はじめての、その先へ #32 シカクマメの実がつかない!
真夏の石垣島は家庭菜園には過酷な環境とは言え、野菜パパイヤやゴーヤ、つるむらさきなどの熱帯野菜は今が旬の時期だ。シカクマメという蔓性のサヤ豆も、熱帯出身の島野菜で、夏を中心に収穫できる。我が家では4年前に近所の方から苗を頂いて以来、種を取って毎年育ててきた。気温が上がるほど旺盛に蔓を伸ばし、収穫しきれないほど実をつける強い植物で、豆はスナップエンドウのように茹でたり炒めたりさまざまな料理の具にでき、石垣島では天ぷらにして食べるのが昔ながらの食べ方のようだ。
そんな夏の便利野菜のシカクマメだが、今年はなぜかさっぱり実がならない。6月の梅雨明けから7月にかけ雨が降らない猛暑だったのがまだ影響しているのか、7月下旬の台風でダメージを受けたのも災いしたのか、原因は定かではないが、花がほとんど咲かず、咲いてもタイミング悪く雨が降って花が落ちてしまうのだ。毎年、8月にもなればそろそろシカクマメも食べ飽きたね、などと失礼なことを言っていたが、今年は一度もシカクマメを食べずに旧盆が過ぎつつある。
実は、家庭菜園で今年不作なのはシカクマメだけではない。ピーマンもあまり実を付けず、小さな実が少しなっているだけ。ゴーヤさえも8月に入ってまだ一つも収穫できていない。気象のせいか、土が疲れてきているのか、原因もわからず、夏の暑さもあり畑は若干放置気味だ。救いはニラとバジルがワサワサと元気なので、ニラ入りチャーハンやバジルたっぷりのジェノベーゼが楽しめることだ。
思えばバジルも、少し前までは種まきしても発芽せず焦っていたが、頂きものの苗からのこぼれ種で再び大増殖している。ここは南国らしく焦らずのんびりと、シカクマメやピーマンももう少し見守ってお世話していけば、来月くらいには少しは実をつけてくれるだろうか、と考えている。