【うつライフハック:メタ認知】心の理論:他人が考えていることって結局わからない…ってことを忘れがち
ぺこです。今回のメタ認知は「心の理論」を取り上げます。
コロナウイルスの流行で在宅時間が多くなった方も多いかと思います。自分以外の人と住んでいるなら、“察してほしい”だけではうまくいかないかも。。。
1.心の理論とは
“心の理論”とは、他者の行動から、その人の心の状態や目的・意図等を推測する人間の機能のことです。
心の理論が働いているかを確認する課題にとして有名な「サリーとアン」というものがあります。
①サリーとアンが部屋で一緒に遊んでいる。
②サリーはボールをかごの中に入れて部屋を出て行く。
③サリーがいない間に、アンがボールを別の箱の中に移す。
④サリーが部屋に戻ってくる。
さて、「サリーはボールを取り出すために最初にどこを探しますか?」と尋ねられたら、何と答えますか?
心の理論が働いている場合、「かごの中」と答えます。サリーの立場に立つと、ボールが移されたことを知らない、と想定するためです。
心の機能が働いていない場合、他者が自分とは異なる見解を持っていることを想像しないため、主観的に自分の知っている事実である「箱の中」と答えます。
2. 人は間違える
この機能があるからこそ、人は他人とスムーズにコミュニケーションが取れます。けれども、皆さんも経験があるかと思いますが、他人の意図を100%推測することって不可能ですよね?
特に、ストレス状況下では間違える可能性が高くなると言われています。
私も仕事が忙しいとき、不機嫌そうな上司な顔から「私ダメなやつって思われてる!?」・・・と、勝手に上司の考えを推測して、さらにストレスを抱え込んでいました。表情という断片的な情報から勝手に推測して勝手にストレスをためてバカみたいって今なら思えますけどね。笑
こうした無駄にストレスを抱えるような間違いを避けるにはどうしたらよいのでしょう。それは1つの情報から判断せず、複数の情報を利用することです。マンガでは、最初、上司の表情のみで判断していたぺこが、頭痛薬という追加情報を得て自分の勘違いに気づきます。日常生活でも、相手の表情や、1つの発言から判断するのではなく、例えばその相手の前日の行動や体調、背景、他人の意見等複数の情報を利用して判断したほうが間違いは少なくなります。
3. 自分も他人から誤解されている
他人の気持ちを100%推測するのが難しいのと同様に、自分の気持ちを他人にわかってもらうこともとても難しいことです。
こうした誤解によるストレスを減らすためには、やはり“伝える”ことが大切です。
コロナの流行で在宅時間が長くなっている昨今、一緒に家にいる人に対して「わかってくれない!!」とストレスを貯める前に、言葉にすることが、健やかに過ごすために必要かもしれません。
なにも不満だけではなく、感謝の気持ちなんかも「言わなくてもわかる」と思わずに伝えると、より居心地の良い在宅時間を過ごせるかもしれません。
参考文献:
Universitätsklinikum Hamburg-Eppendorf, ”Metacognitive Training (MCT) for Psychosis”, https://clinical-neuropsychology.de/mct-psychosis-manual-japanese/ (最終閲覧日:2020/5/5)
※ここでは、本やリワーク等で学んだ知識を私なりに解釈して、私が伝わりやすいだろうな、と思う形でまとめています。学術的に完全に正しいかというと、認識のズレなどもあると思います。あくまで参考まで…