10月6日
また栗を拾う。
皮を剥く手間が頭をよぎるが、目の前に落ちている栗を無視して立ち去れない。栗の木の近くで体操をしていた若者が、にわかに拾った栗を手に近づいて来た。「ほら、これも。。」と掌の上の栗を見せながら「どうぞ」とこちらによこす。「僕の生まれた所は貧しかったから、自然の中で色々なものを収穫したもんです」「色々食べられるものが見つかるもんです。最近の子供達は知らないけれど」と言う彼も若い。様子からすると中東から来た若者のようだった。「最近の子供達は牛乳が何処から来るかなんて知らない。テトラパックに入っている牛乳しか知らないからね」と言う。彼の言う「最近の子供達」と彼との年齢差はあまり大きくないとは思うけれど、年齢の溝は細かく存在しているのだろう。ありがとうと差し出された栗を受け取ると、何れもひしゃげて小さい実だった。
収穫の半分は軽く茹でてから鬼皮を外し冷凍した。半分は甘く煮て後でケーキに使う。
栗を拾っている時には、色々な料理を考えながら勢いづいて拾っていたのに、いざとなるとどうしたらいいのか悩んでしまう。取り敢えず晩は栗ご飯を炊く。
https://note.com/usteoks/n/n75fa67735328
10月7日
一口に切った揚げ鶏と栗を甘辛く煮合わせる。
10月9日
豚肉と栗の煮物。
栗のいがで染物をしたいと思ってもいたが、思うだけで終わった。
10月12日
栗入りパスタを作ってみようかと思うだけで、なんだか気分が乗らずにそのまま食べてしまった。
10月23日
栗を甘露煮にしておいたものを潰し餡子を作り、蒸し羊羹を作ってみたら、これがとても美味しい。以前は毎年モンブランを作って食べたものだけれど、今年はそちら方面に食指動かず、蒸し羊羹となった。
自分で作る蒸し羊羹は甘さを控えめにしたりと、調整出来るので気に入った。今度小豆あんに胡桃や銀杏を入れてみたりしてみようか。そろそろ話題が栗から離れてゆく。
まだ冷凍庫に残った栗にはもう暫く眠っていてもらうことにしよう。
来年も私は栗の季節に同じ事をつぶやくのだろう。
ところで、もう銀杏の落ちている頃だ。。。。拾いに行こうかな。
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