春の味
朝は氷がはってるし
水はキンと冷たくて指先がびっくりしてる
土の下から盛り上がる白い柱がひかげにならび
葉っぱだって真っ白で先っぽが重そうだ
ゆっくり暖かくなる昼頃に日向ぼっこをしたいけど
ぴゅーっとやって来る北風から
急いで逃げてぴたりと窓を閉めちゃおう
閉めだしくらった北風は
窓の隙間から入ろうと
びゅーんびゅーんと唸ってる
入れてなんかあげないよ
ぴったり閉めた窓に鍵までかけて
白いレースのカーテンをしゃっとしめちゃう
ひゅんひゅん騒ぐやかんのお湯で
お茶を入れたら甘いお菓子を食べよう
お茶はローズヒップ
お茶のお供は苺のブッセ
ほんのり甘く酸っぱい味は
春の訪れを知らせてる