父がその手を振り払いのけられますように
真夏のピークが過ぎ
秋の気配が父の肩に手を回した。
「ごはんを作る気力がないのでもう寝ます」
と父からメールが来たのは
俺が久しぶりの東京仕事を終えて実家に帰る途中の小田急線の中だった。
真夜中に起きてきた父と話をしてみると
どうやらこの3日ほど日課のラジオ体操の集まりがなく
朝から体を動かすこともなく
家の中にいることが多くて
全然歩いてない と言う。
ちなみに毎朝その集会の往復だけで5000歩は歩いているらしい
・・・て、俺より動いてるかもなぁ〜・・・とか
感心している場合じゃなくて。
でもまあおそらく
悶々として身体が煮詰まってるのではない?と
言ってみた。
・・・て、10代の若者か!
明日はラジオ体操がなくても 朝 いつもの時間から動いてみたら?と
言ってみた。
そしたら
どうやら 合点がいったらしく
「そうしてみる!」
と 安心して 寝た。
今朝は俺より早く起きて
無花果を山ほど摘んで
ご近所さんに配って回っていた。
「ハイ無花果外交オシマイ!」
って 笑って 一緒に朝ごはんを食べた。
大丈夫 すっかりげんき
ありがとうございます!
だって。
ああ 良かった。
伴侶を亡くして二度目の秋。
秋の気配に連れていかれそうになったけど 踏みとどまった
父 86歳の秋。
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