学生時代からの僕の勉強法 〜勉強開始前編その①〜
本記事を読む前に
本記事は、「学生時代からの僕の勉強法」における本編の勉強開始前編の1番目の記事になります。本編をお読みになる前に導入編をご覧いただけますと幸いです。
さて勉強でもしようかな
あなたは勉強を始めようと思った時、いきなり教科書や参考書を開いていませんか?
スポーツや運動をする時、ケガ等をしないようにまずは準備運動をしますよね。いきなり勉強を始めるというのは、準備運動もしないでスポーツや運動をするようなものです。せっかくやる気を出して勉強に取り組むのであれば、やる気や集中力を高めて効率よく勉強したいですよね。
本記事を含む勉強開始前編では、勉強を開始する前に行うべきことについて、以下の3つについて紹介します。
・やる気スイッチを押す
・環境を整える
・近い予定を立てる
3つとも僕が勉強する時にまず最初に行っていたものになります。3つを行う順番は特に指定はしませんが、僕自身は上から順番に行っていました。
これらを行うのに要する時間としては、勉強を開始した日はせいぜい1時間程度でしょうか。慣れてくれば30分もかからないと思います。次の日からは数分程度かかるだけですので、ぜひ試してみてくださいね。
しっかり準備するぞ!と何日もかけて準備するのはやめましょう。あなたの今の目的は効率よく勉強をすることです。素早く準備を行い、しっかり勉強する時間を確保しましょう。
本記事は勉強開始前編の概要(本章)と上記3つのうち「やる気スイッチを押す」に関する記事になります。
やる気スイッチを押す
やる気スイッチ、君のはどこにあるんだろう〜♪
昔、某CMで流ていましたね(若い人は知らないかもしれませんが、気にしなくて大丈夫です)。
まずは、やる気を注入しましょう。勉強なんて嫌だな、やりたくないな、と思いながら渋々勉強しても頭にほとんど入りません。そんなことをするくらいなら、好きなことをして有意義な時間を過ごした方が良いと思います。
本記事では、やる気スイッチを押すための具体的な行動について説明していきます。勉強を開始しようと思った時点で、ある程度はクリアされているかと思いますので、既に出来ていると思う行動は飛ばしてもらっても構いません。
やる気スイッチを押すための行動として以下の3つについて解説します。
・目的の確認
・報酬の設定
・ありたい自分になれるように意識
目的の確認と報酬の設定は勉強を開始したばかりで、やる気をどうにかして出したい人向けの内容です。
ありたい自分になれるように意識は勉強することでするための原動力を見つけられた上級者向けの内容になります。
最終的にはありたい自分になれるように意識することでモチベーションを高められるように成長していけると良いと思います。
それでは、やる気スイッチを押すための3つの行動について見ていきましょう。
目的の確認
まずは、勉強を開始しようと思った日に、勉強する目的を確認しましょう。あなたは何故今から勉強するのですか?
「定期テストで良い点数を取るため」
「志望校に合格するため」
「資格を取得するため」
「仕事で成果を出すため」
「副業で成功するため」
人それぞれ目的は違うと思いますが、何かしらの目的があるはずです。まずはその目的を意識しましょう。目的を意識するだけで、あなたの脳は集中しやすく勉強したことを吸収しやすい状態になります。
目に付きやすいところに目的や目標を書いておくのも効果的です。人間には慣れというものがあり、慣れてくると無意識的に自然と勉強をし始めることがあります。無意識的な行動には集中力が高まっている状態(フロート状態)とぼーっとして集中できていない状態の2種類あります。前者のフロー状態では、そのまま勉強を続ければ良いのですが、後者のぼーっとした状態で勉強すると頭に入って来ないので要注意です。
目的や目標を目にすることで、意識して勉強していくことができるようになります。
また、やる気が出ない時には目に付いた目的や目標がやる気を起こさせてくれる助けにもなります。もし、漫然と机に向かっている方は、目的を意識し直してください。あなたの時間を有効に使いましょう。
報酬の設定
勉強をして目的や目標を達成した時のために報酬(自分へのご褒美)を設定しましょう。
こう言うと、特に親御さん達から、勉強をするために報酬なんて設定していたら、報酬が無ければ勉強できない人間に育ってしまうのでは?と批判の声があがるかもしれません。僕自身の経験から考えを述べると、後述するありたい自分を強く意識して、自発的に勉強するモチベーションを保てる状態になるまでは、報酬の設定は非常に強力なモチベーションアップに繋がります。ぜひ報酬を導入してみてください。
報酬の設定方法について説明します。
良い報酬の設定方法は、以下の3つです。
・勉強する本人が報酬を設定すること(設定方法)
・勉強を頑張った分だけ報酬の価値が上がること(報酬内容)
・勉強の頑張りを客観的に評価できること(評価方法)
それでは、それぞれについて説明していきます。
勉強する本人が報酬を設定する(設定方法)
報酬は勉強する本人にとって納得できる魅力的なご褒美でなければなりません。
例えば、小中学生が勉強する場合は、報酬を与えるのは本人ではなく親御さんになることが多いかと思います。ここで報酬を親御さんが決め、勉強を頑張った場合には本人が特に興味も無い(親としてはオススメの)本をご褒美にする、と伝えたとしたらどうでしょうか?ご褒美目指して勉強を頑張ろう!という気持ちにはならないでしょう。
小中学生が勉強する場合は、本人が希望するご褒美をまず聞きましょう。親御さんは希望を実現するのが困難な場合には(価格が高過ぎる等)、どの位のレベルであればご褒美として設定可能か(〇〇円以内のもの等)を提示して、再度ご褒美を考えてもらいましょう。最終的には勉強する人と報酬を与える人の両者で合意することで報酬設定完了となります。
大学生や社会人の方は、報酬を受け取るのも与えるのも自分、という場合が多いかと思います。その場合は与えることが可能で受け取って嬉しい自分にとって最適と思うご褒美を考えてみてください。
報酬としてはその他にも、パートナーや恋人との約束としてのご褒美であったり、少し報酬とはニュアンスが異なりますが、友人との賭け(勝負)でも良いかもしれません。例えば、友人と次のテストの店数で勝負することにして、負けた方が買った方に食事をおごる、という設定です。
勉強を頑張った分だけ報酬の価値が上がる(報酬内容)
報酬の内容の決め方として、頑張った分だけ報酬の価値が上がるようなものを選びましょう。こうすることで、価値のある報酬のためにより勉強を頑張ろうというやる気が湧いてきます。
例えば、「テストの点で80点取ったら報酬Aのご褒美をあげる」という場合と、「テストの点が80点以上なら報酬A、90点以上なら報酬A+B、100点なら報酬A+B+Cのご褒美をあげる」という場合であれば後者の方がやる気が湧きますよね。
勉強を頑張れなかった、目的や目標を達成出来なかった場合にも参加賞的にご褒美を決めておいても良いですし、無しとしても良いかと思います。ただし、参加賞として魅力的なご褒美を設定することはやめましょう。勉強を頑張っても頑張らなくてもご褒美が魅力的だとしたら、やる気を維持することが難しくなってしまいます。
このように可能であれば段階的な報酬を設定することで、よりモチベーションを高めることができるでしょう。
勉強の頑張りを客観的に評価できること(評価方法)
次に報酬の内容を決めるための勉強の頑張り度合いを評価する方法について説明します。
勉強を頑張ったかどうかは、誰でも判断できる客観的な評価基準を設定しましょう。
例えば、以下のような評価基準が挙げられます。
・テストで○点を獲得する
・受験や資格で合格する
・仕事を○日までに完了させる
・副業で月収○円を達成する
評価が発生するタイミングは、目的や目標に合わせて勉強をやるぞとモチベーションを維持できそうなある程度長い期間が望ましいと思います。
つまり、例えば定期テストのための勉強なら、勉強開始からテストを終えるまでの2,3週間、受験なら試験までの1年間、副業なら月収○円を達成するまでの間等です。
なぜなら、報酬を設定する目的は、ある程度の期間勉強するモチベーションを高めて維持するためだからです。
逆にあまり好ましくない例としては、問題集を2ページ完了するまでの数時間等として1年後の受験に向けて毎日報酬を与えるのは効果が低くオススメしません。これではその日の数時間だけやる気を出せても、次の日、さらに次の日と同じようにやる気を出すことは難しいと思います。
報酬の設定例
以上から報酬を設定してみてもらいたいのですが、具体的にどんなものが良いのかわからない方もいると思うので、僕が実際に中学時代に使っていた報酬の設定例を紹介します。
僕は中学の定期テストの際に親と交渉して以下のような報酬を設定してもらっていました。
・定期テストの5教科に向けて勉強する
・報酬としてはゲームソフト1本
・500点満点に対して間違えた点数×100円を支払うことでゲームソフトを購入できるというご褒美
つまり、5教科の合計点が480点であれば、500-480=20点減点されているので、20×100=2000円でゲームソフトを1本買ってもらえる、という報酬を設定させてもらっていました。当時ゲームソフトは1本10000円前後していたので、ゲーム大好きだった僕は安く好きなゲームソフトを買ってもらうために、それこそ1点でもミスしないように必死に勉強しました。
その結果としては、中1の最初の中間テストを除き、全ての定期テストで学年1位となり、中間テストの場合は最高で497点→300円でゲームソフトを手に入れたこともあります。また、期末テストでは保健体育、美術、音楽、技術家庭科の実技4科目の筆記試験も加えた9教科900点満点に対して同じ条件で報酬を設定し、最高で892点→800円でゲームソフトを手に入れました。中3になりテストが難しくなって一番悪い時でも45点減点くらいだったと思います。
中間テストと比べると明らかに期末テストの方が安くゲームソフトを得づらい設定でしたが、当時はゲームソフトを安く手に入れるチャンスということで、実技4教科も全力で1点のミスでも減らせるように試行錯誤しながら勉強していました。
ゲームで遊びたいという動機はさておき、この時の勉強での成功が、東大合格や博士号の取得、現在の仕事までの最初の一歩であり、今読んでいただいている「学生時代からの僕の勉強法」の礎となっていることは間違いありません。
このように、報酬を適切に設定することで、モチベーションは爆上がりしますので、ぜひ自分にあった報酬を考えてみてください。
報酬の設定の最初の部分でも軽く触れましたが、報酬の設定は無理矢理にでもやる気をあげる方法です。徐々に次に述べるありたい自分になれるように意識することで、たいした報酬が無くてもモチベーションを保つことができるようになってくると考えています。
ありたい自分になれるように意識
モチベーションを上げてやる気を持続させるための最後の方法は、ありたい自分になれるように意識するということです。
勉強を頑張り始めたばかりの頃や、報酬によってなんとかやる気を出している状態では、いきなりありたい自分とは?と聞かれても、なかなか即答できないかと思います。しかしながら、勉強を続けて自信が付いてきたり、高い目標を見つけられれば、報酬を設定しなくてもやる気を出せるようになってきます。
例えば、将来〇〇の職に就くという夢を持っていれば、そのために〇〇大学に入るぞ、と大学受験や模擬試験に対して、報酬の有無によらず高いモチベーションが保てると思いませんか?
他の例をいくつか紹介します。
・英語が得意でクラスの中でも英語と言えばこの人、と思われているので、英語の試験だけは誰にも負けない自分でありたい
・気になる異性に化学を教えてあげたら、また教えて欲しいと言われたので、化学は何でも教えてあげられる自分でありたい
・起業してがっぽり稼いで若くして経済的自由な生活を送ることが目標なので、事業を軌道に乗せて活躍する自分でありたい
・家族で海外旅行に行く時に、ママって英語ペラペラですごいと言ってもらえる自分でありたい
このように、ありたい自分を意識することができれば、積極的に勉強に取り組めるようになり、勉強の効率も一段と高くなります。
目的の確認によって定めた目的をさらに大きな目的へと設定し直していったり、報酬の設定によって勉強するリズムを作り成功体験が得られるようになったら、ぜひありたい自分とはどんな自分かを考えてみましょう。ここが見えれば、後は勉強開始前に「よーし、今日もありたい自分目指して頑張るぞ」と思ったり声に出したりするだけで、やる気スイッチを押すことができるようになるでしょう。
本記事のまとめ
・勉強開始前にやる気スイッチを押してから勉強することでモチベーションが高まり効率も上がる
・まずは目的の確認と報酬の設定でやる気を出して勉強して成功体験を積む
・最終的にはありたい自分になれるように意識できるようになれば、やる気スイッチはすぐに押せるようになる