仕事力の向上と謙虚さの衰退
俺より少し先に生まれただけで何が偉いんだよ?
何かの漫画のセリフだった気がする。
本当にその通りだよなぁと思う反面、年上はある程度敬うべきだとも思ったりする。
というのも、職場の後輩が先輩の話に全く聞く耳を持たないからだ。
私が育休に入る前の彼女は謙虚でどこかおどおどしている風だったのに、
数年ぶりに再会したら、謙虚さゼロの偉そうな人間になってしまっていた。
まず、絶対に自分から挨拶をしない。
そして相手が挨拶をしても、不機嫌な時は目も合わせず生返事。一方で機嫌がいい時や、相手が自分の好きな人の時は、誰!?というほど愛想がよくなる。
自分の仕事に絶対の自信をもっていて、
何か指摘されると、マスク越しでも分かるくらい嫌そうな顔をして、
大丈夫です!問題ないです!
の一点張りで、取り付く島もない。
気に入らないことがあれば、相手が上司だろうと噛み付く。
自分がされてものすごく怒っていたことを、他人には平気でやる。
ある意味すごいといつも思っている。
別に上司の言うことを全て聞く必要はないと思っている。上司が間違っていることだってあるし、私もそれで結構嫌な思いをしてきたから。
だけど、よっぽど理不尽なことでない限り、とりあえず聞く耳は持とうよと思う。
聞いてみて、自分の意図と違うのであれば、使えるところは取り入れて、勉強になります、と答えた方が建設的なんじゃないかと思う。
結局上司は経験に基づく引き出しがあるわけで、
もちろん古い考えに固執しろと言うわけではないけれど、こちらがまだ経験していないことを上司は知っているわけだから、とりあえず一旦聞いてみようよと。
聞きもせずにシャッター閉めちゃったら勿体無くない?と思うのだ。
そして何が彼女をあそこまで変えてしまったかとても気になる。数年前の彼女はちゃんと聞く耳を持っていた。挨拶もできたし、謝れたし、お礼も言えた。
たしかに仕事は今の方ができるだろう。だけど、謙虚さや礼儀正しさは確実に昔の彼女が上だ。
そういう私も時に謙虚さを忘れているのではないかとふと考えた夜。
他人に求めるなら、自分のことも顧みよう。