#小説
蒼穹のフリューゲル完
改修版
ラスト
エピソード
モノリス
下層の
風が吹く
ルース
私の
故郷
私は
エノクの父
ガラキである
我が家の
地下に
続く階段を
降りる
此処は
私のラボ
作業用
卓上にて
項垂れる
私も人間
死期を
悟ったのだ
ノック
モニターに映る
扉には
心配して
いたのだろう
妻サラが
立つ
ガラキ
「サラか‥」
サラ
「貴方‥少し休んだ方が」
ガラキ
「問
蒼穹のフリューゲル終
改修版
親子で叫ぶ
そんな日が
来るとは
思って
なかった
楽しそうに
叫ぶ子供達
私も叫ぶ
イーノ
カズ
ロカ
「ガオー!」
エノク
「がおー‼︎」
3度目の
がおー
彼らを
呼ぶ思いで
子供達が
肩を落とす
結果に
なったとしても
エノク
「 」
イーノ
カズ
ロカ
「 」
アリサ
「え⁈」
「あれって‥⁈」
ポータルが
上空を
覆う
輝きから
舞い降りる
竜の群れ
蒼穹のフリューゲル94
改修版
エノクです
タケが
ぐっすり
眠る
タケの分の
食材を残し
真空BOXに
保存する
子供達と
寄り添う
草原を
横切る雲
風が靡く
その先が
奈落だと
思うと
昔を思い出す
イーノ
「ママ見て!雲があんなに低い!」
エノク
「追ったら駄目よイーノ。ママ
一度それで落ちた事あるから」
イーノ
「え〜⁈」
第三形態に
目覚める前
父に助けられ
引っ叩かれる
イーノや
蒼穹のフリューゲル93
改修版
エノクです
タケの
仕事が
忙しく
精神考古学研究会の
社長が
有給休暇を
消化して
一週間は
休めと
言われた
タケは社長に
気に入られ
休みの初日を
キャンプで
過ごすと
計画した
子供達は
熱狂する
久しぶりの
家族の時間を
外で過ごすと
タケが
提案した
ん
素敵じゃない
けど
我が家は
2台の
エアフライトのみ
どうする気?
翌日
朝から
タケが居な
蒼穹のフリューゲル92
改修版
えっと
私?
マナです!
語れず
此処まで
来ちゃって‥
今更で
申し訳ないけど
学生時代に
遡るの
古代図書館で
探し物
してた時の事
えっと‥
みんなで
端末で
調べてた
寝入った
内包者を
叩き起こす
方法
‥だったかしら?
探し回ってると
タケが
降りて来た
タケ
「さてと‥ん?」
マナ
「タケ‥!この前はごめん!」
タケ
「 」
「あ、嗚呼。俺も悪かっ
蒼穹のフリューゲル91
改修版
エノクです
久しぶりの
アリサ
なのに
涙
どうしたのかしら
イーノ
「?」
アリサ
「ごめんお姉ちゃん」
「端末‥」
エノク
「ありがとう、大事に持ってて
くれたのね」
アリサ
「ずっとお姉ちゃんの事‥」
エノク
「 」
「フリュ?フリュの事⁈」
端末は
反応しない
フリュが
エノク
「いつから‥?」
アリサ
「去年‥最後まで。声が
バグってて‥それでも」
「お姉
蒼穹のフリューゲル90
改修版
エノクです
あれから
年月が経ち
私
ママに
なりました
タケは
精神考古学研究会に
入社
学校の
古代図書館から
本社の行き来で
忙しい
私は
三つ子を
抱えて
無事出産
順番で
イーノ
元気な
お転婆
お姉ちゃん
カズ
大人しめの
お兄ちゃん
ロカ
末っ子の
変わり者
こう名付け
自宅で
家事
炊事
育児に
専念
この子達も
もう少しで
6歳
端
蒼穹のフリューゲル89
改修版
エノクです
最後の診察
第五形態の
代償が
明らかになる
医師の説明
極度の
脱水症状
聞こえは
他愛無い
けど
いくら
不死身
とは言え
命に関わる
脱水症状
水分摂取を
強く推奨された
エノク
「それだけ⁈」
医師
「侮れません。あの質量、形態」
「ラグラの絶海に晒され、永遠に
留まる規模の脱水症状でした」
エノク
「 」
医師
「あの時解放しなければ絶海以外に居
蒼穹のフリューゲル88
改修版
病院の
廊下を走る
下のフロア
527号室へ
急ぐ
あった!
エノク
「タケ!」
タケ
「‥お?」
「おほっ!エノク」
涙目に
タケへ
飛び付き
咽び泣く
看護婦が
いるにも
関わらず
タケ
「お、おい⁈」
エノク
「タケぇ‼︎」
「良かったあああ!」看護婦
「 」
「ちょっと席空けようかしら?」
タケ
「あ、何かすみません笑」
エノク
「わああああ」
後日
私
蒼穹のフリューゲル87
改修版
エノク
です
三日連続の
精神安定剤を
打たれ
落ち着きの
無い
本質の
かけらも
無い程
鬱
喪失感
感情の
差が激しく
制御出来ない
恐れがある為
面会謝絶
全て失った
タケが
起きない
今日も
喋る気にも
ならない
毎日
何度も
思い返す度
涙が溢れる
一週間後
窓の外を
見る
いつもの様に
身体も
徐々に動く
様になる
髪が
伸びたのか
足
蒼穹のフリューゲル86
改修版
ピッ
シュコー
‥
嗚呼
また
生命維持装置の
あの音
どれくらいの
昏睡?
眠くて
眠くて
‥
あ
エノクです
タケは?
横を見る
私の隣
まだ起きない
私はもう
大丈夫
タケは
どうかしら?
よっこら
ドカッ
人形の様に
落ちた
え
え力が
入らない
動かない?
嘘
蒼穹のフリューゲル85
改修版
アリサ!
お姉ちゃんの端末
私が預かってる
アリサ
「お姉ちゃん‥タケ。大丈夫かな」
フリュ
『時間はかかりますが必ず』
アリサ
「分かるの?」
フリュ
『第五形態からの意識覚醒には
時期的に代償を払います』
第五形態
フリュが
解析する
アリサ
「あれが、第五形態⁈」
「あんなに大きくなるの?」
フリュ
『はえ』
此処で
お姉ちゃんの
先生から
話があった
ディール
蒼穹のフリューゲル84
改修版
エノクです
ここに来て
睡魔が襲う
解放が
始まっている
最中で
膨張した
血管
筋肉
神経
体内組織が
格納される
第五形態が
人生で一度きり?
どう言う事?
フリュ
『負荷を超えた代償として
しばらく眠りに着きます』
タケ
「つまり‥お前に全部計算
されてたのか俺達は」
エノク
「 」
意識が
もたない
エノク
「タケ‥手を」
タケ
「くそ‥眠い」
「エノク」