農園うしお(5月中旬特別号(狩猟免許をゲットしたい!))
こんにちは!
前回は、稲作に用いる箱苗のお話をさせていただきました。
今回はその続き…ではありません(苦笑)
何の話かと言うと、狩猟免許をゲットしたい!というハナシです。
イノシシに困っています…
さて、どうしていきなり狩猟免許を取りたいなんて言い出したのかというと、もうとにかく、イノシシの害を減らしたいという事に尽きます。
私の家の周りには多くのイノシシが出没していて、非常に多くの被害が発生しています。
直接的には、「田んぼの稲をなぎ倒す」「畑の野菜を食い荒らす」というものがありますが、それ以外にも「農業用ため池の法面を掘り荒らす」ことであったり、時には個人宅の庭にまで出没しては、穴を掘って体をねじ付ける(※泥浴びといいます。稲をなぎ倒すのも同じ理由です。)なんて被害も結構多いのです。
農作物に直接被害が無ければいい…というものでもありません。土手や法面が荒らされると、本来崩れてはいけないところが崩れやすくなったり、草刈りが一気にしにくくなったりして、通常の営繕活動にも支障がでてきます。個人宅は…論外ですね(^^;)こういった害を、減らしたいのです。
「狩猟」と「有害鳥獣駆除」の違い
さて、こんな感じで思い立った私、色々調べてみると面白い(?)事が分かりました。
それは、同じイノシシなどを捕獲するにしても、「狩猟」と「有害鳥獣駆除」ではちょっと性質が違う事が分かりました。
いわゆる、純粋な「狩猟」と呼ばれるものは、あくまで趣味のものです。自分がやりたくて、趣味として捕獲をするものです。なので、狩猟税を払って捕獲をします。つまり、お金を払ってするのが「狩猟」です。
これに対し、「有害鳥獣駆除」と呼ばれるものは、自治体などから「○○の被害で困っていて捕獲したいので、協力してほしい」と、依頼をかけられるものです。また、その実績に応じて「手伝ってくれてありがとう!」ということで、報奨金の制度があります。つまり、お金がもらえるのが「有害鳥獣駆除」です。
さて、ここから若干話がややこしくなるのですが…
後者の「有害鳥獣駆除」ですが、じゃあ自治体は、誰にやらせてもOKなのか?と言われると…そうはなりません。現実的な話として、野生動物を捕獲するにはそれなりの知識であったり、道具(銃や罠など)が必要になりますが、それをズブの素人が好き勝手に扱ってもOKとしてしまうと…とても危険なことは明白なわけです(^^;)
ですので、自治体は「有害鳥獣駆除」を依頼する相手としては、通常は「狩猟」に関して実績や知識のある「猟友会(※狩猟免許を持つ人々の任意団体)」に依頼することがほとんどなのです。
また、レアなケース(※私はココ)として、『農業者が、自分の田畑を自衛するために「有害鳥獣駆除」を行いたい』という場合があるかと思います。この場合では、猟友会という団体を介さず、自治体が農業者個人(あるいは法人)に対して「有害鳥獣駆除」の依頼をかけてくれるケースもあります。
ただこの場合であっても、「猟友会」への所属までは求められないものの、「狩猟免許」の保持は要求されます。さすがに、ズブの素人では危険ですからね(^^;)
このあたりハナシは非常にややこしいため、現実には「狩猟」と「有害鳥獣駆除」がごちゃまぜになって話がなされている場合が多々あります(かくいう私も、調べるまではごちゃまぜでした…)。
私がやりたいのは「有害鳥獣駆除」であって、「狩猟」ではありません。ですが「有害鳥獣駆除」を行おうとすると、結局のところ「狩猟免許」が必要となる…こういうわけなのです。
こういった経緯があってからの、冒頭の「狩猟免許をゲットしたい!」ということに繋がるのです。
「狩猟免許」の種類
さて、こんな流れで「狩猟免許」を取得したいわけですが、これには捕獲の方法(猟法)に応じて以下①~④の区分があります。
これらはそれぞれ独立して免許を取る必要があります。この中で私がやりたいのは、②の中のはこわなです。(他はいりません)
こういったものを設置して、イノシシを捕獲したいわけです。
先にご説明した「有害鳥獣駆除」ですが、猟友会ではなく、農業者に対して依頼をかける(実質は、かけてもらうが正解ですが)場合では、多くの自治体が要件として「わな猟の狩猟免許」保持者であることを要求しています。
つまりは、私は②「わな猟の狩猟免許」をゲットしようとしています。
これからの流れ
大まかに、下の流れで進んでいくことになります。
①~③が「狩猟免許」の取得に関する流れで、④~⑤が「有害鳥獣駆除」に関する手続きです。
①~③ですが、もちろん一発で試験を受けてもいいのですが、実際には②の講習会に出ていないと、なかなか本番は厳しいみたいなので、②もちゃんと受けようと思います。基本的には平日開催ですが、一部は土日開催もあるようです。もうすぐ申し込みが始まるので、早めに申請したいと思います。
④~⑥については、その人が実際にやりたいこと、また自治体ごとに色々と差があります。福岡市の場合で、私がやりたいことに対しては④を飛ばしてOKのようです。
私のケースで一番大きいのは⑥で、福岡市の助成制度のおかげで、結構な額の実費が戻ってきます。これは、免許の新規取得に限らず、更新についても適用があるみたいで、大変助かる制度です。
正直な所、わなをかけたところで、果たして年に何匹捕れるのかも分からない(※ゼロもありうる)わけです。専業でもない兼業農家が、ある意味腰掛けのようにやるものです。そんなものに、多額の出費をしたいかと聞かれれば、普通はNOなわけです。
でも⑥のおかげで、ほとんどの費用は戻ってくるのです。これならちょっとやってみようかな、という気になるんです。
実は、今回の計画を実施しようとするにあたって、⑥の適用について結構市役所と打ち合わせをした経緯がありました。私の場合、⑥の適用/非適用が結構微妙なラインでした。そのため、非適用ならそもそもやらない、適用ならやる、そういう前提でいろいろ話を詰めてきました。
結果として、最終的には適用OKということを確認できたので、それでは「狩猟免許」を取ろう!となったわけです。
住み分けたいけど、なかなかできない実情
ここまで書いてきましたが、果たして私一人のわなの設置で、どこまで被害が減るものなのか…これは私自身が一番懐疑的です(^^;)
ただ、「何もしないよりは、何かしよう!」という思いだけで、やろうとしています(笑)実際には、捕獲ができずとも、野生動物側が「あのエリアは、なんかヤバそうだから近づかないでおこうかな」と、そう思ってくれればOKなんです。そうなってくれればいいのですが…
この手の話題の時、よく出る話が「人間が、野生動物のエリアを犯している」「温暖化や異常気象で、山の食物が減っている」「山と里(宅地エリア)との緩衝帯である、里山が減っている」という話がよく出てきます。
もちろんこれらも正しいです。ただ、有害鳥獣の増加に関しては、あまり世間に知られていないことがあります…それは「野犬、及び犬の放し飼いの減少」です。実はこれがかなり大きいということが分かっています。野犬や放し飼いの犬は、イノシシやシカを襲い、その個体数をある程度減らしてくれていました。
それが、野犬は狂犬病などの対策のために、80~90年代ごろからドンドンと殺処分の対象となり、その個体数が激減しました。また同様に、飼い犬の放し飼いについても、保健所等の指導によりその数を減らしました。
このこと自体は、病気の防止であったり、人間が襲われることの防止のために必要な事であったと思います。ただその副次的な結果として、イノシシやシカの増加を招いてしまったようなのです。やはり、バランスというのは、なかなか厄介で難しい問題だなぁと感じます。
一番いいのはうまく住み分けること、これに尽きるかと思います。でも、それを実現できる効果的な手段や、それにかかる人的・物的・金銭的な投資が足りていないのが現状だったりします。
う~ん…世の中って、大変ですね!(><)
まぁ、しがない小市民の私は大それた対策はできないので、せいぜい
「頑張って捕獲して、報奨金がちょっとしたお小遣いになって、イノシシを捌く技術を身に着けて、肉をゲット出来たらいいなぁ!」
なんて思うぐらいなものです。典型的な取らぬ狸の皮算用ではありますが、この皮算用が一番楽しいんです。家庭菜園も一緒です(笑)
住み分けられないなら、られないなりに、何かしら楽しく過ごしていきたいと思います。
まずはその第一歩である「狩猟免許」、ゲットするぞ~!
・・・おわり
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