふ食べていたオニオングラタンスープ。遠藤

          玉ねぎとリヨン【コドモハカセと記者の旅】

          温かいスープとバゲットの力【コドモハカセと記者の旅:リヨン最終日】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 家族4人でのフランス旅行。子連れの苦労ばかりがよみがえる旅を、もう一度振り返り、リベンジするための旅行記。アヴィニョンを拠点に南仏を巡り、雨にけぶるリヨン、ペルージュへ。最終日、ようやく晴れたリヨンの空の下で、ハカセと喧嘩した。 ▼前回の記事 〈14〉 普段は隠れている猛獣がリヨンという異郷で牙をむき、がなり立てた前回。この猛獣を鎮めたのは、リヨン初

          温かいスープとバゲットの力【コドモハカセと記者の旅:リヨン最終日】

          旅先の夫婦喧嘩。旅は人を映す【コドモハカセと記者の旅:リヨン3日目】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 家族4人でのフランス旅行。子連れの苦労ばかりがよみがえる旅を、もう一度振り返り、リベンジするための旅行記。アヴィニョンを拠点に南仏を巡り、雨にけぶるリヨンへ。幻想的な雰囲気を醸すフルヴィエールの丘を経て、ペルージュという小さな宝石のような村で、宝物のような記憶を手に入れた。 ▼前回の記事(ペルージュ) https://note.com/vast_godw

          旅先の夫婦喧嘩。旅は人を映す【コドモハカセと記者の旅:リヨン3日目】

          ペルージュの光と雨【コドモハカセと記者の旅:リヨン2日目】

          ▼登場人物 コドモ:4歳長女と1歳次女。 ハカセ:建築史家。合理主義者。 私:記者。転職するか迷っている。 ▼これまで 家族4人でフランス旅行をした記憶。子連れの労苦ばかりがよみがえる旅を、もう一度振り返って、出直す。アヴィニョンを拠点に南仏を巡り、雨にけぶるリヨンへ。幻想的な雰囲気を醸すフルヴィエールの丘を経て、ペルージュという小さな村へ向かう。 ▼前回の記事 <12> 自宅の寝室に「百年の家(the House)」(作/J・パトリック・ルイス、絵/ロベルト・インノチ

          ペルージュの光と雨【コドモハカセと記者の旅:リヨン2日目】

          続く雨。丘に刺さった宇宙船【コドモハカセと記者の旅】

          【登場人物】 コドモ:長女4歳、次女1歳。 ハカセ:40代の建築史家。合理主義者。 私:30代の報道記者。転職しようか悩んでいる。 【これまでのこと】 家族4人でフランスを旅した時の記録(記憶)。アヴィニョンを中心に南仏を巡り、それぞれに学びや刺激を得るも、子連れ旅のきつさが身に沁みる。ポン・デュ・ガールの絶景に後ろ髪をひかれながら、フランス第二の都市リヨンへ。初日の雨でどんよりした気持ちは、美食で何とか浮上した。 【前回の記事】 <11> 私のごく限られたリヨン経験は

          続く雨。丘に刺さった宇宙船【コドモハカセと記者の旅】

          不穏と回帰と陽気と【デ・キリコ展子連れ鑑賞】

          長女とデ・キリコ展に行った。 (4/27~8/29@東京都美術館) 5歳にしてジェンダーバイアスに侵されている長女は、キリコと聞いて当然、女の子のキリコちゃんを思い浮かべていた。 これは一種の実験だった。あのノッペラボーのような奇異な絵を見て、先入観のない子供はどう感じるか? 結論から言うと特徴は2点。 ①モチーフの反復にすぐ気づいた。「あ、あれさっきも見た!」 ②変なものを素直に指摘する。「ねえ、おなかにおうちがあるよ」「ねえ、おうちのなかに川があるよ」 それ以上の

          不穏と回帰と陽気と【デ・キリコ展子連れ鑑賞】

          雨、リヨン、サカナ【コドモハカセと記者の旅】

          【登場人物】 コドモ:長女4歳、次女1歳。 ハカセ:40代の建築史家。合理主義者。 私:30代の報道記者。転職しようか悩んでいる。 【これまでのこと】 家族4人でフランスを旅した時の記録(記憶)。アヴィニョンでは教皇庁宮殿で悲鳴を響かせるコドモにストレス爆発。アルル、オランジュ、ニームを巡り、それぞれに学びや刺激を得るも、子連れ旅のきつさが身に沁みる。ポン・デュ・ガールの絶景に後ろ髪をひかれながらも南仏を後にした。 【前回の記事】 <10>  TGVは満席。普段であれ

          雨、リヨン、サカナ【コドモハカセと記者の旅】

          【コドモハカセと記者の旅:アヴィニョン4日目】ポン・デュ・ガールの異邦人

          【登場人物】 コドモ:長女4歳、次女1歳。 ハカセ:40代の建築史家。合理主義者。 私:30代の報道記者。転職しようか悩んでいる。 【これまでのこと】 昨年9月、家族4人でフランスを旅した時の記録(記憶)。序盤の拠点・アヴィニョンでは教皇庁宮殿で悲鳴を響かせるコドモにストレス爆発。アルル、オランジュ、ニームを巡り、それぞれに学びや刺激を得るも、子連れ旅のきつさが身に沁み、旅を無事に完遂できるか不安に駆られる。 【前回の記事】 <9> 異郷で同邦人と会えるとうれしい。そ

          【コドモハカセと記者の旅:アヴィニョン4日目】ポン・デュ・ガールの異邦人