つなぎ工房|気仙沼市八日町で行われたプレ・オープンイベントの様子
2024年11月23日の土曜日。宮城県気仙沼市の太田地区で空き家開きが行われていた一方で、八日町では「フリースペースつなぎ」によるつなぎ工房のプレ・オープンが行われていた。こちらも空き家状態となっていた酒のなりさわを店舗として再生させた、空き家活用事例である。
空き家状態になっていた酒のなりさわの建物は、これまで向かいで営業しているくるくる喫茶うつみが、イベント会場として活用していた。直近一年に行われたイベントの一部は、本noteのマガジン「イベントレポート」にいくらかまとめられており、また過去のイベントは宮城県が事例「なりわいによって編まれる町」として残している。
つなぎ工房のプレ・オープンの様子
八日町を訪れると、賑々しい若者たちの声が耳を弾ませた。普段の八日町と打って変わってと言えば、若干の失礼色が浮き出るが、さりとて中々感じられない体験である。もっともフリースペースつなぎに通う若者たちが集まっているとなれば、自然な光景だろう。
つなぎ工房として新たな姿を得た酒のなりさわの建物の前には、豚汁の無料配布の文字が並んでいた。聴けば、すべて国産の素材のみを利用した豚汁だという。プレ・オープン記念とはいえ、無料でいただけるのはとても贅沢に感じられた。
また、店舗の角では、焼き鳥の屋台が出ていた。祖母が焼き鳥屋を営んでいる若者が、本日のために祖母より一子相伝のタレをいただき、振る舞っていたようだ。快活な笑みを浮かべて焼き鳥を振る舞う彼の姿はとても眩しく、秋晴れの空よりも爽やかだった。1本100円で振る舞われていた焼き鳥は、長い歴史を持ったタレの味わいも相俟って、とても美味だった。
この日、昼食どころか朝食も食べていなかったため、豚汁をいただけるのはとてもありがたかった。豚汁は、とても優しい味がした。食材の一つ一つがよく煮込まれており、強く噛まなくても容易に飲み込める。高齢者の多い八日町には、とてもありがたい食べやすさに感じられた。
口の中いっぱいにジンワリと広がる角のないまろやかな味わいも魅力的だった。素材そのものの味わいを楽しめるような程良い味付けであり、嫌味がない。万人が食べられるように繊細な味付けが施されているようで、人間の温かみを感じられる逸品だった。
ちなみにつなぎ工房は、11月26日から平日に物販を展開する。店内には、比較的安価で揃えられた食料品や調味料などが並んでおり、カップラーメンなどのインスタント食品も並ぶ。数は多くないが、直近でドラッグストアが撤退し、スーパー機能が消えてしまった八日町にとっては救世主と言えるラインナップである。
今後は、弁当などお昼時に嬉しい品揃えにすることも検討しているそうだ。そんなつなぎ工房だが、現在オープンに先駆けてクラウドファンディングを実施している。若者たちの将来に新たな選択肢を作る挑戦をぜひ応援して欲しい。
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