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蒼穹のフリューゲル86

改修版


ピッ

シュコー

嗚呼

また

生命維持装置の
あの音

どれくらいの
昏睡?

眠くて

眠くて

エノクです

タケは?

横を見る

私の隣

まだ起きない

私はもう
大丈夫

タケは
どうかしら?

よっこら

ドカッ


人形の様に
落ちた


力が
入らない

動かない?

頭がパニックになる

第三形態

血管が出ない

筋肉の
露出

出ない⁈

そんな

何で⁈

声は⁈

目一杯で
叫ぶ

エノク

「誰か‼︎」


しばらくして
看護婦さんが
駆けつけて来た

エノク

「動かない!どうして⁈」

看護婦
「大丈夫、落ち着いて」
エノク

「タケ?起きて!」
「目を覚まして!」

何故
タケだけ
起きないの?

何度
呼んでも
反応が無い

遡る様に
思い出す

手違いが
無いか探る

あの時

彼らを追って
形態を
変えずに



元に戻って
いたら

私のせい⁈

涙が溢れる

タケが払う
代償も
考えられず

私は
後を追う事しか
考えてなかった


嫌だ

こんな
結末



冷静に
考えられない

私が

タケを
巻き込んだ⁈



彼と
何度も
二人で
立ち上がれる


そう思っていた


それなのに


エノク

「タケ!ごめんなさい!」
「私のせいで‥!」


看護婦
「エノクさん!落ち着いて」
エノク

「嫌あああ!」

看護婦2
「何の騒ぎ?」
看護婦
「先生呼んで!」
看護婦2
「あ、はい!」

医師の判断で
私は

精神安定剤を
打たれる

私の
意識が
飛んだ

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