はじめての、その先へ #36 プルメリアのベストな挿し木方法は?
南国ムードたっぷりで良い香りの花を咲かせる植物、プルメリア。石垣島でも人気の花で、鉢植えだけでなく地植えの花木として庭に植えているお家も多く見かける。我が家にも引っ越し直後に買ったものと、近所から頂いた木があるが、台風などで枝が折れたり、生育旺盛で剪定が必要な枝が出るようになった。
折れたり剪定した枝は捨てるのま可哀想になり、挿し木にしたくなる。持ち前のもったいない精神がここでも発揮されてしまい、ついつい挿し木苗を増やし過ぎて管理に手間取り、挿し木作りは当面お休みにしているのだが、プルメリアは挿し木の成功率が低いので例外扱い。
プルメリアの挿し木を何度か試してみて、一番多いパターンの失敗は発根せずに根本から茎の中身が腐ってスカスカになり枯れるというものだった。様々な方法を調べて比較し、私なりに簡単でそこそこ成功するコツの様なものが見えてきた、気がする。結論から言うと、① 挿し木の切り口をよく乾かす、②用土は湿らせ過ぎない、③ 根が張るまで気長に育てる、ということかと思う。あくまで個人の意見だが、備忘録を兼ねてまとめてみた。
① 植える前によく乾かす
他の多くの植物と違い、プルメリアは挿し枝を事前に水あげする必要はない。枝の切り口から白い液が出るのを流すために水に付けるやり方もあるが、省略しても影響はないようだ。葉っぱを事前に取るのも、多すぎたら下葉を何枚か取るくらいで、それさえも省略しても、乾燥する過程で自然に取れるのでOKだった。
挿し枝は雨の当たらない場所で、湿度の高い石垣島では10日くらいしっかり乾かしたい。雨曝しの場所で乾かした挿し木は、生乾きだったのか、大概腐ってしまった。
② 挿し木の用土は湿らせ過ぎない
切り口を乾燥させた挿し木をいざ用土に挿す。用土は挿し木用の土や赤玉土でも良いが、普通の培養土でも成功率はあまり差がない印象だ。水やりは、土の表面が多少乾いたら通常の鉢植えと同じように行うのほうがうまく発根した。挿し木用土は乾かないよう管理するという挿し木の原則とは違うようで驚いたが、ダメ元で放置気味にしていたポットが意外と成功していたのだ。
③ 根が張るまで気長に育てる
挿し木から一か月ほどで無事発根していれば、次第に新しい葉っぱが出てくる。しかし、喜び勇んですぐ植え替えするのは要注意だ。
プルメリアの根は柔らかく繊細で、植え替える際に挿し木本体からちぎれてしまうことも多い。なので、私は最初から普通の培養土で挿し木して、発根してからも同じポットでそのまま気長に育てることにしている。1年くらい経つと成長が加速して根張りが良くなってくるので、植え替えはそれからにするのが無難そうだ。
これが正解なのかは分からないが、今のところプルメリアの挿し木苗は元気に新しい葉を出している。大きく育てて地植えにして、プルメリアの香り漂う庭になるのはいつのことだろう。。