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noteを毎日書いている理由ーー積み重ねた言葉は、やがて血肉になる。
note公式が #習慣にしていること というタグで記事を募集しているそうなので、これは書かねばなるまいと思って筆を執っている。
私が毎日の習慣にしていることと言えば、まあズバリ「noteを書くこと」だ。
では何故毎日noteを書いているのかというところから説明しよう。
私に最も強い影響を与えたのは、「amazarashi」という2人組のバンドの歌だ。
http://www.amazarashi.com/top/
私の最も敬愛するアーティスト・amazarashiは、「それを言葉という」「独白」という楽曲でこう歌っている。
「君は伝えること諦めてはだめだ それを届けて」
(それを言葉という/amazarashi)
https://www.youtube.com/watch?v=YaR9gzJ8RUc
「言葉は積み重なる 人間を形作る」
「一行では無理でも十万行ならどうか
一日では無理でも十年を経たならどうか」
「今再び 私たちの手の中に 言葉を取り戻せ」
(独白/amazarashi)
https://music.apple.com/jp/album/%E7%8B%AC%E7%99%BD/1498895429?i=1498895561
「独白」は2018年。「それを言葉という」は2019年に発表された楽曲である。
amazarashiは2018年、デビュー後初めての武道館公演を行った。そこで初めてこの「独白」という歌を叩きつけるように歌い上げ、「言葉を取り戻せ」という強いメッセージを残して公演の幕を閉じた。
私はパブリックビューイングでその様子を見ていた。
この武道館公演は非常に特殊な技術を使った演出を行っており、のちにこの公演は第23回文化庁メディア芸術祭・エンターテインメント部門の優秀賞に選ばれることとなる。
https://j-mediaarts.jp/award/entertainment/
ラストのラストへ一気に高まっていく演出も相まって、本当に、手に汗握って彼の歌を聞いていた私たちの耳に響く言葉。
「言葉を取り戻せ」。
「言葉を取り戻せ」。
……。
当時、2018年の終わり頃、私はとある風潮に危機感を抱いていた。
「語彙力が無い」という言葉の流行だ。
「語彙力無いからうまく説明できない」と言って、自分の気持ちや感じたことを言葉にするのを放棄する(そしてそれこそがまるで最大の賛美であるかのような)風潮が、主にツイッターなどで高まっていた。
私はそれに危機感を抱いていた。
自分の気持ちを言葉にすることを諦めてしまったら、一体誰が自分の気持ちを言葉にするのだろう?
ここで思い出すのが「独白」の歌詞だ。
「言葉は積み重なる」。「人間を形作る」。
私は、私は、この風潮に乗って、同じように言葉を放棄する人間になってしまって良いのだろうか?
言葉を放棄すればするほど、私という人間の形は曖昧になっていくのではないか?
言葉を積み重ねるということの意味を、もっと考えなければならないのではないか?
結論から言うと、私は言葉を放棄したくなかった。
未来の私を形作るために、私は、言葉を積み重ねてみたいと思ったのだ。
そして、2019年8月。
私はこのnoteという場で毎日言葉を紡ぐことを決めた。
書く内容は様々だ。
私は「双極性障害」という厄介な精神疾患を患っているから、その闘病生活を綴ってみたり。
その病の根幹にある、己のアイデンティティを問うてみたり。
日常にあったことをただ記録するだけだったり。
読んだ小説や見たアニメの感想を書いてみたり。
大真面目に宗教について考えてみたり。
とにかくなんでもいい。毎日、自分の気持ち、自分の考え方を必ず言葉にすることを目標として掲げた。
そうやって毎日少しずつ積み上げた言葉が、やがて自分の血肉になり、自我の強い確立へ繋がると信じて。
noteを始めてあと1ヶ月で、書き始めてから丸一年になる。
この約一年間、一日たりとも書くことを放棄することはなかった。
(一日だけ書いてるうちに日付を跨いでしまった日があったが、たかが2,3分ごときの超越、寝付けない夜を過ごすことの多い私には関係ない差異だ。)
一日につき、だいたい1200字。多い時は2000字以上。少ない時は700字程度。
一日平均1200字だと計算して、それが365日続けば、約438000字。
それが730日、つまり2年続けば?約876000字になる。
「言葉は積み重なる。人間を形作る」。
私自身が長い文章を読むのが得意でないから、一日平均の文字数もそこまで多くはないが、最も重要なのは「毎日少しずつでも積み重ねること」だ。
毎日少しずつでも書けば、やがてそれは膨大な文字数へと膨れ上がっていく。
その文字たちが、言葉たちが、いつの日か「私そのもの」になっていくことを期待して、私は今日もここで言葉を紡いでいくのだ。
それが、私が毎日noteを書く理由。
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