【詩】永遠の一輪
たった一輪咲きました
あなたのために咲きました
去年はもっと咲いたのに
ため息をつくようなあなたのため
いつもより長く咲きました
あなたの心に寄りそえるように
長く長く寄りそえるように
咲けなかった花たちの分も咲きました
たった一度だけ咲きました
何度も何度も咲きません
今年でたった一度だけ
あなたのために咲きました
一輪だけでした
今年は一輪だけなのね
微笑むあなたに会いに来ました
もう二度と咲きません
来年は顔を合わせることはないでしょう
あなたは長く手元に置いてくれました
たった一輪の私を
毎日みつめてくれました
明日も明後日も
ずっと続いてくれれば良いのに
あなたがそう思ってくれたのを私は嬉しく思います
お互い言葉にはしません
見つめ合うだけでわかります
あなたの瞳をみればわかります
たった一輪咲きました
今年でたった一度だけ
あなたのそばで長く咲きました
来年はもう会えません
ですがまた新しい花があなたに会いに来るでしょう
そのときは
私のことを思い出してください
去年咲いた私を思い出してください
ほんのひとときだけ
そうすれば
新しく咲いた花を通して私はあなたに微笑みます
いつまでもいつまでも微笑みます
来年も再来年もそのまた次の年も
微笑みます
微笑み続けます
永遠に