息子、う○い棒デビュー
息子は、初めてのう○い棒デビュー(サラミ味)を果たし、とてもとても良い顔をした。
むふふ、こんなにうまいものがあるのかいいことを知ったぞ。
と言わんばかりに。
あっという間に平らげ、ベトベトの手と口で満面の笑みを浮かべた。
今日はイベント盛りだくさんの土曜日。
朝から家の近くの駅の広場で開催された乗り物フェスタに繰り出し、息子は救急車と消防車と除雪車と…まぁとにかくあらゆる乗り物に出会ってきた。そしてどの車でも運転席に乗り、押せるボタンは全て押した。動かせるレバーは全て動かした。
ある程度満足したところで、次は保育園のイベントへ。バザーという名のお祭りである。皆でやるエクササイズは人の多さを嫌がったのに、皆がご飯を食べるブルーシートには行きたがる息子。パンを食べ、唐揚げを食べ、お団子を食べ、大学芋を食べ、まるでフードファイターである。
呆れつつも、たまのハレの日ということでいいか、と多めに見ることにした。
そしてお腹がぽんぽんになった後の時間帯に、私はバザーの仕事でパン売り場の店番を任されていた。今日は夫が仕事で息子と2人で来ているので、私が店番をすれば当然息子も店員となる。イベントも終盤となり、パンを買うお客さんはほぼいない。ゆるーく絵本を読みつつ店番をしていると、息子が言い出した。
おかしたべたーいー
そう、こういうハレの日は、何かとお菓子をもらうのである。乗り物フェスタでガラポン抽選会をした参加賞にう○い棒(めんたい味)、エクササイズの参加賞にラムネ、バザーの出店のお菓子釣りに挑戦してキャベツ○郎とう○い棒(サラミ味)、もうパラダイスである。
息子はその中でもう○い棒(サラミ味)が気になったらしい。
おうち帰って食べようよ、と声をかけるも、やだいまたべるの!のいつものモードに突入した。
やれやれ。
所謂「自然派」的な趣向の人たちの、市販の袋菓子への向き合い方についてはいろいろな発信を日々拝見している。添加物という意味で言えば、もらったお菓子はどれも「こ、これ何入ってるん??」と思ってしまうところであるし、添加物抜きにしてもこういうのは絶妙に後を引くようにできているから味を占めるとまぁ止まらない。その感覚は私もよくわかる。
というわけで、普段の生活では一応息子からは遠ざけるようにしている。私もわざわざ食べなくてもいいかな、というような趣向でいる。
完全に遠ざけるのは無理だから、入れても出せる身体になればいいんだよ、という発信にもなるほど、と思うし、素材の優しい味に慣れているとそういうのを好まなくなって、それが自分の中での答え合わせだよ、と言われるとそれが正しいようにも思う。(しかし息子はあらゆる食べ物が大好きであるため、そんな繊細な味覚の持ち主には思えない。)
話は戻るが、やれやれ、となった私は今回、「じゃあ今日は特別やで。」とう○い棒サラミ味の袋を開けた。そしてかぶりついた息子のリアクションは冒頭の通りである。やはり。笑
私自身はお煎餅とかうす塩味のポテトチップスとか、味が想像しやすいような袋菓子を制限されるようなことはなかったけれど、う○い棒のような、多分手作りじゃ作れないようなものはあまり食べさせてもらえなかった。そしてそれを半分諦め、半分不満に思っていたような気がしている。
それが大人になってから、「わざわざ食べなくてもいいか。」の趣向に繋がったのかもしれないけれど。
「身体に悪い」と制限したい気持ちと、「美味しそうにスペシャルな食べ物を食べて幸福を感じるのもいいじゃないか。」の気持ちはなんとなくまだせめぎ合っている。お出かけやお祭りは特別、それくらいの距離感がちょうどいいのかな。
というわけで、晴れてう○い棒の味を知った息子。今後は見かける度に、たべたーいー!になるのかなぁ〜
でもせっかくおいしく食べたう○い棒、モヤモヤするのは親の勝手だ。息子にとってはおいしいおいしいう○い棒。私もおいしいね、初めて食べたね。とそこは素直に認めることにした。
時間をかけて、この辺りの課題とも向き合っていこう。