🎬子宮に沈める 174本目 23.02.16【友朱瑠の映画note】

今朝の映画は
【#子宮に沈める】でした。
#Netflix 鑑賞
※見出し画像引用 https://www.amazon.co.jp/

2013.11.09 公開　　９５分
児童虐待防止全国ネットワーク
「オレンジリボン運動」推薦映画

出演 #伊藤恵美子 さん #土屋希乃 さん #土屋瑛輝 さん
#辰巳蒼生 さん #田中稔彦 さん #仁科百華 さん
監督 #緒方貴臣 さん
脚本 #緒方貴臣 さん

#Filmarks では 、23.02.16時点では 3.2
私的にこれは…5.0 を。すごく…ベストな撮り方 残し方…だと。
（※私的採点1最悪だ 2つまらん 3普通 4かなり良かった 5最高☆）

この作品は、、、
なかなか…レビューを書くのも厳しい作品…ですね。

公開から…９年、今年は１０年目の年…なのですね。
観てなくて…すみません…って感じがしてます。

でも、その基となった事件のことは
かなり鮮明に覚えています。
その…ニュースだけで…病みそうになったことも。



そしてまた…私今回も…事前情報を得ずに観始めてて。

とりあえず実話を基にしているということ…と、
あと……何かの紹介サイトで
この作品タイトルが
ラインナップされてるのを記憶してたので…それで。

他の映画を観るつもりでしたが…これが目に入り…。


あと、
かなり評価点が低いこと、これも事前に見てました。
Filmarks 3.2 に限らず、Yahoo!映画 2.6 映画.com 2.8
コメントは見ず…で。

普段は…このぐらいだと
スルーしちゃうのが多いのですが……
これはなんか、、、観たくて。



前置き長くなりましたが、
まず、この映画には私は 5.0 を付けました。

で、途中で気づきました。
（あ……この映画、あの事件のやつか……！？）って。

ただ、
結末の方が、記憶してる事件と異なるので…
（あれ…？やっぱりこれ、別の事件？？）
…ともなりました。


この作品の評価が低い……のは、
多くの方が、「作品を作品として評価していない」
…のだと思いますが、どうでしょうか。。？

これはいわゆる "胸糞映画" とも言えるでしょうね。
それだけ、内容が酷いですし、
酷い事件だった…わけです…から。
この "事件が最悪な胸糞事件に間違いない" わけで。


でも、この作品は
ひとつの記録映画、だとも思いますし、
その、現実世界で起こった、
とても胸を刺す酷い事件を
映像化して、残して、訴えかける物…としての
そのクオリティ、撮り方、セット、演技、見せ方……
これは本当に素晴らしいと思いました。


この映画は、
2010.07.30に発生した大阪 西区のマンションで
2児（3歳女児と1歳9ヶ月男児）が
母親の育児放棄によって餓死した事件。を
扱っています。


テープでドアや隙間を目張りして １か月以上放置した…
これが、強く私の記憶に残っていたし、
多くの日本人の人が
記憶に残している事件だと思います。



だから……評価の話に戻りますが、
この事件自体が酷いから、
映画の評価も…酷くなる、している、……な人が、
きっとかなり居るだろうな…って思います。

それは作品の "評価" になっていないと思うのですが、
きっとそういうの…ごっちゃになってるだろうなって。



なので、
この評価点を意識して…観るのを止める……は、
避けてほしいし、
もっともっと、多くの方々がこれを観る…べきだと、
高校生…とかは授業で……とも、

強く思う……のですが、、、

耐えられない、かも。

うん…簡単には勧められない…


子ども好きな人とか、子どもを持つ人、持った人、
ワンオペな人、ワンオペだった人、
そして、すべての心優しき人たち。。。

…には、もう、、、本当に辛いと思います。

　※子どもを持った人、持ってない人……では、
　　まるっっっきり、鑑賞中のダメージ、違うと思う。


私自身、
自分で「心優しき人間」とは言いませんが、
それでも子どもは大好きなので、、、

中盤から後半に向かう時間………
開始５０分…ぐらいから…だったかと思います。
ずっと泣きました。
それはもう…過呼吸になるかと思うような…
そんな。

あとなんか……じっとして観てられなかったですね。
ギュッと手を握って観てたり…
両手で口元覆って…観てたり……なんかもう……キツかった。



やっぱり、、、

（切ないお話、物語だぁ、悲しい、泣ける～）と、

（これが…現実に起きたのか……
　いやきっとこれより酷かったはずだ…）と、

そこに、ノンフィクション的なフィルターを通すと、
その破壊力…は、段違いに別なものとして
心をエグッてきますね。
実話を基に……は、本当に響きが違うものになる。。。


もう今、ここまで…書いている間……も、
めっちゃ指が止まるし、涙腺がおかしいし、
なんかもう、、、
観終わってから…かなり時間が経っていますが……

全然……ダメだ、、、、


色々と……これを書くために…ネットを見たりすると…
この映画の映像の…何倍も現実は酷過ぎた…のを見て、
さらにダメージ倍、です。。。
事実は、この映画の……あれで…済んでいない、、、、



はい。
そんな映画です。

パッと観て、
ホラー映画とか、バイオレンス映画…みたいに、
血が出て、殴られ切られ刺され……的なの、、、
全然ありません。
なので、パッと見た画…で、キツイ……では無いです。


むしろ……定点で置いたカメラが映し出す……
その、流れる生活をただ観る、が………
物凄く…考える時間を与えられてしまう。

はい、ジッと……観るんです、その……時間を。
ほんとただ、ジッと…。


この撮り方は、秀逸だと思います。
ほんとに、"作品としての残し方" は素晴らしいです。
余計なものを入れてない。
入れてエンターテイメントにしていない。
素晴らしい…と、私はそう思います。


あの事件…もう１２年半…も前なんですね。
そしてこの作品は今年 2023.11 で１０周年…

大切なのは、
戦争…などと同じで、時間が経って、
風化させてしまい、世間が忘れ、
また同じ過ちが生まれる……を止めること。
これですよね。


この作品の前半……は、
現実の事件の母親の境遇…とは違っている感じ、
なのですが、、、
そこがまた
”どこで、誰の境遇で起こるか分からない”
"身近で起きるし、すでに周りに在る、誰もがなるかも"
"ただ極端なことになってないだけ…で、
　似た状況はすぐ近くにあるのでは"

…ということを示唆する流れに
なっていると感じました。


だからこそ、
特殊な人間が特殊な事件を起こした…にならず、
誰もが自分ごと、近隣ごと、…として、
受け止めて記憶しておく事件として、この映画は
存在し続けて、伝え続けてほしい、と思いました。


ほんとになんか、
こんな時間経って観ている分際で……
言うのも憚られて、あれなんですけど、

これからも、多くの方がこれを目にして

少しでも、こういう事件が繰り返されない世界、
子育てが、辛くとも…社会から守られていて、
優しく助け合える世界…、それが
当たり前で自然であると良いな…って思います。



※………この予告動画がもう……普通に観れない…ダメだ…
あと、
この子役の土屋希乃さんが……本当に凄すぎると…。
ワンカットで撮ってる中で…
あんなに…幼い子一人、お芝居し続けられるのでしょうか…
今、14歳とのことなので…4～5歳だったのか……
彼女の演技があってこそ、の作品ですね。
あ、そしてこの姉弟…実際にホントの姉弟、
土屋姉弟…が演じてたんですね☆

---

はい……
これから先の…鑑賞済みの方向けの
ネタバレ含みレビュー…を、、、、

ずっと前に観終わっていて……ここに来る人…
いらっしゃるかしら、、、？

とりあえず、がんばって書いてみます。
がんばらないと……マジで書けない、、、
↓

前半の流れ……は、
かなり実際と違うようですね。
引越し先が勤務先の風俗店の…寮的なマンション、
で、その時点でもうネグレクト状態だった…
みたいですね。

この映画の前半は………
母子仲良くて。
ワンオペだけど、子どもと一緒の時間は微笑ましくて。

でもそこに……若さと、ワンオペの厳しさと、
交友関係と、仕事関係、、、
複雑に絡み合うと、誰もが簡単に堕ちていく……
そんな様が描かれていましたよね。


男性キャストの顔をほとんど映さないのが、
すごく効果的だったと思いました。
お母さん（伊藤恵美子さん）でさえも。。。

顔が見えてそこに在ると、鑑賞中の怒りの矛先が…
お芝居であれ、演者の姿、顔に向かう…のは
当然だと思います、自然な流れとして。
でも、
この作品では演者の大人は…顔があまり出ない。
だからこそ、
本当の事件の方に向く。。。と、
個人的には感じたので、
あえて、顔を撮らない画作り…をされたのだろうな、
…と感じました。

鑑賞の序盤、
基になってる事件をわかっていなかったので、

母親が、男カナメ（田中稔彦さん）を連れて
帰宅した時に…（あ……そっち系の流れか、、、）って、
思ってました。
なんかこう…夜の世界とか、
酒やドラッグとかに母親が堕ちていく系…みたいな。

友達の女性（仁科百華さん）が来た時にすでに
フラグは立ってましたけど。。。

子どもが居る中での喫煙シーンは…シンドいですね…。

あの、ゆりかご？的なのを、
後ろから何度も姉の幸（土屋希乃さん）が押して、
で、離れようとすると、
弟の蒼空（土屋瑛輝さん）が、
（もっとやって。やめないで。）の手招きするの、
微笑ましかったですよね。
思わず笑ってしまった。。。

そう、この作品、、、微笑ましくて笑うシーンが
結構ある…あった、んですよねぇ、、、

この、蒼空くんを揺らして楽しませるシーン……
かなり長回しでしたよね。
（３分半…ぐらいでした。）

だからこその…観てる自分の心的ダメージも
大きくなったのかなぁ…

で、この後……のシーンですね。
幸が、お腹をさすった後に、
移動して、ドアをガチャガチャして…
そこに目張りがあったのが目に入った時……
（あ！！…これ…あの事件のやつか………）って
なりました。

で……遠く、テーブル向こうの床から見える、
（このカメラ位置、良かった）
足を滴る水分……と、移動して下着を履き替える、
そして戻って…床を拭く、、、、

もう、このシーンが、、、始まりだった…
ですよね。。。泣けてしまった……

この後から…暗転、真っ暗な画面が
間に差し込まれていく、、、、

包丁を使うシーン、、、、
あれ…怖かったですよね、ガチで怖かった…
あれ、
刃が触れても切れない加工…とかは
されてました…よね。。。
あんなシーンも…やってもらってるの、本当にすごい。

本当に、幸…の土屋希乃さん…凄過ぎるんだけど……

さっきの、
ゆりかご的なの押すシーン後から…は、
もう、長回しでカット入らない映像の中で…
ずっと一人で……演技してる。。。

すごいなぁ…って思ったのは、
「頭を掻く」演技ですよね。
お風呂にずっと入ってないわけで、
当然そうなるはず。

それを…
あの冷蔵庫前での演技の中…で、
途中で２，３回…やってた。。。
いろいろとやってる "途中で" ですから、すごい。


あれも…
冷静な心で観れた時、（え、これなんで出来る？）って
そういう風に俯瞰で観てました。

あの、暗い部屋で…上からの撮影で……
テレビ砂嵐、
そしてハッピーバースデーを歌う、、、


あれ、
パッと…わからなかったですよね。
蒼空くんがどこ、どれ、なのか。。。


なので、この辺の…画を作る感覚、
ここが絶妙だと思いましたね。


決して、画的にショッキング過ぎるものを
見せないことで起こる、
鑑賞者の中のショッキング…

あの……ハエ…は、
全部ＣＧ…だったのか…
リアルに飛ばしてた…のか？？
ん～リアル…ってことは無いか。。。
でも、
母親が蒼空の身体を…の時に飛んでたの、
母親の首に居て、そこを掻いたり、
あと、
蒼空くんの黄色い服に止まったり…が
すごくリアルだったですよねぇ、、、

でも、この作品、エンドロールで
ＶＦＸアドバイザー？な人、入っていたので……
あと、
どこで映像が処理されてるんだろう、、、？？

最後です。

自分で堕胎、、、、、
あんなの……出来るのですかねぇ！？！？！？！？
あれ、
すごいシーンでしたね…
伊藤恵美子さんも泣きながら…でしたし。
難しい演技、ですよね……誰も想像が付かないかと…。

あと、赤い毛糸が繋がってましたけど……
あれは…意図するものがあるかと思いますが、
無くても…良かったのかなぁ？？なんて、
思いました。

（んん？？…なんでこれ、糸繋がってる？？）って、
その脳内意識がある中で…
さらに、
（んん？？え、これ……堕胎しようとしてる？）って、
疑問 ✕ ２ で観てたので、、、
あまり良く…は無かった…かなぁ、、、


あ！あの……
洗濯機を回してたシーン……
あれって……蒼空くん…で良いのですか？？
そういう風にレビューしてる人？…いくつか見たけど…
パッと見た感じでは…わからなかった…
まぁ、一度停止した時に、
結構、母が頭を突っ込んで……だったけど、、、

あの時の状態の……を、洗濯機で回す……だと、、、
それで洗濯終わった…後で、
廊下で服着た状態で頭にビニールで、ガムテで巻く…が、
出来ない状態…じゃないのかなぁ……とか思ったけど…

でも、、、
上から洗濯機を撮ってる画は……
確かにそれを示唆しているようにも見えましたよね。。

はい、以上です。
母親が帰ってきて、目張りを剥がして……のシーンから、

（え？ん？違う事件？？）ってなりましたから、

つまりはあそこからはもう、完全なフィクション…で。


あのまま最後まで事件通りに……ってなると、
子どもの肌の色とか、痩せる感じ…
とかもしないと、ですから……

このエンディングへの流れ…で良かったのかも？
でも、その分、、、
洗濯機と、バスルームシーン…が追加されてるわけで。

あの……
音だけで…何が起こったか分かるの……
あれも、画でショッキングを見せず、、、ですよね。


はい。
皆様は、いかがだったでしょうか…？

これだけ事件から時間が経って、観ている私ですが……
メンタルダメージは……
かなり…残ってますね、まだ、、、
まぁ、これ書いてるから…ってのが大きいですけど。。


でも、観て良かった、とは思います。
辛い鑑賞でした。

ほんっとに、観終わってグッタリ…でしたよ。


おしまい。