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学生時代からの僕の勉強法 〜勉強開始前編その③〜

本記事を読む前に

本記事は、「学生時代からの僕の勉強法」における本編の勉強開始前編の3番目の記事になります。本編をお読みになる前に勉強開始前編その①、その②をご覧いただけますと幸いです。


勉強開始前編その①では、勉強開始前の精神面での準備としてやる気スイッチを押すについて説明しました。勉強開始前編その②では、勉強開始前の物理的な準備として環境を整えるについて説明しました。本記事では、勉強開始前の予定の立て方について解説していきます。

近い予定を立てる

あなたは勉強の予定を立てて最後まで予定通りに勉強を進めることができているでしょうか?
予定は立てたものの、数日または初日から予定通りにいかず、自分に腹を立てたりしていませんか?

僕も昔は予定を立ててもすぐに予定通りにいかなくなり、再度予定を立てて、またそのうち予定から外れて、さらに予定を立て直す…みたいなことをしていました。
こうすれば完璧だ!とせっかく頑張って予定を立てても、それを守れなければテンションも下がってしまいますよね。

ある時から、僕はどうせ予定通りには行かないのなら、先の予定なんて決めるのを辞めてしまおうと思い、「今日やることを決め明日はアレが出来ればいいかな」くらいの近い予定だけを立てるようにしてみました。すると、何故だがうまく行ったのです。そして、先々の予定を立てずに、近い予定だけを立てて勉強を進めていても何も不自由なく困らない、むしろ効率よく勉強を進められることに気付いたのです。
当時はその理由を深く考えなかったのですが、様々な自己啓発本などを読んだ今では、近い予定を立てる方法がなぜ、どのように良いのか説明出来るようになりました。本記事ではそれらについて解説します。

それでは以下の3つについて解説していきます。

・近い予定の立て方
・長期の予定は立てない
・目標に対する定期的な振り返り

近い予定の立て方

勉強する前には今日の予定だけ大まかに立てましょう。参考書Aを10ページ読んだら次に問題集Bを4ページ行って、その次に…というようにやるべきことを細かく具体的にした予定は「立てません」。
なぜなら、細かく予定を立てると、予定を立てただけで満足してしまうからです。また、やるべきことを決めてから実施した場合、それを終えると満足してしまうからです。
僕がオススメする予定の立て方は、今日今から何をできるようにするか(何の能力を身につけるか)を決める方法です。
何を言っているかというと、あなたが勉強する時にあなたの時間を使って行うべきことは、問題集を4ページ解くことではなく、問題集を解けるようになることです。問題集を解けるようになるためには、参考書の該当する10ページを読むことは正しいアプローチですが、参考書10ベージを読んだからOKではありません。そこに書かれている内容を理解することが必要です。参考書10ページを読んでもそれだけでは理解できなければ他の方法で理解することできるようにすることが必要なのです。または、あなたが参考書10ページ分の内容の多くを既に知っていれば、参考書を読む必要は無くなります。いきなり問題集を使って理解力を確認すれば良いのです。

何をできるようにするかを決めてから勉強すると、理解するべきこと(要点)を意識して勉強できるので頭に入りやすいというメリットがあります。

多くの場合は学びたい内容がわかっているので上記の方法で良いのですが、学校の定期テスト等では、テスト範囲は○ページから○ページまで、と範囲はわかっているものの、要点がまだわからない人もいるかと思います。その場合は、最初にテスト範囲における要点は何があるのかを確認することに絞って勉強を始めてみましょう。要点がわかるようになってからは理解がかなり早くなると思います。 

長期の予定は立てない

先ほど予定の立て方として、今日今から何をできるようにするかを決める方法について説明しました。
同じように、明日は何をするか、明後日は、明々後日は、一週間後は、一ヶ月後は…と細かく何をできるようにするかを決めれば、一見良さそうに思いますか、これはオススメしません。
ここでは、なぜ「今日今から」だけを考えて、長期の予定は立てないのかを解説していきます。

第一の理由としては、先のことはわからないからです。これはなにもあなたが予定通りに勉強を進める意志が弱い等という意味ではありません。
突発的な用事が入って遅れたり、スムーズに勉強が進んで先行したり、常に予定通りに進むということはまずあり得ません。先の予定を立てても後から変更することになるのであれば、最初に予定を立てる時間が無駄になります。

第二の理由としては、今に集中しづらくなるからです。先の予定を立てている場合、予定に対して遅れが生じている時には特に、勉強をしながらも「このペースだと○日後にあれが間に合わないかも。どうしよう、早めに切り上げて次に進むか、予定を修整するか、何か効率よく進めて挽回する方法はないかな…」みたいなことを、ぐるぐる頭の片隅で考えてしまうのです。これでは今集中している勉強と、先の予定を考えるという2つのマルチタスクを何度も脳の中で切り替えながら進めることになり、集中しづらくなってしまいます。勉強開始前編その②のスマホ対策の章で述べたスマホの通知と同じようなものですね。

このように、長期の予定は時間の無駄になったり、集中の妨げになるため、立てないようにしましょう。そして、今やるべき勉強に集中してください。

そうは言っても、近い予定だけで本当に大丈夫?と不安になる人も少なくないと思います。そこでオススメするのは長期には予定ではなく、目標を掲げる方法です。次の章で説明します。

目標に対する定期的な振り返り

長期間における勉強を行っていく際に、近い予定を立てる方法に長期的な視点を追加する方法について解説します。

解説に入る前に、語句の意味について説明します。本記事では、予定とは何をできるようにするか目標とはある時点で何を達成できた状態かを表すものとして定義しています。
例えば、「英語で主語の○人称に対応して平文を疑問文、否定文に変えるやり方」は予定、「一週間後にテスト範囲の問題集を一通り終わらせる」は目標になります。

長期的な視点で勉強を行う時には、目標を掲げて定期的に目標に対して今どのような状態なのか振り返りを行いましょう。

目標を掲げる時のポイントは、複数の時点で目標を掲げ、遠い未来になるほど大雑把にすることです。
例えば、以下のような目標を掲げます。

・今日中に問題集の1章の2節まで終わらせる
・1週間後までに問題集の2章まで終わらせる
・1ヶ月後までに問題集を半分以上終わらせる
・3ヶ月後までに問題集を1冊完了させる
・1年後までによりハイレベルな問題集を完了させる

近い未来ほど具体的で頻繁に目標が設定されていて、遠い未来ほど内容も時期も大雑把に設定されていることがわかると思います。

次に定期的な振り返りについてです。
振り返りとは、現時点においてこれまでに立てた予定が実行できているかを確認し、この先の目標に対して現状とのギャップ(目標に辿り着くのに現状何が足りていないのか)を認識することです。
ギャップを認識して、その差を埋めるために何をすれば良いか考えてみましょう。

振り返りを行うテクニックとして、例えばKPTを行えば勉強方法を自分なりに改善していけるでしょう。
KPTとは、Keep、Problem、Tryの頭文字をとったもので、振り返る期間において勉強に関して、以下の3項目を列挙することです。

・Keep(よかったこと、今後も続けるべきこと)
・Problem(困っていること、問題点)
・Try(Problemを解決するためにこれから実行すべきこと)

KPTの例をあげます。
Keep:毎日夕食後30分以内に勉強を開始できた
Problem:問題集を解いている時、答えがわからない問題に時間をかけ過ぎて目標としていたところまで進まなかった
Try:問題集を解く際に制限時間を設ける
KPTは有名な振り返り手法なので、より詳しいことを知りたい方はKPTでググってみてください。

振り返りを行うタイミングは、毎日勉強後か、3日おきか、1週間おきくらいが良いと思います。予定していたことと、それができたかどうか等をすぐに思い出せる間に行いましょう。

定期的に振り返りを行うことによって、明日から何をするべきかが明確になります。

振り返りの際に必要に応じて目標の更新を行ってください。目標が達成困難な場合や簡単過ぎる場合には、適度に難しい目標に変更すると良いでしょう。また、近い未来の目標を追加、詳細化してください。例えば、上記に示した目標から5日ほど経った時には以下のように目標を更新します。

・1週間後までに問題集の2章まで終わらせる
(あと2日になったが順調に予定が進んでいるので目標を更新)

・2日後までに問題集の3章の3節まで終わらせる

(1週間先の目標が無い状態なので新規に追加)
・1週間後までに問題集の5章まで終わらせる

このように、長期間の勉強では目標を掲げて、定期的に振り返りを行い、自分で改善をしながら目標を更新していくと良いでしょう。

本記事のまとめ

・近い予定として今日何をできるようにするかを決めると勉強効率アップ
・長期の予定は時間の無駄や集中の妨げになってしまうのでNG
・長期の勉強は定期的に振り返りを行い目標を更新しながら自分で改善していく

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東大博士パパ
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