病んでもタダでは終わらない~自己嫌悪で押し潰されそうな夜/がん闘病記③
こんにちは。 #病んでもタダでは終わらない 渦巻(@uzumaki_628)です。
前回の闘病記までは、病気発見の経緯が中心でしたが、今回は手術を目前に控えた心境をお伝えしたいと思います。
これは、想定外に我が身を突然襲った「がん」闘病記の第3弾です(2023年6月20日現在)。内臓には直接痛みを脳に伝える知覚神経がないので、内臓がんの多くは初期の頃は全く自覚症状なく進行します。大腸癌もそのひとつで、腹痛が下血や始まった時点では、すでにかなり進行していたケースが珍しくありません(自分のように)。
しかも、血液検査でも数字の変化はほぼ見えてこず、腫瘍マーカーが正常値でも進行がんということも。早期発見は内視鏡検査以外にありません。40歳を過ぎたら、2年に一度は検診を受けて欲しいと切に願います。
なお、この記事を有料化してクローズドにする理由や闘病記発信に至る経緯などは、初回記事冒頭(無料部分)にてご確認ください。
衝撃の宣告⁉ 前回のお話はこちら▼
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それでは、ほぼリアルタイムでお届けする「病んでもタダでは終わらない」と題した闘病記の第3回では、ステージ確定後にかかってきた悪魔の電話を経て、切除手術に向けての入院~前日までの心情を記録していきます。
※なお、記事は「だ・である調」で綴らせていただきますので、予めご了承ください。
2023年6月上旬:全身麻酔とリスクと医療
医療とリスクはセット。患者がリスクに同意しなければ、医師は医療行為を行ってはならない。つまり、本人の承諾ナシには、例えば10万人に1人の僅かな確率であろうと、リスクを伴う治療を行えないのだ。
大腸の切除術では、内視鏡で小さなポリープを取るような簡単なものを除き、開腹にしろ腹腔鏡下にしろ、全身麻酔で行う。
ここでは各手術の詳細は割愛するが、腹腔鏡下手術は開腹に比べて傷口も小さく、術後の回復が劇的に早いことがメリット。近年、大腸の手術のほとんどは腹腔鏡下によるものが主流で、例にもれず、自分もその方法を受けることになった。
全身麻酔では、一旦、自身の呼吸を止めて人工呼吸器に委ねるため、想像以上のリスクを伴う。何がそんなに危険なのかといえば、手術で免疫力が大幅に低下し、いざ自力で呼吸しようとしてもできなくなってしまう可能性があるということ。
歯医者での局部麻酔や鎮静剤と似たようなものだと思ったいたら大間違いだ。
知識として十分に理解していたはずだったが、いざ、麻酔科面談で事細かに説明され、万が一「麻酔から目覚めなかった場合」を含んだリスクに承知する同意書へサインする場面になって、
「今、自分が帰らぬ人となったら厨ニ(息子)のこと、マジでどうしよう」
と、さすがにスラスラと自署できなかった。
それでも、ここで手術を踏み留まったところで未来はない。
「交通事故に遭うより、ぜんぜん確率低いんだし」と、自分に言い聞かせ、挿管(口から気道に管を入れること)の際に歯を折ったり抜いたりする場合がある等々の恐ろしい文面がならんだ同意書に、自分の名前を書いた。
6月9日:朝の8時ぎに電話が鳴ってサタン降臨
8時半過ぎに自宅の電話がなる。家電はセールスが多く面倒なのので、基本、留守電にセットしてある。
「ただいま留守にしております。発信音の後に、ご用件をお話しください」何も言わずに切れ、続けて今度は携帯電話が鳴る。これはいつものパターン。こんな朝早くとは、息子の学校からだろうかと画面の着信番号に目をやると、病院の代表番号だった。
「もしもし」
「あ、渦巻さんですか? 朝早くからすみません」
先日の麻酔科面談のあと、今後の術前検査スケジュールを組んでくれた、外科の若い女医先生からだった。
「いえ、おはようございます。何かありましたか?」
次の瞬間、目の前に悪魔(サタン)が降りて来てきた。
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