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思考系

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2019年5月の記事一覧

存在しない敵と戦っていたら商機を逃しかけた話

U.T.パートナーのトモナリです。 私はU.T.パートナーとは別に、中小企業で救急用品を取り扱うオンラインストアを運営しています。 オンラインストアはお問い合わせメールアドレスを公開していることもあって、お客様からのお問い合わせ以外に、結構いろんなところからメールも送られてきたりするのです。 営業のメールならまだ良い方で 1,000万円あげるから連絡くれだとか 何もしなくても1日10万円振り込まれますとか 誰も知らないゴルフの上達方法を教えますとか 3日で血圧が劇的に下

アンコンシャス・バイアスについて

人間はさまざまな「バイアス」すなわち認知の歪みや先入観を持って生きています。 たとえば、Twitterで見つけたこちらの作品。 たぶん、ほとんどの方が「え、そっち!?」と思ったはずです。 最初のコマで、明記されていないのに「一人称で語っているのはこっちだろう」と認識してしまう。 当たり前といえば当たり前なのですが、結果的に「先入観が間違っていた」ということになります。 外科医と息子有名な例なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、こんな話も。 父親と息子が自動車

囲碁から学ぶ「正しい決断をすること」について

誰だって、決断をする以上は「正しい決断」をしたいものです。 その際、誰の目にも明かな「正解」があれば良いのですが、通常はそんな都合の良い状況はめったにありません。 選択肢を複数挙げて メリットとデメリットを洗い出して 自身の優先順位と照らし合わせて 最善と思われるものを選び取る必要があります。 しかし、そうして選んだ「最善」であっても 「挙げ忘れている選択肢があるのではないか」 「考慮していないメリットまたはデメリットがあるのではないか」 「バイアスがかかって判断を誤

AIは文脈を理解できない

タイトルの通りなのですが、少なくとも2019年時点のAI(人工知能)には、文脈を理解する能力が備わっていません。 どういうことかというと、たとえばほとんどの日本人は 「吾輩は猫である。名前はまだない」 という文章を見た時に ・一人称で語る存在が猫であること ・その猫にはまだ名前がないこと を読み取ることができます。 しかしよく読むと後半部分には「誰が」にあたる主語が省略されています。 直前の内容から、私たちは無意識のうちに主語を補完して理解しているのですが、この