学生時代からの僕の勉強法 〜勉強中編その⑥〜
本記事を読む前
本記事は、「学生時代からの僕の勉強法」における本編の勉強中編の6番目の記事になります。勉強中編はその①で集中力について、その②、その③、その④で記憶力について、その⑤で整理力について解説しました。
本記事では、思考力を高める勉強法について解説していきます。
本記事は単独でも理解できるように書かれていますが、本記事を読んでみて、ためになったと感じた方はぜひ同マガジンの他の記事もご覧頂けますと、より理解が深まると思います。
思考力
思考力とは、考える力のことです。より具体的に言えば、問題解決の過程を考えて、最適な選択肢を判断する力のことです。
では、この思考力を高めるにはどうしたら良いでしょうか?
とにかく考えれば良いんでしょ?とか、何かすごく難しそうとか、感じる人もいるかもしれません。
本記事では僕なりの思考力の高め方について説明していきます。おそらく、あなが思っているよりもずっと具体的で取り組みやすいものだと思いますので、ぜひ思考力を高めていってください。
思考力の高め方
具体的には以下の3つによって思考力を高めることが出来ると考えています。
・型を学ぶ
・型を当てはめる訓練をする
・3つの疑問と抽象化
以下の章では、それぞれの項目について解説していきます。
型を学ぶ
まず始めに行うべきことは型を学ぶことです。
ここで言う型とは、問題を解決するための定石のことを指します。
例えば、高校数学で言えば、チャート式問題集、通称「青チャート」の例題のことです。東大入試の二次試験数学は難解であることで知られていますが、まずは青チャートで例題の解き方を頭に叩き込んで使いこなせるようにすることが、王道の勉強法の一つとなっています。
物販やWebマーケティング等では、セールスライティングのテクニックや関連する心理学の知識が型と言えるでしょう。
思考力と言われると、全て自分の頭の中でゼロから新しい考えを生み出さなくてはならないように感じる人もいるかもしれません。しかし、それは効率が悪い方法です。既に多くの人が経験している分野では、先駆者達が書籍やネット上に様々な型を作って公開してくれています。これを覚えてしまうのが、最も効率の良い方法になります。
また、誰も開拓していない新しい分野に取り組む場合であっても、殆どの場合は他の分野で使われている型をアレンジして適用することが最善の方法になります。そのため、使えそうな型をたくさん頭にインプットしておくことが大切なのです。
型を当てはめる訓練をする
次に、学んだ型を使いこなせるように訓練をしましょう。
高校数学の場合ですと、青チャートの例題を解いた後で練習問題を解いたり、関連する入試の過去問を解いたりして、例題と同じように問題を解けるようにすれば良いです。
物販やWebマーケティングでは、セールスライティングや心理学の知識を学んだら、それらを駆使して商品の紹介ページを作成してみることです。
型を学ぶで、しっかり型を暗記したとしても、使いこなせるようになるためには、訓練が必要です。暗記した、理解した、と思っても、実際に使ってみることで初めて発見できることも多くあるものです。
また、型はその分野で使うだけでなく、他の分野へ応用出来ることも多いです。そのため、しっかり記憶に刻み込んで使いこなせるように状態にしておきましょう。
型を学んで使いこなせるようになると、その分野の様々な問題を解決することが出来るようになります。
思考力とはとにかく考えることではなく、こうした型の中から適切な型を当てはめて問題を解決出来る能力であると僕は考えています。
3つの疑問と抽象化
ここまでは、ある分野の中で、既に型が体系化されていて、それを学んで使いこなすことで、その分野の思考力を高める方法について説明しました。
受験や資格試験、体系化された分野における思考力を高めるのであれば、これまでの2章の方法で十分だと思います。
本章では、応用編として、型が体系化されていない未知の分野や、ビジネスにおける問題を解決していくために、自分で型を作り出していくことで思考力を高める方法について説明します。
その方法は以下の3つの疑問を投げかけて考えることです。
・なぜ?
・どうしたら?
・逆の立場では?
それぞれ説明していきます。
なぜ?
これは、トヨタ生産方式のなぜなぜ分析とも呼ばれる方法です。問題が生じたら、なぜ?という質問を5回繰り返して、原因を深堀していきましょう。
まずは、原因をたくさん洗い出すことが重要です。そして、原因のさらなる根本原因がないかを「なぜ?」を繰り返すことで探りましょう。
どうしたら?
原因が洗い出されたら、それらに対して、どうしたら解決するか?を考えていきます。ポイントはとにかくポジティブに考えることです。解決できない理由や言い訳を考えるのではなく、何とかして解決するとしたら、どうしたらよいか、を考えていきます。これにより、解決方法のタネをいくつか作り出します。
逆の立場では?
解決方法のタネができたら、それについて逆の立場でもその解決方法は成立するのか?を考えてみましょう。例えば、買い手である顧客の問題解決を考えていたならば、売り手側でもその解決方法は適切であるかを考えてみる。例えば、解決方法の良い面で問題が解決出来るなら、悪い面でどんな副作用があるか考えてみる。
このように、問題解決を多角的に捉えて最も良い解決方法を探していきましょう。多角的に捉える方法として、逆の立場をとると考えやすいです。
このようにして、良い解決方法を導き出せばこの問題の解決は完了です。
抽象化
ここまでで問題は解決できましたが、それは一つの問題を解決しただけで終わりということになります。
ここでは、さらに自分で型を作るためのヒントを紹介します。型を作ることで、個別の問題にしか対処できなかった解決方法が、他の問題解決にも活用出来る可能性が出てきます。
その方法は、解決方法の具体的な表現を抽象化することです。より一般的な表現にしてみる、他の問題に当てはめるならどんな表現になるか考える、この解決方法の本質は何なのか考える、といったことです。
本記事のまとめ
・思考力とは問題解決の過程を考えて、最適な選択肢を判断する力
・思考力を高めるための方法は、型を学んで、型を使いこなせるようにすること
・さらに自分で型を作るためには、なぜ?どうしたら?逆の立場では?と考えることで解決方法を導き、それを抽象化すること